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応援し合える関係性を、移住する前につくりだす。地方移住の実践者がつくる「ゼロからはじめる ローカル開業&起業カレッジ」とは?

「いつか古民家を改装してカフェを開きたい」

「いつか海の見える地域で暮らしてみたい」

お金が貯まったら、子どもが大きくなったら、定年退職したら……。
そんな“いつか”を待ち焦がれながら、私たちは目の前にある毎日を一生懸命生きています。

でも、その“いつか”は、いつやってくるのだろう。もしかしたら、やらないまま、後悔を残したまま、人生を終えてしまうなんてこともあるかもしれません。

たとえ今は夢物語だったとしても、“やりたい”という好奇心の芽を育てつづけてさえいれば、その“いつか”はきっと“今”に変わっていくーー。

そんな想いを込めて、「ふくしま12市町村移住支援センター」主催のもと、グリーンズでは「ゼロからはじめる ローカル開業&起業カレッジ」をスタートします。文字通り“ゼロから”開業・起業の仕方を学ぶスクールや現地の人と繋がるスタディーツアー、実践者たちの生の声を聞くトークイベント、応援し合える仲間とのオンラインコミュニティなど、さまざまな出会いと学びの場を用意しました。

今回の記事に登場するのは、「ローカル開業&起業カレッジ」のコミュニティマネージャーの長田涼(ながた・りょう)さん長田果穂(ながた・かほ)さん夫妻と、コーディネーターの野口福太郎(のぐち・ふくたろう)さん。長田夫妻は広島県の鞆の浦(とものうら)に移住し、古民家カフェを開業。夫婦で会社も設立しました。福太郎さんは福島12市町村(※)の1つである南相馬市に移住し、コミュニティ運営をおこなっています。

そう、「ローカル開業&起業カレッジ」を運営するのは、ローカルへ移住し、自身が望む暮らしに向けて歩みを進める実践者たち。彼らの喜びや失敗などいろいろな経験を踏まえ、プログラムが設計されています。

3人はなぜローカルでの実践を選んだのか、ローカルならではの良さや苦労は何か、そして「ローカル開業&起業カレッジ」に込めた想いとは? 座談会の様子をお届けします。

(※)福島12市町村とは、福島第一原子力発電所の事故により、避難指示等の対象となった田村市、南相馬市、川俣町、浪江町、富岡町、楢葉町、広野町、飯舘村、葛尾村、川内村、双葉町、大熊町を指します。

長田 涼(ながた・りょう)

長田 涼(ながた・りょう)

コト暮らし 共同代表
スポーツ大学を卒業後、大手アパレル企業→スポーツイベント会社→IT企業→コミュニティフリーランスを経て、2023年に夫婦で「コト暮らし」を設立し共同代表に就任。コミュニティの専門家として、数多くのコミュニティを支援している。また、2022年に東京から鞆の浦へ家族で移住し、古民家カフェ「ありそろう」の運営を開始。ローカルとオンライン双方の観点から、コミュニティを実践探求している”コミュニティで生きる人“。フォトグラファーとしても活動中。
Twitter:https://twitter.com/SsfRn
Proff:https://proff.io/p/nagataryo

長田 果穂(ながた・かほ)

長田 果穂(ながた・かほ)

合同会社コト暮らし 共同代表
大阪府吹田市生まれ、神奈川県横浜市育ち。大学卒業後、複数社での会社員経験、個人事業主を経て、2018年よりNPO法人にて、ソーシャルビジネスの創業支援や企業・行政向けの研修事業などを行う。 その他、出産を機に家族で移住した鞆の浦(福山市)にて夫婦で合同会社コト暮らしを創業。運営するカフェ兼コミュニティスペース「鞆の浦ありそ楼」を拠点に、地域に新たな事業創造を構想中。
Twitter:https://twitter.com/cahochin

野口 福太郎(のぐち・ふくたろう)

野口 福太郎(のぐち・ふくたろう)

株式会社小高ワーカーズベース コミュニティマネジャー
埼玉県さいたま市出身。2020年春、南相馬市に移住。
大学在学時に多拠点生活を実践し、地域で活動することに興味を持つ。大学を卒業後、新卒で株式会社小高ワーカーズベースに入社。以来、小高区の集うインキュベーション拠点「小高パイオニアヴィレッジ」コミュニティマネジャーとして、地域の内外での企画・コーディネート等を通じ、地域の事業者コミュニティ形成に取り組む。社会関係資本の豊かな地域を目指し、「遊び」も探求中。

どんなフェーズにいても出会いと発見がある。「ゼロからはじめる ローカル開業&起業カレッジ」とは?

