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“エコ”スゴイならぬ”コスモ”スゴイ言葉!『地球/母なる星』から宇宙飛行士の名言を集めてみた。

最初の1日か2日は、みんなが自分の国を指していた。3日目、4日目は、それぞれ自分の大陸を指さした。5日目には私たちの念頭には、たった1つの地球しかなかった。
– スルタン・ビン・サルマン(サウジアラビア)

こんなまばゆい言葉がたくさん散りばめられている『地球/母なる星』という本の存在を教えてもらったのは、Think the Earthの上田壮一さんからでした。

絶句するほど美しい地球の写真と貴重な彼らの証言を集めてリリースされたこのビジュアルブック、実は発行が冷戦まっただ中の1988年。まだソ連対アメリカの構造がギリギリ続いていた頃に、アメリカとソ連の宇宙飛行士を中心に、国境を越えて編纂されたというのです。そのことが上田さんがThink the Earthを始めたきっかけにもなったそう。

何故そんな奇跡が起こったかと言えば、宇宙に行って一度地球を外から眺めた人が、新しい共通感覚を持って地球に帰ってきたから。それがこの本の重要なテーマである「地球人という感覚」です。それは例えば、江戸時代末期にペリーが現れ、外をリアルに感じて初めて日本という国の意識が生まれたような視点のバージョンアップに近いのかもしれません。グリーンズのフォーカスするチャンネルの一つ「地球ニュース」も、そんな世界中の人々が同じ屋根の下で共存しているということを実感させる記事を集めてゆこうと思っています。

そこで今日の週末のオススメは、その中から心震える宇宙飛行士の名言をピックアップしてみました。エコスゴイ言葉ならぬ、コスモスゴイ言葉?写真のいくつかは、著者のケヴィン・ケリーさんのサイトからみれますよ。合わせてどうぞ。

明るい鮮やかな色合いに満ちた地球と、無限に広がる闇。その鮮やかな対比を見ているうちに、突然悟った。生けとし生けるものはすべて、この地球という母なる星と切っても切れない関係にある。
– ラッセル・シュワイカート(USA)

宇宙から地球を眺めたとき、私は地球と抱擁し、地球上の生命あるものすべてと抱擁したのである。そして地球もまた、私をやさしく抱きしめてくれた。
– ラッセル・シュワイカート(USA)

地球を何度も回ったという経験は同じでも、それを語ることばはそれぞれに異なるだろう。(・・・)しかし、みんなのことばにふれて、私は人間の不思議さに打たれた。口々に語ることばのなかに、1本の黄金の糸、一つの共通の思いが縫い込まれているのだ。その共感が、あらゆる相違を超えて人類を一つにしているのだ。
– ラッセル・シュワイカート(USA)

一口に宇宙飛行士といっても、さまざまである。しかしお互いに、重要な一つの点で一致している。地球の住人であるという強い連帯感。私たちが住んでいるたった一つの星を守らねばならない、という責任感。それさえあれば、どんな苦境、意見の相違、障害も克服できる。宇宙飛行士達はそう信じている。
– アリョーグ・マカロフ(ソ連)

地球は非の打ちどころがないくらい丸かった。宇宙から地球を見て、「丸い」という意味が私にははじめてわかった。
– アレクセイ・レオーノフ(ソ連)

なぜ、私たちがここにいるのか、今わかった。それは月をくわしくみるためではない。振り返って、私たちの住み処である地球を見るためなのだ。
– アルフレッド・ワーデン(USA)

サハラ砂漠の砂嵐で巻き上げられたオレンジ色の雲が、気流でフィリピン上空まで運ばれ、雨で地上に降っていくのを見た。そのとき、私たち地球人はみんな同じ船で旅をしているのがわかった。
– ウラジミール・コヴァリョーノフ(ソ連)

宇宙から眺めた地球は、たとえようがなく美しかった。国境の傷跡などは、どこにも見当たらなかった。
– ムハメッド・アーマッド・ファリス(シリア)

この世界で私たちの分かち合うものは、分け隔てるものよりはるかに大きな価値がある。
– ドナルド・ウィリアムス(USA)