自給自足できる街をテーマに2011年5月から毎月1回開催されているgreen drinks松戸。日本人の自給自足の基本はお米!ということで、gd松戸では2012年から、お米づくりに取り組んでいます。
田んぼは、松戸を飛び越して近隣の白井市にある元耕作放棄地。「オーガニックレストランCAMOO」店長、伊藤淳さんの友人がお米を作っていたというこの場所で、伊藤さんをリーダーに、「晴れる家Café」の斎藤夫妻、そしてオーガナイザーの殿塚という3名のgd松戸メンバーでお借りしました。
田植えにあたっては、田植え経験7年の「CAMOO」の皆さんに教わりながら、おととしの冬場からコツコツと準備が進行。まだここが田んぼかどうかもわからないような状態の中での草刈りに始まり、苗を提供してくださる流山の有機農家「真澄農園」さんで、種上の手伝い、田んぼを平らにするための代かき等、時間の合間を見つけてみんなで準備を進めました。
昨年はついに田植えから収穫までを行うことができました。お米作りの大変さを実感する一方、自分たちで作ったお米のおいしさは本当に格別でした!
そして今年も、田植え日和のお天気の中、「green drinks 松戸vol.21 MAD RICEをつくろう MUDまみれのMADな田植え~」を開催しました。実は今回はgd松戸2周年!記念すべき回にお米作りをスタートさせることができました。
今回の田植えには強力な助っ人が参加してくれました。地元中学校の科学部の皆さんです。みんな田植えは初体験ということで少し緊張の面持ち。一般の参加者の皆さんも含め、さっそく田植えが始まります!
自然に触れる気持ち良さ
まずはオーガナイザー殿塚の挨拶から。続いて「オーガニックレストランCAMOO」の店長伊藤淳さん、「晴れる家Café店長」の斉藤晃さんです。
オーガナイザー殿塚による挨拶
田んぼに慣れることから始めます。恐る恐る田んぼの中に入っていく参加者の皆さん。泥が重くて本当に動きにくい!でも慣れてくると「楽しい!泥が気持ちいいー」という声もあがるように。
最初はぎこちない動きだったけれど、慣れてくると田んぼの生き物たちを探して皆あちこち動き回っています。
泥の中で動くことにも慣れてきたら、いよいよ田植えのスタートです。
まずは伊藤淳さんによる植え方の説明です。稲は下の方を、鉛筆を持つようにして植え付けていきます。あまり多くの束にせず、稲の葉が水の上にで少しでも出るように、しっかりと土の中に埋めることが大事なのだそう。
お手本を見せてもらったら、皆で一列になって植え付けていきます。植えつけそのものは難しくなく、新鮮な体験におしゃべりも弾みます。
手前に見える黄色いロープに沿って、一直線に植えていきます。
しかし、この作業の単調さがだんだんとつらくなってきます。ずっと腰を曲げていなくてはいけないので腰も痛くなってきたり、重たい泥の中を進むだけでも一苦労。
言葉が少なくなり、参加者の皆さんの目が一層真剣さを増してきます。
こんな風に一列になって進んでいきます。
周りも一面の田んぼに囲まれています。まだ先は長い…
大人チームが黙々と進んでいく一方、単調な作業に飽きてくる中学生たち…しかし、周りからは熱い指導の声がとんできます。まるで部活のような光景!
熱い指導の声に、真剣なまなざしを見せる中学生たち。本当に部活のようです。
あともう一息!
一生終わらないのではないか、というくらい長く感じる時間を経て、ようやく田植えが完了!喜びもひとしおです。
終わった―!皆とってもいい笑顔です。
気持ちの良い風が吹く中、くたくたになった体をしばし休ませます。体は疲れているけれど、満足げな表情の参加者の皆さん。
終わった後はお楽しみのお昼タイム!今回は参加者の皆さんに一品持ち寄ってもらうポットラックパーティーです。サラダや唐揚げ、お豆など、たくさんのメニューが並びます。どれも本当においしそう!晴れる家Caféさんは、昨年のMADRICEを使ったおにぎりを作ってきてくれました。
おいしそうな食事を囲んで、おしゃべりも弾みます。
田植えのあとに食べるご飯の本当においしいこと。普段当たり前に口にしている食事がこんなにもおいしくて、楽しいものになるなんて。その後も、CAMOOさんからとても甘い熊本からのスイカを頂いたり、田んぼの動植物を集めたり、おしゃべりしたりと、のんびりとした満ち足りた時間が過ぎていったのでした。
みなさん、本当にお疲れ様でした!おいしいお米のために頑張っていきましょう!
本当に当たり前のように毎日食べているお米。けれどやはり田植えから行ってみると、そこにかけれている手間や大変さを実感することができました。当たり前にあると思っているもの、でも必ずしもそうではなくて、実は誰かが「当たり前」にしてくれていることって、たくさんありますよね。
毎日の生活の中で忙しくしているとそうしたことも忘れてしまって、「誰も何もしてくれない」なんて思ったりしてしまうこともあります。きっとそれは、本当に「こころをなくして」しまうということ。けれど、汗をかいて田植えをした後には、本当に穏やかな気持ちになることができました。
こうした気持ちを普段の生活の中でいつも感じることができたらとても幸せなことだけど、なかなか難しくもありますよね。でも、何かを作ったり、誰かと会ったりすることによって、少しでも毎日の生活で感じることができたら。gd松戸は、そんな機会を生み出し続けたいと思っています。
田植えは終わりましたが、お米作りはまだまだ始まったばかり!これから草取りなどを経て、収穫の秋を迎えるまで、二ヶ月ほどかかります。今年はその間の作業に、興味がある人にはぜひ参加して頂ければと思っています。自然に触れ、自分で何かを作ることによって、毎日の生活が少しでも穏やかなものになることができたら。
秋のおいしいお米のために、今年のお米作りも頑張ってまいります!MAD RICEの行方をご期待ください!!
(Text:原田恵)