一人ひとりの暮らしから社会を変える仲間「greenz people」募集中!→

greenz people ロゴ

<勝手に日曜美術館>江戸東京博物館で東京の昔を体感し尽くそう!

江戸東京博物館 特別展 隅田川~江戸が愛した風景~

江戸東京博物館 特別展 隅田川~江戸が愛した風景~

秋もすっかり深まって、ゲージュツがますます恋しくなる季節になってきました。
<勝手に日曜美術館>の第3弾、晩秋に訪れるのは、ゲージュツよりはむしろ大人の歴史見学、東京の昔へと誘ってくれる江戸東京博物館(以下、江戸博)です。

見どころ満載!江戸東京博物館

江戸博の見どころは何と言っても、花のお江戸と明治・大正・昭和の東京を楽しませてくれる「常設展示」です。貴重な実物資料だけでなく、実物大の復元模型も取り揃え、観るだけでなく、当時の雰囲気をまさしく体感することができます。
江戸博は、子供からお年寄り、外国人観光客まで、幅広い層に人気があると言われています。読者の皆様にも、江戸博を訪ねたことがある人がいるかもしれません。

と、「常設展示」だけでも存分に楽しめる江戸博ですが、いまの期間、さらなるお楽しみが待ち構えています。

隅田川から歴史を感じる

まずは「特別展 隅田川~江戸が愛した風景~」。その名の通り、隅田川に焦点を当て、隅田川から江戸の文化や生活を感じられる展示になっています。

例えば、いまも大勢の人を集める隅田川花火大会も、江戸時代の両国川開きに端を発しています。江戸の人々にとって、隅田川(当時の呼称は「大川」)は実に馴染み深い場所だったのです。

ちなみに、花火は鉄砲と切っても切れない関係にあります。鉄砲伝来以来、戦国時代末の諸大名はこぞって鉄砲を輸入・生産しましたが、太平の世になり需要が低迷し、鉄砲鍛冶は、花火の製造に力を入れるようになったのです。

隅田川。Creative Commons. Some rights reserved by tsukikageyuu.

隅田川。Creative Commons. Some rights reserved by tsukikageyuu.

徳川家のご親戚

さらに、「企画展 徳川御三卿」という渋~い展示も期待値高しです。

「御三卿?御三家じゃないの?」と思ったあなたのために解説すると、「御三卿」は、徳川将軍家にお世継ぎがいない場合に後継者を提供するお家柄です。

「それって御三家と何が違うの?」というのは至極まっとうな疑問です。
8代将軍吉宗の治世に、御三家の一角・尾張徳川家と対立する事件がおきました。徳川幕府も設立から100年以上が経過し、将軍家と御三家の関係は徐々に疎遠になっていたのです。
そうした事態を憂慮し、吉宗は新たに将軍家のお世継ぎ候補を供給するための家門を設置することにしたのです。吉宗自身は御三家の紀州家出身だったことを考えると何とも皮肉な感じがします。

ちなみに、御三卿は、田安家、清水家、一橋家の三家を指します。
「あれ、聞いたことあるぞ?」という名前はないでしょうか?
そうです、一橋は、最後の将軍・徳川慶喜を輩出した家門です。NHKで『龍馬伝』を観ている人にとっては、お馴染み話ですね。

ですが、徳川慶喜も、一橋家に入る以前、もともとは水戸家の出身です。
「それなら直接水戸から将軍として迎えればよかったのに……」と思いますが、そうならなかったのにはいろいろと事情があったようです。ややこしくなるのでここでは触れませんが……。

『龍馬伝』つながりでもう一つちなむと、「特別展 隅田川」では、番組のオープニングで使われている映像の原案が展示されています。どの映像かは見てのお楽しみです。

ということで、次回<勝手に日曜美術館>は、見どころ盛りだくさんの江戸東京博物館を訪ねます。
時間があれば、本所・深川古地図ツアーといきたいところですが、常設展示に特別展、企画展と観ていたら、恐らく一日がかりになると予想されます。古地図ツアーはまたの機会に。

代わりに、というわけではありませんが、江戸博の忘れてはならない魅力の一つに、ミュージアップショップがあります。江戸に関する本や土産物は何でも売っているのではないかと思わせる品揃えは圧巻です。こちらも存分に味わいたいと思います。

当日の流れ

JR総武線「両国」駅西口改札集合:10時00分
*東口ではありません。お間違えのないようにご注意下さい。

(移動:徒歩5分程度)

江戸東京博物館到着:10時05分頃

(展示を観覧。途中昼食や適宜休憩をとります)

江戸東京博物館出発:15時00分頃

(街歩き+近くのカフェへ移動+しばし歓談:心ゆくまでw)

ツアー詳細

  • 日時:11月13日(土)10時~16時頃(想定。途中参加、途中抜け可能です)
  • 訪ねる美術館:江戸東京博物館
  • 集合場所:JR総武線「両国」駅西口改札 *東口ではありません。お間違えのないようにご注意下さい。
  • 費用:実費(入館料*・飲食代)をご負担下さい。 *特別展・常設展共通券(企画展も観覧可):1,360円
  • 申込方法:以下のフォーム、もしくはツイッターで@kayack(http://twitter.com/kayack)までご連絡ください。