さまざまな木目を活かしたデザインが印象的なこちらのベンチ。素材はすべて、家具をつくる際に生まれる端材を利用しています。しかも、釘やボンドを一切使用しない組み立て式。そのような配慮によって、福祉施設で製作できる家具となっており、施設利用者の職場環境の創出にも貢献しています。 デザイン・環境面に優れているだけではなく、福祉における問題解決も目指す素敵なベンチ「coyaa」をご紹介いたします!
京都の建築設計事務所 GENETO が手がける家具ブランド pivoto は、仙台の福祉施設「ひゅーまにあ広瀬川」と共同で開発をすすめ「coyaa」をつくりました。
ひとつのベンチがつくられるまでの流れは、こちらの図を参考に。
pivotoは、家具をつくる過程で廃棄されてしまう端材を集め、それをパーツごとにカットします。その後パーツは福祉施設へ発送され、そこに通う知的・精神・身体障がい者がペーパーがけ、塗装、組み立てを行い、商品として出荷します。
組み立てには和風建築の技法が採用されており、特殊な技術がなくても製品にすることができます。また、使用される端材はそのたびに違うので、作られたベンチは世界にひとつだけのデザインとなります。
coyaaは公共空間での動物との共存を目指しています。ベンチの脚の部分はさまざまな形の穴が空いていて、犬や猫などの「小屋」としても機能します。「coyaa」というネーミングには「小屋+α」という意味が込められています。動物たちの憩いの場としてだけではなく、人々がすきな場所に腰をかえたりすることで、人と動物の新しい関係を築いていくことのできる家具となっています。
現在は仙台の福祉施設でのみ製作されていますが、今後は他の施設でも展開していく予定です。デザイン・環境・福祉が、見事なバランスで融合を果たした家具「coyaa」。ぜひTokyo Designers Weekのブースで、その可能性にふれてみてください。
coyaaのWebサイトも見てみる!