アメリカの人気テレビドラマ『24~トゥエンティフォー』が先月、約2年ぶりに日本のお茶の間に帰ってきた。なぜそれをgreenzで紹介するのかって?実は、今回のシーズン7は、アメリカ初となるカーボン・ニュートラルTV番組なのだ。
気候変動問題を24時間で解決することはできないけど、省エネ意識をもって撮影をすることで、問題解決に貢献をしているんだ。
と語ったのは、『24~トゥエンティフォー~』のスター、キーファー・サザランド。
動画は以下から。
24 Going Green PSA – Kiefer Sutherland
Shira | MySpace Video
『24~トゥエンティフォー~』のカーボン・ニュートラル化をサポートしたコンサル会社ClearCarbon Consulting社が公開している報告書によると、気候変動対策へのコミットメントを示したFox社の最初の1歩は、番組制作によって排出される温暖化ガスの量の数値化。結果、従来どおりシーズン7を制作した場合、CO2換算で約2,200トンの温暖化ガスが排出されることが分かった。うち52%は、車両による人や機材の移動や特撮、そして撮影現場でのジェネレーターによる発電によるもの。その次に大きな割合を占めるのは、事務所や撮影所での電気消費による排出量(44%)だった。
この結果を踏まえて、『24~トゥエンティフォー~』制作チームはまず、最大のCO2排出源である車両に着眼した。撮影に使う車両をバイオ燃料で走る車やハイブリッド車に変えて、ガソリンを約4,900リットル節約された。これは、中型車両1台がロサンジェルスからニューヨークまで移動する際に消費するガソリン量の10倍に当たるという。
電気使用による温暖化ガス排出量は、再生エネルギー購入によってカーボンオフセットした。そのオフセット量は、CO2換算で約940トン。残り約1,240トンの温暖化ガスは、自主参加型の炭素取引基準(VCS)を満たす炭素クレジットの購入によってオフセットした。
かくして、『24~トゥエンティフォー~』は、カーボン・ニュートラルになった。Fox社は、この取り組みによって、同業他社に対して見本を示すと同時に、視聴者の環境意識を高めたい、としている。次にどんなカーボン・ニュートラル番組が続くのか、楽しみだ。
『24~トゥエンティフォー~』のCO2排出量を算出するときに用いられたGHGプロトコルとは?