「働く」で社会を変える求人サイト「WORK for GOOD」

greenz people ロゴ

医療・ヘルスケア版Kickstarter!クラウドファンディングサイト「MedStartr」がβ版をリリース

Creative Commons: Some Rights Reserved. Photo by bhenak.

Creative Commons: Some Rights Reserved. Photo by bhenak.

クラウドファンディングといえば、米ニューヨークの「Kickstarter(キックスターター)」が先駆け的存在ですが、最近では、ファッション系クラウドファンディング「INVITATIONS」や公共プロジェクトをサポートする「Spacehive」、小規模フードビジネスのための「Credibles」など、特定の分野に特化したクラウドファンディングプラットフォームも増えてきました。

そこで、こちらでは、このほどβ版が開設された、医療・ヘルスケアのためのクラウドファンディングサイト「MedStartr」をご紹介しましょう。

「MedStartr」は、いわば医療・ヘルスケア版のKickstarter。主にクリエイティブな製品・サービスのためのクラウドファンディングをサポートしているKickstarterでは、ヘルスケアやフィットネス、医療系プロジェクトをこのプラットフォームの対象外と定めているのですが、「それならば、これらの分野に特化した”Kickstarter”を立ち上げよう」と、ヘルスケア業界の起業家Alex Fair氏とKickstarterの創業時のプロダクトマネージャーMike Pence氏がリリースしたのが、「MedStartr」です。

このような背景もあり、「MedStartr」の基本的なインターフェイスは、Kickstarterと同様。トップページに資金調達中のプロジェクトがリストされており、各プロジェクトのサムネイルをクリックすると、プロジェクトの概要や調達目標額、出資者への特典などを明示した個別ページに移動する仕組みとなっています。

「MedStartr」のトップページ

「MedStartr」のトップページ

「MedStartr」でクラウドファンディングを実行している例としては、乳がんを克服した女性のためのブラジャーブランド「braGGs」があります。このプロジェクトでは、ブラジャーの特殊開発と試作に成功。現在、量産化するための資金として、9,900ドル(約77万円)の出資を募っています。

医療・ヘルスケアの分野は、一般の人々にはあまり馴染みがないかもしれませんが、昨今、特に、日本をはじめとする先進国では、疾患治療の分野だけでなく、発病を予防したり、健康を増進するための製品・サービスに対するニーズも高まりつつあります。これはすなわち、今後、既存企業のみならず、中小含め、新規のプレイヤーも続々とこの市場に参入し、新しいビジネス領域として成長する可能性があるということ。

このような市場環境もかんがみると、「MedStartr」のようなクラウドファンディングプラットフォームは、個々のプロジェクトの資金調達支援という機能にとどまらず、医療・ヘルスケア産業の成長を後押しする役割も担っているといえるでしょう。