飛行機はとにかく燃料を食う、そのことは燃油サーチャージの値段の高さからも容易に想像がつくというもの。しかもジェット機は排気ガスを撒き散らし、地上にまで騒音をとどろかせる。しかし、自動車よりもはるかに燃費がよく、排気ガスもまったくなし、騒音も皆無という飛行機が開発されたという。
その飛行機は米Electra Flyer社のElectraFlyer-C。この飛行機は重量が約110kgと軽量の充電式の電気飛行機だ。巡航速度は時速112kmで、最高速度は時速144km、航行可能時間は1時間半から2時間、つまり200km程度を航行できるという計算になる。そして、その2時間の飛行に必要な充電時間は220Wで約2時間で、電気代はわずか60セントだというから驚きだ。
しかも、充電池のみで動く完全な電気飛行機なので排気ガスはゼロ、モーターはほぼ無音なので騒音もなし、ほぼ完璧にグリーンな移動手段と言うことができそうだ。
ただ、日本では滑走路や格納庫の確保、免許の取得など実際に利用するにはさまざまな障壁がある。しかし、自家用機が比較的身近なアメリカなどでは普及が期待されている。それに、移動の方法自体を替えることで環境への負荷を減らすことができるという発想の転換の例として学ぶべきところもあるのではないだろうか。