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いつかの伝説にもう一度光を。野球グローブをアップサイクルした、大人心くすぐるアクセサリー

Fieler's Choice Goods_main visual

不用品から新しい製品を生み出す「アップサイクル」という言葉が、少しずつ広まっています。それは新しい価値が生み出され、古い物語が蘇る素敵なプロセス。

今回ご紹介するカリフォルニアのグッズブランド「Fielder’s Choice Goods(以下FCG)」が注目したのは、物置で眠っていた野球グローブです。

汚れもキズも思い出も、すべて詰め込まれたオリジナルのアクセサリー。そのものづくりの背景にある思いをみてみましょう。
 
Fielder's Choice Goods_2
グローブ独特の質感を楽しめる、シンプル&コンパクトなデザイン。

FCGのすべての工程は手仕事。しわや汚れ、ヒモを通す穴、メーカーのロゴ、昔の持ち主のサインなど、グローブの面影が残っているパーツが組み合わされて、財布、ベルト、キャップなどに仕立てられます。

デザインされすぎた製品がたくさん存在するなか、素朴で普遍的な形にこだわることで、素材をいかすような財布を作ってみたかったんだ。

Fielder's Choice Goods_1
FCGのロゴ

こう語るのはFCGを立ち上げたデザイナー、John Brong(以下ジョンさん)。根っからの野球ファンであるジョンさんのこだわりは、素材となるグローブ選び。ほとんどのグローブはガレージセールやフリーマーケットで手に入れるそうですが、「素材探しが実は最も難しい」といいます。

使われなくなったグローブに、もう一度使い道を与えることで、かつての野球の素朴さやグローブ職人の技といった、忘れられつつあるものを残していきたいと思っているんだ。だから1970年以前の、”Made In USA”のグローブだけを選ぶようにしているんだけど、なかなか見つからなくて。

グローブひとつに、熟練の技が詰まっている。いったん役目を終えたグローブをアクセサリーとして蘇らせることで、職人たちの思いを紡ぎ直し、何十年も昔の古きよきあの時代のグラウンドへと、人びとをいざなうのでしょう。
 
Fielder's Choice Goods_3

グローブを作った人、グローブを使っていた人、そしてそれをアクセサリーとして蘇らせた人。それぞれの思いが込められたものだからこそ、ものの第二の人生と丁寧に歩んでみたいと思わせてくれるのかもしれません。

みなさんもアップサイクル製品を見つけたら、そのものが歩んできた物語を味わってみませんか?

(Text: 伊藤友宏)
[via Core77,OMGreds]