みなさんは、オーケストラの演奏は聞きに行きますか?
敷居が高いなど、少し遠い存在だと思っている人も多いと思います。
そんなイメージを打破しようと、Melbourne Shymphony Orchestra(メルボルン交響楽団、以下MSO)はあるキャンペーンを仕掛けました。彼らはオーストラリアのメルボルンに本拠地を置くオーケストラで、国際的にも高い評価を得ているオーストラリア内で最も古い交響楽団です。
そんな由緒ある楽団員たちはある日、メルボルンの中心部にあるサザンクロス駅にポップアップで設けられたコンサート会場で、黙々と演奏準備をし始めました。通りすがる人々は誰もが、これから演奏が始まるのかと期待していたのですが…あれ?指揮者がいない?!
そして、指揮者のポジションにはこんな看板が。
“Step right up and Conduct your MSO”(ここに立ってあなたらしく指揮してみて)
なんと、指揮台に立つのはプロではなく通りすがりの「あなた」!老若男女関係なく一流オーケストラを指揮することができる企画なのです。
もちろん、ほとんどの人たちは素人で指揮の技術はゼロ。でも、みんな自分の感性に従って自由に指揮をして、とても楽しそう!素晴らしい音楽にみんなが引き寄せられ、気付けば会場付近にはたくさんの人だかりが。指揮者はもちろんのこと、演奏者も観客も笑顔が連鎖している様子が伺えますね。
演奏者もノリノリ
指揮者の中には可愛らしい子どもも
観客も思わず笑顔に
指揮者がいないからこそ、誰もが参加できるスキマが生まれる。そうやって消費者ではなく参加者に開くことで、ちょっと遠いと感じていたものとの距離がグッと縮めることができるのかもしれません。
(Text:いむきょんみん)
[via GOOD]