2023年8月にオープンした「ローカル開業&起業カレッジ」は、自分のありたい暮らしや働き方に向けて、具体的な次の一歩を踏み出すための“学び舎”です。

プログラムの内容は、ローカル開業&起業を目指す人たちとのつながりを育む「コミュニティ」、実践者による「トークイベント」、具体的に開業・起業のはじめかたを学ぶ「スクール」、現場を訪問して実践者と触れ合う「スタディツアー」や「交流イベント」、そして自分の想いを事業計画に落とし込んでいく「創業ワークショップ」と、多岐にわたります。

事業計画や資金繰り、移住先の選定など、開業・起業の準備を具体的に進めたい人はもちろん、「まずは実践者の話を聞いてみたい」「まだ具体的なアイデアはないけど、少しずつ自分の想いをカタチにしていきたい」といった“ゼロから”考えたい人でも参加OK。どんなフェーズにいる人にでも、新しい発見や出会いがきっと見つかるはずです。

本カレッジは、昨年度からスタートした連載「ふくしま12 ローカル起業物語」のパートナーである「ふくしま12市町村移住支援センター」が主催しています。福島12市町村に関心のある人も、まだ移住先の地域を絞っていない人も、気軽に参加できます。

▼詳細はこちらから
https://mirai-work.life/startup/college/

現地での出会いから導かれるように。移住そして開業・起業を決めた理由は?

ここからは「ローカル開業&起業カレッジ」のコミュニティマネージャーであり、ローカルでの実践者でもある3人の座談会の様子をお届けします。それぞれの移住の経緯や現在の取り組み、プログラムに込めた想いを聞きました。

――まずは、現在の活動を教えてください。

福太郎 福島県南相馬市にある宿泊機能付きコワーキングスペース「小高パイオニアヴィレッジ」のコミュニティマネージャーをしています。主にこの地域での移住や開業・起業の相談を受けたり、人と人を繋いだり、他の地域から来た人たちに南相馬を知ってもらう場を設けるなど、コワーキングスペースを拠点にさまざまな活動をおこなっています。

宿泊機能付きコワーキングスペース「小高パイオニアビレッジ」は、地域の人や移住者、訪問者の交流拠点となっている

 僕らは2022年、広島県にある瀬戸内海に面した「鞆の浦」という港町に移住しました。翌年には夫婦で合同会社「コト暮らし」を立ち上げ、「ありそろう」という古民家カフェを開業。地域の人や鞆の浦への移住を検討している人、観光で訪れた人など、さまざまな人の交流地点としてのカフェを目指しています。

他にもコミュニティマネージャーとしての僕たちの経験をいかして、「暮らしのフィールドワーク」という、東京の高円寺にある人とまちと関わる暮らしと、鞆の浦にある人とまちと関わる暮らしを参加者とともに行き来するようなプログラムもはじめました。東京と地域の暮らしそれぞれを相対化することで、改めて「自分のありたい暮らしってなんだろう?」と考えるきっかけになればいいなと思っています。

長田夫婦が営む古民家カフェ「ありそろう」

――福島県南相馬市と広島の鞆の浦。それぞれの移住の経緯を教えてください。

福太郎 僕は、2020年に埼玉から南相馬に移住しました。大学3年生の頃、変化がない日常に飽きたなあと思って、当時流行りはじめていた多拠点生活やアドレスホッピングといったライフスタイルを送っていたんです。

いろんな地域に足を運ぶ機会が増えるなかで、刺激のある新しい暮らしにどんどんのめり込んでいきました。地域で挑戦する人たちって面白いんだな、将来自分も地域をつくることに携わるかもしれないなと、その頃からなんとなく予感はしていたんです。

浅草にあるゲストハウスに暮らしていたとき、たまたま福島12市町村の浪江町出身の同世代の友人ができました。「浪江に遊びに来てよ」と半ば強引に福島に連れてこられたのですが(笑) それまで震災はテレビの中の出来事のように感じていたのですが、実際に足を運んで震災から時が止まったような風景を目の当たりにしたことで、震災は現実に起きたことだったのだと初めて実感したんです。

見てしまった以上は、素通りできない。自分がこの現実に対してどこまでできるかわからないけど、修行だと思ってこの地域に飛び込んでみることに決めました。今のコミュニティマネージャーの仕事が僕のファーストキャリアになります。もしその友人に出会えてなかったら、福島に移住することはなかっただろうなと思います。

果穂 もともと夫と「いつか移住したいね」なんて話はしていたんですけど、出産を機に、東京で子育てをするイメージが沸かないなあと、改めて感じるようになりました。コロナの影響で会社のメンバーの半分くらいが地方に引っ越しはじめたこともあり、「これはもう波に乗って大丈夫だな、今だな」と思って、移住先探しをはじめました。

最初は、キーパーソンとなるような友達がいる地域に1週間ずつぐらい滞在していました。尾道に滞在したついでに、ちょっと寄ってみようくらいの感覚でたどり着いたのが鞆の浦だったんです。

