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これからの時代、仕事や働き方はこう変わる!「TOKYO WORK DESIGN WEEK 2013」キックオフイベントレポート

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「働き方の未来図をつくる7日間」—今秋、「勤労感謝の日」に合わせ、渋谷・原宿・表参道などの広域渋谷圏を舞台に、“働き方”や“仕事”にまつわる国内最大規模の都市型イベント「TOKTO WORK DESIGN WEEK 2013(以下、TWDW)」が開かれます。

TWDWを主催するのは、「新しい働き方」を推進し、新規事業開発やキャリア開発支援等を行う株式会社ベンチ。取締役の横石崇さんは、「働き方や仕事について悩む人が多く、関連書籍は増えているけど、実際に誰かと意見を交わす場はない。アイデアやヒントを交換・共有する場をつくりたいと思った」ため、このプロジェクトを企画したそうです。

¥IMG_4393イベントに込めた想いを話す横石さん

11月の本番に向けて、様々な企画やイベントが進行中。春にはキックオフイベントが渋谷ヒカリエで行われました。当日は平日昼帯にも関わらず250人ほどが来場し、会場はほぼ満席の状態。13時から20時と実に7時間に渡り、魅力あるゲストが「これからの働き方、生き方」についての示唆に富む話を繰り広げました。今回はこのキックオフイベントのレポートをお届けします。

中身化する社会の中で、どう働き、どう生きるか?

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最初のゲストは、元「コンポジット」「エココロ」編集長の管付雅信さん。ネットの進化やソーシャルメディアの普及によって、先進国の価値観が大きく変わりつつあることを、さまざまな具体例を挙げて紹介してくれました。

いま海外のあちこちで囁かれているキーワードは「comfort(快適さ)」と「meaningful(意味のある)」。時代は「派手さ」や「見栄え」よりも、「本質的で意味のあるもの」を重視するように変化してきている。

2007年にミウチャ・プラダは「あなたが何を着ているかが、あなたの世界へのプレゼンテーション。ファッションはインスタントな言語です」と言ったが、ソーシャルメディアは更に早い言語。今では人々の人格はネットを通して判断され、見栄は無効になった。

検索によってその人の情報が簡単に手に入るようになり、外見よりも中身で評価されるようになった時代。管付さんはこの状況を「中身化」と呼び、「人生の作品化」が必要であること、しかし「セルフブランディング」のような半端なイメージ操作は効かないので、「美しいイメージより美しい行動」が大事であることを語りました。

¥IMG_4348当日は「Tokyo Graphic Recorder」さんによるリアルタイムエディットも行われました

未来の会社。いま世界で何が起こっているのか

この回のゲストは、「WIRED」編集長の若林恵さん、株式会社ロフトワーク代表取締役の林千晶さん。若林さんはロンドンとニューヨーク、林さんはアラブ首長国育ち。日本の仕事観について海外の視点を交えながら意見交換がなされ、場は大いに盛り上がりました。

林さん:日本では、「職を選ぶ」または「選ばれる」という意識がありますよね。そこに当てはまらないと働いていることにならない。でも、本当は職業に名前がなくてもいいんじゃない?

若林さん:20世紀は直線的なキャリアデザインでしたよね。梯子のモデルだった。今はジャングルジム。右に飛んだり左に飛んだりしてもいい。「自分が何をしたいのか、何ができるのか」っていうのを掴むのが大事。

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林さん:ひとつの会社が集中して同じものを生産していた時代では「その中で自分にできるものはこれです」と端的にアピールすることが求められていたと思います。「個」が重要だった時代ですね。でも、これからは「co」の時代じゃないかな。会社同士、国同士がコラボレートして新たなものを生み出す時代だから、ひとりで何ができるかよりも、周りの人との間で何ができるのか、どれだけ人の能力を引き出せるのかが重要になってくると思います。

「自分の強みって何だろう、何もないや」って悩んで自信喪失しちゃう人っているけど、「自分の強みなんてなくていいんじゃない?」って言いたい。ドーナッツみたいに、真ん中には何もないけど、誰かと接して重なり合った部分に、自分のやりたいこと、自分らしさが出てくる。それを活かせばいいじゃないって。

若林さん:統一的な自我みたいなのを追い求めるのって、きついんですよね。まぁがんばって探せっていうか、諦めたほうがいいよっていうか(笑)人とのつながりの中で自分にできることを見つけて行動していくっていうのはホントに大事な考え方だと思います。

世界各国をまわりながらいつも面白い仕事をしている林さんのもとには、「私もそんな働き方がしたい」という声がよく寄せられるそう。林さんは自分も数年前までほとんど英語を喋れず海外で働いている人に憧れを持っていたことを明かし、「いい友達がいつも良い情報や機会をくれる、そしたらグダグダ考えずにやってみる。その積み重ねがいまの自分をつくってきた」と話していました。まさにドーナッツですね。

実践者の話を聞き、多様な働き方を知ることで、自分が求めるものが見えてくる

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先にご紹介した回以外の回でも、今後の働き方を考える上で重要なエッセンスがたくさん語られていました。

これからは、コンピューターを使う人間と使われる人間に二極化する。「使われる人間」にならないためには、個人であっても組織力を駆使する必要がある(ー「ITがワークスタイルを変える」)

家族も含めたあらゆる組織には「タスク」と「メンテナンス」が必要(—「これからの夫婦、これからの働き方」)

いいコミュニティに身を置くことってすごく大事(—「仕事はデザイン・クリエイティブからコミュニティ・ソーシャルへ」)

いままで漠然と思っていたけれど言葉にできていなかったことが明示されて「うんうん!」と大きく頷いたり、新たな考え方や視点が植え付けられて考え始めたり、次々飛び出す刺激的な話に知恵熱が出そうなほど。会場全体もポジティブな熱気と興奮に包まれていました。文章ではその一端しかお伝えできず、残念です。

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これまで続いてきた雇用慣行が大きく変わりつつある現代。自分の外側にある「正解」に向かって決まった道筋を進むのではなく、自分の内側にある「正解」を見つけ、自分で道を切り拓いていく能力が必要となってきます。実践者の話を聞き、多様な働き方を知り、同じ関心を持つ人と語り合うことで、「自分が求めているものは何か」「そのためにどうすればいいのか」がわかってくるのではないでしょうか。

TWDWではこれからも、11月の本番に向けてさまざまなプロジェクトを準備しているそう。現在ボランティアメンバーを募集していて、Facebookページで次回開催の情報をアップデートしています。未来の仕事、未来の働き方に関心のある方は、ぜひ参加してみては。きっとたくさんのヒントが見つかると思います。