機密性・断熱性を高めて省エネルギー化したり、太陽光などの再生可能エネルギーを使って発電し、家庭用電力の一部としてまかなうといった、環境配慮型住宅が、徐々に広がり始めていますが、さらに一歩進んだ取り組みとして、住宅で消費する電力以上のエネルギーを発電し、余剰分を電力会社に売却するという、ポジティブエネルギー型の住宅が開発されました。
英ハートフォードシャー大学(University of Hertfordshire)のMike Page教授を中心とするプロジェクトチームでは、ユニット住宅「QB1」を開発。先ごろ、スコットランドのエジンバラ(Edinburgh)で、このモデルハウスが公開されました。「QB1」は、この住宅の年間消費量を超えるエネルギーを発電でき、余剰エネルギーを電力会社に売却するという仕組みとなっているのが特徴です。
Cube construction from Mike Page on Vimeo.
このユニット住宅は、縦・横・高さとも3メートル。約97平方フィート(約9平方メートル)と小スペースですが、テーブルにソファー、ダブルベッド、シャワー、トイレ、キッチン、洗濯機など、日常生活に必要な機能を完備。LED照明を導入するなど、省エネルギー化に努める一方、内装はシンプルで、スッキリとオシャレにまとまっているのも魅力です。また、エネルギーは、屋根に設置された1.48キロワットの太陽光発電システムで発電されます。
日本でも、「住宅エコポイント」といった公的な制度を通じて、環境にやさしい住宅の普及を推進していますが、「消費するエネルギーをいかに抑えるか?」という視点だけでなく、「どうやってエネルギーを作り出すか?」という発想をも取り入れた「QB1」は、次世代の住宅のカタチを示す事例のひとつといえるでしょう。
[via EcoFriend]