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『ソーシャルデザイン白書2016』ついに完成。ソーシャルデザインの過去・現在・未来がわかるgreenz people限定本の全貌をご紹介します!

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こんにちは! スタッフの正太郎です。

「greenz.jpってWebだけなんでしょ」って思われがちですが、必ず年に2冊、紙の本を手がけているのをご存知ですか? 意外と知られていないグリーンズの取り組みのひとつです。それもそのはず、本屋さんでは手に入らない本だからなんです!

Webマガジン「greenz.jp」のメディア運営を寄付で支えてくださっている読者「greenz people」だけにお届けしている特典本「People’s Books」。これまで3年間で6冊も編集してきました。どんな本か気になる方はこちらをご覧ください。

2006年からはじまったgreenz.jpの取り組みを、コミュニティのつくりかた、しごとのつくりかた、学びの場のつくりかた、といったテーマごとに棚卸しして、1冊ずつまとめてきました。

今年の7月で10周年を迎えたgreenz.jp。ひとつの節目に立っている私たちが、今回のテーマに選んだのは「ソーシャルデザイン白書」です。

greenz.jpというメディアを通じて社会に広げていきたい考え方・価値観を、改めて俯瞰して、これまでどんな変化が生まれてきたのか、これからどんな進化をとげていくのかを編集部、取材先、そして読者のみなさんと一緒に考えて一冊にまとめました。手前味噌ですが、greenz.jpの相当な気合いがこもっている仕上がりです。

本の中身についてすこし気になってくださいましたか? 「ソーシャルデザイン白書2016」の編集製作担当をされた池田美砂子さんから、今回の本の見どころをご紹介いただきます!

ソーシャルデザインの過去・現在・未来を一冊に

こんにちは。greenzシニアライター/シニアエディターの池田美砂子です。前号『ほしい未来をつくる言葉』に引き続き、People’s Booksの編集を担当させていただきました。

さて、今回のPeople’s Books、テーマは『ソーシャルデザイン白書2016』です。

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“ソーシャルデザインは、どこから来て、どこへ向かうの?”という問いを片手に、まだ明確に定義されていない「ソーシャルデザイン」という概念を紐解く一冊をつくろうと企画会議を始めたのは、今年3月頃のこと。あれから約半年、編集メンバー一同、魂を込めて本書の製作に取り組み、先日ついに校了となりました。

『ソーシャルデザイン白書2016』は、「ソーシャルデザインの歩み」「ソーシャルデザインの現在地」「ソーシャルデザイン 未来への仮説」という3つの章で構成されています。これまでの歩みを振り返り、現在地を確認し、未来を見据える。グリーンズが見てきたソーシャルデザインの景色を、ぎゅっと一冊に閉じ込めました。

“白書”というと、なんとも壮大なテーマではありますが、もちろん小難しいものではなく、ソーシャルデザイン初心者でも読みやすく、どんな方にも“自分ごと”として楽しんでいただける内容となっています。

なぜ今、“ソーシャルデザイン白書”を?

今、私たちが『ソーシャルデザイン白書2016』をつくろうと思った理由。

大きな背景は、やはり、greenz.jpが今年7月に10周年を迎えたことです。この10年間、greenz.jpは実に4,000本以上の記事を発信するとともに、変化し続ける「ソーシャルデザイン」の様々な転換期を目の当たりにしてきました。

2008年には1.5万人だった月間ユニークユーザー数も、2012年には13万人、2016年現在は30万人に届くほどまでになり、より多くの方々とともに歩むメディアになりました。

私たちが歩んだこの10年は、同時に、日本におけるソーシャルデザインの黎明期とも言えるほど、人々の意識に、行動に、まちに、変化があった時期だったと感じています。そして僭越ながら、greenz.jpは、日本のソーシャルデザイン・ムーブメントを盛り上げる一翼を担ってきたと自負しています。

10年という区切りに、これまでの歩みを振り返り、現在地を確認すること、そして未来を見据えること。それは、私たち自身が次なる10年への一歩を踏み出すために、そしてgreenz.jpを応援してくださるみなさんに、未来への希望と、“ほしい未来をつくる”ことへのリアリティを感じてもらうために、必要だと感じたのです。