最初は、知り合いがいたわけでもなく、3時間くらいしか滞在するつもりがなかったんです。でもその短い滞在で、私たちよりも1年前に鞆の浦に移住したご夫婦との出会いがあって。いろいろお話を聞いていくと、移住後の具体的な暮らしのイメージが湧いてきました。鞆の浦にはご近所付き合いが残っていて子育てにも良さそうだなあと思えたし、何よりそのご夫婦が物件を紹介してくれるなど、本当に力になってくれたんです。

余白があるローカルだからこそ、つくり手になれる

――福太郎さんも長田夫妻も、偶然の出会いを経て今の移住先に辿り着いたのですね。実際に移住してみて、ローカルで開業・起業するからこその喜びをどんなところに感じていますか?

果穂 まずは、ローカルは地代家賃がめちゃくちゃ安いので、「いつかやってみたい」を叶えやすいと思います。

私たちも東京にいる頃から「夫婦でカフェをやってみたい」と妄想半分くらいに話していたんです。でも、鞆の浦に来てご近所さんにその想いを伝えてみると、物件を紹介されてオーナーさんとのアポまで入れてくれて、とんとん拍子で進んでいきました。「もう引き返せなくない?」とこちらが怖気付いてしまうくらい(笑)

 鞆の浦には「ありそろう」のようなコミュニティを意識したカフェはあんまりないんですよ。だから、町に新しいものが増えること自体に、地域の人たちがすごく喜んでくれるんです。東京ではなんでも揃っているから、自分はサービスを受け取り続ける「受益者」でしかありませんでした。でも、ローカルでは足りないものが多いぶん、自分たちで何かつくり出せる余白がたくさんあります

東京でカフェを開業したらレッドオーシャンすぎて家賃を払うだけでも大変ですけど、鞆の浦であれば自分はつくり手でいられる。そういう人生のほうが僕は豊かだなあと感じているんです。

福太郎 福島12市町村は特に、「ないなら自分たちで作ろう」精神が強いと思います。なぜなら、震災で一度は本当に何も無くなってしまった地域だからです。だからこそ、新しいお店ができたりするとみんなすごく喜びます。

例えば、70年以上続いたラーメン屋さんがあったのですが、震災後再開したものの、店主がご高齢のため閉店してしまいました。すると、ラーメン好きな僕は一体どこに行けばいいんだと。ひとつのお店がその地域の人たちのQOL(クオリティ・オブ・ライフ)に直結するんです。12市町村でラーメン屋を開いてくれる人がいれば、僕らはもう全力でサポートしますよ(笑)

――足りないものが多いからこそ、喜ばれるし、重宝されるわけですね。他の地域も見てきた福太郎さんは、福島12市町村ならではの特徴はどんなところに感じますか?

福太郎 若者が前線にいるというのが、大きな特徴かもしれません。20代、30代が主役となって、どんどん新しいことに挑戦できる空気感があります。数年前までは、比較的自由に身動きが取れる単身の若者が多かったのですが、最近はパートナーやご家族での移住も増えてきているんです。

見ていてとても頼もしいなと感じるのが、コミュニティの強さですね。例えば、双葉郡では女性たちのコミュニティができていて、誰かひとりがイベントを開催したり新商品を出したりするときには、「食べに行くよ、応援に行くよ」とお互いに声を掛け合う関係性があるんです。

応援してくれる人たちがいるなら、安心して新しいことに挑戦できる。みんなが挑戦するほど「互助」の働きが強くなっていく感じがして、いい傾向だなあと感じています。

お金や人との関係性。ローカルならではの大変さとは?

――新たな土地での暮らしをはじめ、開業・起業することの大変さはどんな時に感じますか?

 ローカルならではの大変さはもちろんありますよね。ひとつはお金のこと。僕らは東京でしていた仕事をそのままオンラインで続けているので、そこまで困ったことはありませんでしたが、家賃が安いとはいえ来てくれるお客さんも都心と比べたら少ないわけです。自治体からの助成金等をうまく活用しつつも、それがなくなっても自走できるように計画を練る必要があります

僕らもそうでしたが「いつか古民家カフェをやりたい」と夢は膨らんでも、それが具体的にどのくらいお金がかかるものなのか考えたことがない人は多いと思います。そのため、「ローカル開業&起業カレッジ」のスクールの中には、資金繰りや事業計画をゼロから立てるといったお金のことを学ぶ時間も設けています。夢物語で終わらせないための重要な一歩になるんじゃないかなと。

スクールのスケジュールと扱うテーマ

果穂 あとは、鞆の浦のように歴史のある地域では、田舎ならではの人と人との距離の近さを感じます。私たちはそれを居心地がよいと感じているけど、もしかしたら息苦しさを感じる人もいるかもしれません。

