交通機関や町の中で、上の写真のような歩行者のアイコンをよく見かけませんか?あまり意識することはないかもしれませんが、これ、実は国や地域によってデザインが結構違うんです。
今回は、そのアイコンを世界中から収集し展示した素敵なアートプロジェクト「Walking Men」をご紹介します。
左からアンドラ・ユトレヒト・東京・コルーニャ・イスタンブール
イスラエル出身のフォトグラファーMaya Barkai(以下、マヤさん)が立ち上げた「Walking Men」は、友人のフォトグラファーと一緒に世界中の歩行者のアイコンを撮影し、等身大に印刷してまちなかに展示するというプロジェクトです。
一見、何の違いもないように思えるかもしれませんが、一つ一つよく見てみると町によって性別や色、歩き姿などが異なっているのが分かると思います。アメリカで作品発表以降、全世界で注目を集めています。オーストラリアやロシアにも巡回し、いずれも大好評!
多種多様なアイコンが並びます
この作品が生まれたきっかけは、ニューヨーク市内を歩いていたとき。街に溢れている何気ないアイコンは、言語を超えた標識として、わたしたちの暮らしに必要不可欠なものになっています。と、同時にそこには各地の文化が反映されています。彼女はそこに目をつけたのです。
歩行者のアイコンは「現代人」を象徴しているのです。
とマヤさんは言います。ただ単に展示として面白いというだけでなく、アイコン化された「人」の様々な表現方法を徹底的に調べることで、その国やまち固有のアイデンティティを抽出しようという試みなのです。
普段意識して見ることのないアイコンも、私にとっては国や地域によって違うというのは当たり前のようで意外な発見でした。みなさんも身近なところから、文化の違いについて考えてみませんか?
(Text:いむきょんみん)
[via GOOD]