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2007年〜2016年のgreenz.jpユニークユーザー数、ページビュー数の移り変わり(『ソーシャルデザイン白書2016』より)

さらには、書籍『ソーシャルデザイン』の発刊から4年の月日が経ち、もう一度、「ソーシャルデザインって何?」を追求してみたかったこと。

そして人々の価値観を大きく揺るがすことになった東日本大震災から5年。「ソーシャルデザイン」は一気に広がりを見せ、グリーンズの仲間も増えましたが、未だその定義や捉え方はさまざま。ここで一度、「ソーシャルデザイン」という概念を体系的にまとめてみたい、と思いました。

「そんなこと、グリーンズができるの?」と問われると、「Yes!」と手を上げる自信がない、というのが正直なところ。でも、たとえ道半ばだとしても、今、2016年というときに、私たちグリーンズが歩んできた道、見えている景色、抱いている疑問などを、新鮮なまま閉じ込めるチャレンジに挑むことを選びました。

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「ソーシャルデザイン生態系マップをつくろう」と、ライターさんたちと開催したワークショップの様子。(『ソーシャルデザイン白書2016』より)

と、まあ、さまざまな背景があるのですが、なにより、greenz.jp編集長であり、People’s Books編集長でもある鈴木菜央が「つくりたい」という思いを抱いた「今」というタイミングを逃さず、試行錯誤しながらもみんなでかたちにしてみた。その結果生まれたのが『ソーシャルデザイン白書2016』なのです。

『ソーシャルデザイン白書2016』を物語る、5つのポイント

それではまもなく完成する、『ソーシャルデザイン白書2016』の魅力を5つのポイントに分けてご紹介しましょう。

【ポイント1】表紙がすごい

まず、今号の特別感を端的に表現しているのは、表紙デザイン。これまでも「カラフルでかわいい」と評判でしたが、いつもお世話になっているデザイナーの加藤大祐さん(KTCN graphix)に加え、今回はイラストレーター・Yoneさんの力をお借りして、とびきりチャーミング、かつコンセプチュアルに仕上がりました。

手にとったとき、ソーシャルデザインのワクワクを、真っ先に感じていただけるのではないかと思います。

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『ソーシャルデザイン白書2016』表紙デザイン

【ポイント2】いつもの2倍!充実の内容

編集メンバーが実物を目にした第一声は、「分厚い!」でした。これまでのPeople’s Booksは、気軽に手に取って持ち運べるB6サイズほどのコンパクトな書籍でしたが、今回は、思い切ってB5サイズ(182×257ミリ)に。ページ数もこれまでの96ページから、192ページヘと、一気に倍増! 写真や図、イラストも豊富で見やすく、かつ読みごたえある、充実の内容となっています。

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【ポイント3】12本の書きおろし記事を収録

まだあまり語られたことのない、ソーシャルデザインの過去、現在、未来。本書では、greenz.jpで執筆中のライター・エディター総勢11人が、それぞれの目線でソーシャルデザインについて語ります。

編集長・鈴木菜央によるソーシャルデザインの歩みについての“事件的”記事「ソーシャルデザイン進化論」をはじめ、greenzライター7人によるそれぞれの研究発表記事、ソーシャルデザインの実践者とともに未来を見据える4本の対談などなど、合計12本すべてが本書のための書きおろし記事です。まさに、グリーンズの総力を結集した一冊と言えるでしょう。

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第1章「ソーシャルデザインの歩み」に掲載されている編集長・鈴木菜央による“事件的”記事「ソーシャルデザイン進化論」

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第2章「ソーシャルデザインの現在地」では、「◯◯×ソーシャルデザイン」をテーマにした7人のライターによる研究発表記事をご紹介

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第3章「ソーシャルデザイン 未来への仮説」には4本の対談を収録。ソーシャルデザイナーたちが見据える未来とは?