移住者に対して、文化や資源を奪われるんじゃないかと警戒する人たちもいます。「ローカル開業&起業カレッジ」という名前なのにおかしな話かもしれませんが、個人的には開業や起業はあまり慌てなくてもいいんじゃないかなって。まずは何度か足を運んである程度関係性ができてから、具体的に移住や開業・起業の計画を立てていくほうがスムーズに地域に入っていけるかもしれません。

福太郎 それでいうと、福島12市町村はローカルならではのしがらみはかなり少ない方なんじゃないかなと。

僕の会社の代表・和田智行さんも「地域の人たちのためにやるな、自分のためにやれ」と、しょっちゅう言うんですよ。単純に「他の地域よりも12市町村のほうが楽しそうだから来ちゃいました!」ってくらいでやって来ても、全然どうにかなるよと伝えたいです。

ただ、「なぜその地域でやるのか」が明確であるほうが応援されやすいというのは、事実としてあるかなとは思います。あえてこの地域を選ぶ人たちの中には「ただ儲けたい、ただ事業を拡大させたい」という人は滅多にいませんから、特別心配する必要はないと僕は思ってはいるのですが……。

※福島12市町村のこれまでの歩みは、こちらの記事をご覧ください。
「福島は、日本の閉塞感をブレイクスルーする、唯一で最後のフィールド。小高ワーカーズベース・和田智行さんと移住支援センター・藤沢烈さんが語る、福島12市町村ローカル起業の現在地」

ここに来れば、頼れる仲間に出会えるはず

――鞆の浦と福島12市町村の2箇所をとっても、共通項もあれば大きな違いも感じますね。

福太郎 日本中に素敵な地域がたくさんあるなかで、自分の暮らしにフィットするところはどこなのか。実際に話を聞いたり足を運んだりしながら、じっくり比較検討できるといいですよね。

僕が多拠点生活でいろんな人と出会ってきたように、このカレッジにもいろんな地域の実践者と出会える機会を用意しています。ネットにはない情報もたくさん聞けると思いますし、正面玄関から入ると地域の人に警戒されてしまう可能性があっても、「⚪️⚪️の友達です」と言えば一気に溶け込みやすくなるなんてこともありますから。

カレッジを通じて頼れる仲間とたくさん出会うことができれば、ローカルに入っていくときのしがらみや苦労もだいぶ和らぐんじゃないかなと思っています。

地域プレイヤーや地元住民の方が集う交流イベントを開催予定です

 何か新しいことにチャレンジするときって、エネルギーも時間もお金も使うことになるから、「本当に大丈夫かな?やり切れるのかな?」と、誰しも不安になったり孤独を感じたりするものだと思います。

そんな時に、ひとりで抱え込まず些細なことでも相談できる仲間が近くにいることは、大きな支えになるはずです。たとえチャレンジが失敗に終わったとしても、その過程で出会った仲間たちは財産として残り続けるはずです。

ローカルで挑戦する人、これからしようとしている人たちは本当にユニークで面白い人たちばかりですから、まずはコミュニティに参加してみるだけでも刺激になるんじゃないかなと。

――最後に、参加を検討している人へメッセージをお願いします。

果穂 「いつかやろうを、今から歩もう」という言葉は、私たちが私たち自身に投げかけてきた言葉でもあるんです。

今芽生えている「こんなことをやってみたい」という好奇心は、ちゃんと育てていかないと数年後には失くなってしまうかもしれません。「いつか、いつか」と言っているうちに、一生を終えてしまうなんてことも、ないとは言い切れないと思います。

個人的には、できない理由を子どもや家族のせいにはしたくないし、やりたいことに挑戦していきいきしている両親のほうが子どもにとっても良かったりするのかなって。

だから、今は夢物語のように思えることでも、まずは口に出してみたり、憧れの地域に足を運んで話を聞いてみたり、小さくてもいいから一歩ずつ私たちと歩んでみませんかと、この取り組みを通じて伝えていきたいです。

(座談会ここまで)

「ローカル開業&起業カレッジ」では、2023年8月23日に初のイベント「ローカル開業&起業カレッジ・クロストーク第1回」を開催します。最初のテーマは「教育・福祉」。その後も宿泊施設、飲食店など、6つのテーマでトークイベントを用意しています。

単発参加が可能なので、まずは気になるトークイベントに参加するも良し、とりあえずオンラインコミュニティに参加するも良し。たとえ生まれたてほやほやのアイデアだったとしても「こんなことをやってみたい・こんな暮らしをしてみたい」という想いがある方は、ぜひ気軽に参加してみてください。

今ある好奇心は、“いつか”を待っていたら失くなってしまうかもしれない――。

だから、

「いつかやろうを、今から歩もう。」

(写真:長田涼)
(編集:廣畑七絵)

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