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政治を、もっと”自分ごと”にするには?green drinks Tokyo「政治のつかいかた」 [イベントレポート]

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みなさんは、「政治」と聞いて、どのようなイメージを思い浮かべますか? 
もしかしたら、身近な「自分ごと」として考えるのは難しい、という方も多いかもしれません。 

2013年11月14日に開催されたgreen drinks Tokyoでは、「政治のつかいかた」をテーマに取り上げました。ゲストに、港区議会議員であり「NPO法人グリーンバード」代表でもある横尾俊成さん、編集者・ジャーナリストであり「One Voice Campaign」発起人でもある江口晋太朗さんをお招きし、政治を「自分ごと」にするためのヒントを伺いました。

「つくる」と「変える」

ゲストの横尾さんは、10月に『「社会を変える」のはじめかた 僕らがほしい未来を手にする6つの方法』を出版しました。グリーンズが、「ほしい未来は、つくろう」と発信しているのに対し、「社会を変える」という言葉を選んでいることに、「おっ?」と思われた方も多いのではないでしょうか?

横尾さんは、

ぼくは、「社会をつくる」ということは、市民みんなの努力を積み上げることだと考えているんです。一方で、努力を積み上げて社会をつくったけれど、次第に世の中の枠組みを変えないと解決しない問題が、出てくるんですよね。

それが、「社会を変える」というフェイズです。そして、そういう時に使えるのが政治なんです。

と話します。

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それに対し、

グリーンズは、社会の担い手になる人々を”つくる”ことを「ソーシャルデザイン」と位置づけて活動しています。横尾さんの本を読んで、つくり終えたあとに「変える」ことのフェイズを、どのように考えていくかのヒントになりました。グリーンズが出すべき3冊目の本の、先を越されたような感じがします。(笑)

と、YOSH編集長。

暮らしと政治は、つながっている。

一方、今年6月に『パブリックシフト』を出版した江口さんは、人々がもっと政治を「自分ごと」にしていく必要がある、と話します。

社会の仕組みを大きい意味で考えたときに、政治家はぼくらの代理人のはずです。つまり「政治家が悪い」というのは、自分たちが悪い。それが、民主主義のルールなんですよね。だからこそ、僕たち自身が社会と向き合って、暮らしと政治がつながっている事を認識しないといけませんね。

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横尾さんも、

これからの政治家に必要なのは、ファシリテーターとしての役割だと思います。色々な人々の得意領域をファシリテートして、まちづくりをするんです。政治家よりも、行政やNPOのほうが得意なことが沢山ありますから。

と話します。行政やNPOの力を、安定的に使っていくことで、政治を「自分ごと」として捉えていく人々が増えるかもしれませんね。

自分の暮らしをよくしていこう。

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横尾さんと江口さんは、2012年から運営して来た「standby」をリニューアルし、今年「マチノコト」というウェブマガジンを立ち上げました。江口さんは、

コミュニティデザインは、ようやく認知されてきた印象があります。しかし、地域を良くするためのプレーヤーや、地域の持つ課題に対してのソリューションを、横展開できるフレームや考え方が、まだまだ整備されていないと思います。そこで、もともと「防災しましょう」というメッセージを発信していたウェブマガジンを、「自分の暮らしを良くしましょう」にシフトしたんです。

とリニューアルの経緯を話しました。さらに、

社会を「自分とは縁遠い」と考えてしまわないように、低いレイヤーで気づける取り組みが必要です。「防災しなきゃ!」とか、「コミュニティのことを考えなきゃ!」ではなく、「自分の暮らしをよくしていこう」という意識が、政治もコミュニティも防災も「自分ごと」にしていけると信じています。

と、リニューアル展開への思いを語りました。

賛成派も、声を上げていこう。

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参加者からも、熱心な質問が寄せられました。

インターネットを通して政治は身近になったけれど、人々の政治に対しての思いは、どのように変わったのでしょうか。私は、依然として変わっていないような気もします。

質問に対して横尾さんは、

政治家や行政も、日頃「いいね」っていわれることが少ないと思うんです。強い反対の人は集まるけど、強い賛成の人は集まらないですよね? それゆえ、一部の反対意見が、大多数の賛成派の意見よりも強くなってしまうこともあります。賛成する人々の声、ポジティヴな意見を聞く機会が、もっとあるべきなのでは。

と答えました。何かに反対をするデモばかりでなく、「わたしたちは、●●に賛成します!」と行進するデモが起きることが、我々の暮らしを良くするきっかけになるかもしれませんね。

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今回のフードは、リトルトーキョーの近くにある「3206」さんにサンドウィッチをご用意いただきました。毎度、トークセッションが終了したあとも、ドリンクとフードを楽しみながら、夜遅くまで来場者同士やゲストスピーカーと話せるのが、green drinksの大きな魅力です。ぜひ、みなさんのマイ・プロジェクトを育てていくときに、活用してくださいね。

次回は、12月19日(木)に開催予定。ご参加お待ちしています!

(Text: 鈴木康太、Photo: 宮本裕人)