〈書きおろし記事一覧〉
■第1章 ソーシャルデザインの歩み
ソーシャルデザイン進化論 by 鈴木菜央(greenz.jp編集長)■第2章 ソーシャルデザインの現在地

暮らし×ソーシャルデザイン by 増村江利子(greenzシニアエディター/シニアライター)
選択×ソーシャルデザイン by 赤司研介(greenzシニアライター)
未来へ残す言葉×ソーシャルデザイン by 磯木淳寛(greenzシニアライター)
自分らしさ×ソーシャルデザイン by 池田美砂子(greenzシニアエディター/シニアライター)
スタディ×ソーシャルデザイン by 兼松佳宏(greenzシニアエディター/シニアライター)
移住×ソーシャルデザイン by 平川友紀(greenzシニアライター)
パーマカルチャー×ソーシャルデザイン by 鈴木菜央(greenz.jp編集長)

■第3章 ソーシャルデザイン 未来への仮説

対談:暮らしの未来[わたなべあきひこ×徳永青樹×増村江利子] by 石村研二(greenzシニアライター)
対談:言葉の未来[島田潤一郎×磯木淳寛] by 新井作文店(greenzシニアライター)
対談:スタディの未来[中原淳×兼松佳宏] by 兼松佳宏(greenzシニアエディター/シニアライター)
対談:日本の未来[鎌田華乃子×鈴木菜央] by 村山幸(greenzシニアライター)

【ポイント4】みんなで、つくりました!

今号は、私たち編集メンバーだけではなく、“みんなでつくった”一冊。greenzライター・エディター陣、読者、greenz people、「グリーンズの学校」卒業生、取材先など、グリーンズが日頃お世話になっている100人以上のみなさんにも、様々な企画にご登場、ご協力いただいています。

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巻頭特集「ソーシャルデザインってなんですか?」の回答は、実に色とりどり

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「あなたのほしい未来は?」 みんなのワクワクが伝わってくる読者参加ページ

さらに、そんなみなさんの「ほしい未来」に向けたアクションをひとつの世界観として表現したイラスト「Social Design 2016」(by Yoneさん)を、大発表! ポスターとして書籍に挟み込んでお届けします。

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イラスト「Social Design 2016」の全貌は、届いてからのお楽しみ、です!

【ポイント5】“余白”がある

そして、この本全体を通して伝えたいことは、ソーシャルデザインの主役であり、この本の主役は、この本を手にとったあなた自身であるということ。本書には、随所にあなた自身が参加する余白ページ「White Paper」が差し込まれています。

このページをどう使うかは、あなた次第。『ソーシャルデザイン白書2016』は、あなたが書き込んで初めて完成します。本書が、あなたが“ほしい未来”への第一歩を踏み出すきっかけとなりますように。

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全4ヶ所に存在する「White Paper」。“余白”をどう使うかは、あなた次第です

いかがでしょうか? 少しでも『ソーシャルデザイン白書2016』の雰囲気、そしてワクワクを感じ取っていただけたらうれしいです。

それにしても、改めてこうやって書いてみると、製作に関わってくださったみなさんに感謝の気持ちでいっぱいになります。

本書をつくることは、私たちにとって大きな挑戦でした。途中、何度も頭をぶつけ、悩み、話し合い、本質に立ち返ることを繰返しながら、やっと完成まで辿りつくことができました。それは一重に、製作を支えてくださったみなさんのお力添えのおかげです。

ソーシャルデザインがみんなのものであるように、この本も、みんなのもの。多くの人の心に刻まれる大切な一冊になりますように。

まもなく、greenz peopleのみなさんに、心を込めてお届けします。
どうぞお楽しみに!

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(池田さんコメントここまで)

今入会していただくと、最速でお届けします!

いかがでしたか? People’s Booksチームが、これまでの以上の苦難を乗り越えて手がけた1冊です。「気になる、読んでみたい!」という方は、これを機にgreenz peopleに参加してくださると嬉しいです。そして、本を手に取りながら、一緒にソーシャルデザインについて考えませんか?

<greenz people ご入会と本が届くタイミングについて>
11月30日までの入会で、12月10日頃にBooksをお届けします。
12月31日までの入会で、1月15日頃にBooksをお届けします。