今年の3月に初めて開催された、コミュニティの自治を考えるイベント「Tokyo Community Crossing(以下、TCC)」。全国で防災についてのアクションが数多く行われている今、Community Crossingのその後と、新しい動きをお伝えします。
「都市防災とコミュニティ」をテーマに開催された前回のイベントには、コミュニティの可能性と、防災の可能性を探る目的がありました。自助、公助、そして共助。それぞれの専門家の話を聞き、これまでバラバラになっていた防災への動きが、参加者の人々の中で結びつきました。
参加者の数は250人になり、目標としていた参加者数を大きく上回ったそうです。近くに住んでいる人たち同士でのワークショップが開催されるなど、都市では共助が足りていないことを伝える役割を果たしました。
TCCから、Community Crossing Japanへ
Tokyo Community Crossingの開催から、3か月後の6月頃に、その名称はCommunity Crossing Japan(以下、CCJ)へと変更され、全国に共助の地縁コミュニティをつくるためのプラットフォームとして新しくスタートしました。
TCCの時から、将来的には首都圏にコンセプトを広めていきたいと思っていたそうですが、実際にフォーラムを開催するまでは、その広め方はぼんやりとしていたと、CCJの代表、荒昌史さんはおっしゃいます。
フォーラムという形を経て、いろんな人達と出会い、フォーラムを開催した後、CCJにしようと思いました。
TCCの開催後、いくつかの場所で防災のワークショップも開催され、東京都杉並区で行われた防災ワークショップは、現地の銭湯を運営する方がリーダーとなって開催され、取材もされたそうです。
前回のフォーラムのようなイベントを自分たちで数多く開催していくというよりは、地域で真剣に地縁づくりのために活動したい人たちのネットワーク、サポートをしていける存在になることが価値なんじゃないか、そう思っています。green drinks Japanやgreen birdの取り組みを参考に全国に展開してきたいなと考えていますね。
現在行なっていこうとしている活動は大きくわけて2つ。
- エリアリーダーの支援、発掘、育成
- コミュニティへのコンテンツ提供、ワークショップ、ツーリズムなど
これらの活動を行いながら、共助のための地縁づくりを通じた社会的課題の解決を行う人とコンテンツのプラットフォームを目指し活動していくそうです。共助の地縁があるコミュニティは、様々な社会問題に対応可能になります。数多くある社会問題の中でも、防災の優先順位を上げ、CCJとしても、防災の観点から地縁づくりを行なっていくそうです。
CCJとして最初の活動がFukushima Community Crossing
今月、CCJとして最初のイベントが開催されます。その名も、復興トラベル「Fukushima Community Crossing」。
今、福島に訪れる人が減っているそうです。福島に訪れる人が増えるように、実際に行ってもらい、観光にも来れるということを感じてもらいたいという思いから企画されています。現地では防災に関するワークショップや、地縁づくりのためのワークショップなどを行い、そのほかのコンテンツも用意されています。
CCJでは、復興トラベルと防災ワークショップ、そしてエンターテイメント企画をコンテンツとしてコミュニティに提供し、地縁づくりをサポートします。今回FCCでは、エンターテイメントの部分で、サッカークラブ横浜FCとコラボレーションし、福島で子供たち向けのサッカー教室を見学・応援した後、参加者でチャリティとして福島で試合を行う横浜FCのサッカーを観戦するプログラムも予定しています。
欧州のサッカーチームは、地元住人から強力な応援を受け、サッカーチームの存在があって地域の結びつきが強くなることもあります。スポーツは人に勇気を与えるパワーをもつもの。こうした理由から、今後もいろんなJリーグチームやスポーツチームとコラボして、地域の町会などと一緒に共助の関係を作っていきたいとCCJは考えているそうです。
復興トラベル「Fukushina Community Crossing」は、まだこちらから参加可能です。興味のある方はぜひこちらをご覧ください。また、現在CCJはクラウドファンディングサービス、READYFOR?でFCCの実施に必要な資金集めを行なっています。CCJの活動に共感する方、ぜひFCCに参加したかったけれど、残念ながら都合がつかないという方は、こちらからCCJの活動を応援してください!
Community Crossingについて調べてみよう。