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夏休み間近!最近よく聞くエコツーリズムってそもそも何よ?

Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by rogerimp

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さあ、夏休み!いろいろと旅行の予定を立てている方もいるだろうが、今年はエコツーリズム(略してエコツー)に参加するなんて人も多いかもしれない。あっちこっちで見かけるエコツーリズム、環境にやさしいってことはわかるけど、そもそも何が“エコ”なの? オススメのツアーとともにエコツーリズムとは“何ぞや?”をみてみよう。

エコツーリズムという言葉の定義は曖昧だけれど、日本には「エコツーリズム推進法」なんてものがある。それによると、エコツーリズムとは

観光旅行者が、自然観光資源について知識を有する者から案内又は助言を受け、当該自然観光資源の保護に配慮しつつ当該自然観光資源と触れ合い、これに関する知識及び理解を深めるための活動

だそうだ。つまり、旅行会社なんかが専門家と協力して自然を保護しつつ自然を知るツアーをやるってこと。簡単に言えば、観光業と自然保護と啓蒙活動が同時に成り立つようなツアーということだ。

この定義は法律の条文だけにわかりにくいけれど、環境省のエコツーリズム推進会議がエコツーリズムモデル事業としてあげている3つの事業を参照すると、エコツーリズムとは“何ぞや?”がつかみやすいように思える。その3つとは

  1. 豊かな自然の中での取り組み(典型的エコツーリズムの適正化)
  2. 多くの来訪者が訪れる観光地での取り組み(マスツーリズムのエコ化)
  3. 里地里山の身近な自然、地域の産業や生活文化を活用した取り組み(保全活動実践型エコツーリズムの創出)

“1”のモデル地区としては、知床、白神、小笠原、屋久島という世界自然遺産に登録されているか、それを目指している地域があげられている。これらの地域ではいわゆる「エコツアー」が楽しめるわけだが、人気が高く観光客が集中することで逆に環境破壊が進んでしまうという傾向にある。そのため、自然環境を保護しながら観光業を成立させるための「適正化」が必要になるということだ。

“2”のモデル地区には裏磐梯、富士北麓、六甲、佐世保が上げられている。これらの地域は多くの観光客が訪れる地域で、観光業の発展のため自然環境が犠牲にされてきた。これを自然と共存できるかたちにしていこうというのが「エコ化」ということの意味だ。

“3”のモデル地区には埼玉県の飯能・名栗地区や滋賀県の湖西地区などが上げられている。これらの地域は言ってしまえばそれほど人気の観光地ではない場所だ。しかし多くの自然が残っている地域でもあり、それを資源としてエコツーリズムを創出しようともくろむということになる。

というのが日本でのエコツーリズムの定義となっている。しかしこれはあくまでも環境省が定めた国内でのエコツーリズムの定義に過ぎない。海外に行くエコツアーだってあるし、国内でも環境省とは違う捉え方でエコツーリズムを行っている団体もある。

たとえば、エコツーリズムを推進する企画会社リボーンによるエコツアーの定義を要約すると、「『自然』や『文化』という先人の『遺産』を守りながら持続可能な旅づくりを行う支柱となる理念」となる。そのような視点からは、ボルネオでのホームステイはもちろんのこと、天ぷら油リサイクルバスで行くというだけのものもエコツアーに含まれる。

などなどと考えていくとエコツアーというのは普通に旅行するより環境にやさしかったり、あるいはエコな精神を身につける体験が出来たりする旅行ということになりそうだ。結局曖昧な定義になってしまうが、他のエコと同じく一番大事なのはそれをやる人の意識なのだろうと思う。各自がしっかりとツアーの内容を見極めて、それがどのようにエコであるのかを考える、それが大事なのだ。

というわけで、そんな観点から私がオススメしたいエコツーはカヌー/カヤックである。カヌーやカヤックは、もちろんCO2を排出しないし、水面の低い位置から自然を眺めることができて自然を身近に感じられる。沖縄の海でも、北海道の湿原でも、埼玉の利根川でも、カヤックに乗ればそれだけでエコツーなんじゃないかと私は思う。もちろんボルネオでも。

夏休みにぜひ!

沖縄でエコツアーに参加しよう!