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カンヌ2010受賞のソーシャル広告(7)つながり、広がり、社会を変える

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カンヌ広告賞受賞のソーシャル広告、今回はサイバー部門の受賞作をご紹介します。

THE FUN THEORY / VOLKSWAGEN SWEDEN / BLUEMOTION TECHNOLOGYHEY /

funtheory

グランプリは、以前greenzでも紹介された、フォルクスワーゲンの”The fun theory”キャンペーンです。フォルクスワーゲンは「ブルー・モーション・テクノロジー」という技術を開発しています。それは、走る喜びを満足させながら、環境へ影響を少なくする技術です。それを広めるキャンペーンとして、インターネットを活用した”The Fun Theory”を実施。”The Fun Theory”というのは、「ブルー・モーション・テクノロジー」の発想の原点である、「人の行動をよくするための、いちばん簡単な方法は、それを楽しいことにすること」という考え方です。その考え方をつかって、楽しく、社会をよくしよう。このキャンペーンはそういう内容です。実際にやってみるだけではなく、アワード形式でみんなからアイデアを募集したりもしていました。そのいくつかをご紹介します。

エレベーターではなく階段を使わせるようにするために、鍵盤になっていて踏むと音が鳴る階段をつくる。

ボトルのリサイクル率を高めるために、リサイクルボックスをゲームにする。

ゴミのポイ捨てをなくすために、捨てることが楽しくなるゴミ箱をつくる。

お店に入るまえにマットでしっかり靴の汚れを落としてもらうために、玄関マットをDJのターンテーブルのようにする。

スピード違反を減らすために、法廷速度内で走っている人を写真に撮って、当たった人に賞金。その賞金は、スピード違反をした人の罰金でまかなわれる。

そのほかのアイデアはウェブで見られますが、
見てるだけでワクワクしますね。

CHALKBOT / NIKE LIVESTRONG FOUNDATION /
NIKE LIVESTRONG FOUNDATIONHEY /

chalkbot

グランプリはもうひとつありました。ナイキによる “CHAKLBOT”キャンペーンです。ツール・ド・フランスを舞台にした感動モノです。ガンに冒された有名選手だったランス選手は、2008年にレースに復活すると宣言しました。でも、それは勝つためではありません。同じ病気に冒されている人たちに、「強く生きよう」と呼びかけるためです。彼の意志に応えるかたちで、このキャンペーンは実施されました。ツール・ド・フランスでは、観衆が道路にチョークでメッセージを書く伝統がありました。このキャンペーンでは、ウェブでガンに冒された人を励ますメッセージを募集しました、そして、たくさんのメッセージを地面にふきつける機械をつくり、ツール・ド・フランスのときに道路を励ましのメッセージで染めました。

SUMMIT ON THE SUMMIT / HP /
GLOBAL CLEAN WATER CRISIS AWARENESSHEY /

summitthesummit

次にご紹介するのは、銅賞を受賞したHPの”Summit on the summit”です。淡水資源の危機を伝えるため、ミュージシャンのカンナたちは、キリマンジャロに登ることを発表。そしてWEBでは、キリマンジャロの頂上までの長い道のりを再現。HPのテクノロジーをつかって、現地からリアルタイムで写真やムービーを配信しました。ウェブサイトを訪れる人は、現地のリアルな動きを追うとともに、1フィートごとに寄付できるようになっていました。

次回は、デザイン部門で受賞したソーシャル広告をご紹介します。