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早朝ランニングから即興ダンスまで!アーティストがたくさん住むまち「MAD City」の”クリエイティブな朝活”をご紹介! [MAD “Life” Gallery]

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入居者でもあるパフォーマンスグループ「AAPA」による、からだをほぐす朝活プログラムのようす

千葉県松戸市、松戸駅前を中心にアーティストやクリエイターとともに”クリエイティブなまちづくり”を行っている「MAD Cityプロジェクト」。改装OK・原状回復なしの賃貸物件を貸し出す不動産事業や、入居者同士の交流を促すコミュニティづくり、コワーキングスペースの運営などを行っています。

今年で4年目を迎えるMAD Cityプロジェクト。MAD Cityの入居者間でも様々なコミュニティが生まれたり、イベントが行われたりしてきました。今回は“MAD City的朝活”と題し、入居者による朝の企画についてご紹介します。

MAD Cityのコミュニティから生まれた「おはようグループ」

MAD City不動産でアトリエやアパートを借りているご近所仲間で結成されたのが、その名も「おはようグループ」。江戸川河川敷や松戸周辺で早朝ランニングやダンスをやり、終わった後にはみんなで朝食を食べるという活動をしていました。
 
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朝活を提案したのは、旧・原田米店にアトリエを構える建築家の西尾健史さん。

西尾さん 当時のMAD Cityでは夜型のクラブイベントが多かったのですが、せっかくみんな近くにいるので、朝方の健康的な活動もしたいと思って始めたんです。みんなで活動することで早起きできるようになりたいという裏目標もありました(笑)

朝のラジオ体操で体をほぐした後、その日のメンバーでルートを相談して出発!例えば、松戸から柴又まで走った後に周辺を散策して、帰りは渡し舟の「矢切の渡し」に乗って帰ってきたり、別の回では松戸の南部市場で朝ごはんを食べるなど、松戸周辺のまちを楽しんでいたそうです。
 
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MAD Cityのロゴ「M」の形のルートを実際に走ったことも

旧・原田米店の入居者間で始まった「朝グループ」は徐々に広がっていき、MADマンションなどに住む近所の仲間10名ほどが参加するようになりました。メンバーの一人、安藤早織さんは朝グループについてこのように話します。

安藤さん 寒い時期から活動が始まったので、当初は布団から出るのに勇気がいりました(笑)

でも、朝走ると気持ちよくて。一人じゃなく、人と一緒にやるとやっぱり楽しいですね。

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柴又にある「山本亭」までランニングをして到着したときの一コマ

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葛飾橋からの朝の風景。ランニングの疲れも吹っ飛びそうな絶景

松戸は、駅から少し歩くと江戸川河川敷などの自然を感じられる場所が多くあります。そんな河川敷を早朝走るのはとても気持ちよさそう。昼や夜とはまた違った、朝のさわやかな景色を見ながら走ればメンバーの仲も一層深まりそうです。

からだをほぐしてつなぐ朝活体験。「コンタクト・インプロ」とは?

そして、現在MAD Cityでオススメの朝活が、パフォーマンスグループ「AAPA(アアパ/Away At Performing Arts)」によるクラス「ほぐして、つなぐ。からだを動かす時間」。

からだをほぐす「リリース」と、他者とからだを接してともに動く「コンタクト・インプロ」という即興形式のダンスを組み合わせたプログラムで、ダンスの経験がなくても気軽に参加でき、終わるころにはからだがすっかりほぐれています。
 
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まずはからだをほぐす「リリース」から。だんだんと眠っていたからだが目覚めていきます。

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コンタクト・インプロの時には「ぐっと寄りかかって大丈夫ですよ」などと声をかけながらリードしてくれる

リリース後は「コンタクト・インプロ」の時間。お互いに体重をかけあいながら、二人で自然な流れにまかせて動いていきます。最初はぎこちなくても、徐々にダンスを踊っているかのように見えてくるから不思議です。

この日、初めて参加した人からは「激しく動かなくても無理なく全身を使って汗をかけるので、すごく気持ちよかったです」といった声がありました。普段運動する習慣がなくてもこれなら無理なく体を使えそうです。

一つの場所に根付いた活動をしたかった

AAPAは2004年に結成され、現在は上本竜平さん、永井美里さんの二人を中心に活動しています。これまで全国各地へ赴いて、舞台公演やパフォーマンスなどの企画をしてきました。

しかし、東日本大震災を契機に「一つの場所に根付いて活動がしたい」という思いが強くなり、現在は北千住の団地にスタジオをオープンし、日々「からだへの気づき」を大事にするさまざまなクラスを行っています。
 
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北千住にある「日の出町団地スタジオ」でのクラスのようす

そして今年2月に、北千住からJR快速で1駅の松戸にあるMAD Cityの「PARADISE STUDIO」に入居し、6月からMAD Cityの運営する、コワーキングスペース兼イベントスペースFANCLUBでプログラムを始めました。一つのまちに根付くことで、継続的な活動になったことが大きな変化だったと言います。

上本さん それまで住んでいた場所は、活動をしていた場所とは別の場所で、近所付き合いはなく、近所の人とつながっていく発想もありませんでした。

それが、東日本大震災が起きてから1年ぐらい経つ間に、地域に根付いて活動していきたいと思うようになり、自分たちでスタジオを持つことにしたんです。

永井さん そうすることで、参加者の方に普段の活動を知ってもらいながら、公演にも来てもらえるようになりました。自分たちも継続的な活動としてAAPAの活動を捉えられるようになったと思います。

また、MAD Cityに入居してからは、近所の人が気軽にプログラムに来てくれるようになったのも魅力だと言います。

上本さん MAD Cityに入居してからは近所の人が「近いから行ってみる」と言ってクラスや公演に来てくれるようになったのはよかったですね。特にMAD Cityでは、イベントの主催者側だけではなく、参加者も一緒に盛り上げてくれるような機運があるのも魅力です。

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FANCLUBでの「コンタクト・インプロ」のお試し開催のようす

MAD Cityではマイプロジェクトを行う人が多いこともあり、イベントに遊びに行く時も完全な受身ではなく、積極的に関わろうとする姿勢がみられるのも特長と言えそうです。

今後、MAD Cityではさらに「朝活」メニューを充実させていく予定とのこと(企画者も募集中!)。AAPAの「ほぐして、つなぐ。からだを動かす時間」のプログラムも引き続き行われる予定ですので、ぜひ気軽に参加してみてくださいね。

また、9月11日〜15日には「PARADISE STUDIO」内で、AAPAの公演『短い旅行記』も行われます。元カップルホテルの痕跡が残る「PARADISE STUDIO」の複数の部屋を使った、劇とダンスが重なるかたちで上演される公演です。AAPAならではの世界観を体感してみてはいかがでしょうか。
 

ほぐして、つなぐ。からだを動かす時間
毎週水曜朝7時半〜8時半、1,000円/回、事前予約制)
詳しくはmadcity.jpまで。