ユニリーバ・ジャパンを訪問しました
みなさんはいままで、社会問題や環境問題など知る機会はあっても、自分とその問題との間に距離感を感じたことはありませんか?
8月17日~20日に開催された、中高生が持続可能な社会について学び、考えるイベント「サマーセッション2014」の「コース2 社会と人間」の活動の中から、2つの企業協働ワークショップを通して、一人ひとりが社会や企業や政府に関わっていくことと、お互いの働きかけについて、みなさんと一緒に考えてみたいと思います。
「コース2 社会と人間」では2日目に、電通の並河進さんを講師にお迎えしました。並河さんは難しい社会問題に対して多くの人を巻き込んでアプローチしている方で、途上国にトイレを整備し水と衛生の教育を行う「nepia 1000のトイレプロジェクト」といったプロジェクトを企画・運営しています。
並河進さん
講義のタイトルは「ソーシャル・デザインの学びとアクションを広げよう!」で、どのようにしたら多くの人を巻き込み社会を変えていけるのか、そんな発想はどのように生まれるのか、という流れでお話をしていただきました。
その後、“社会問題”と“自分たちにできること”を掛けあわせて、ソーシャル・デザインの企画をつくるワークショップを行い、プランを発表しました。
ワークショップの様子
翌日は、ユニリーバ・ジャパンに訪問し、ヘッド・オブ・コミュニケーションの伊藤征慶さんと、取締役人事本部長の島田由香さんから講義を受けました。
「ユニリーバのサステナビリティ」「サステナブルなキャリアデザインを考えよう」をテーマに、小さな行動を毎日積み重ねていくことが何故重要なのか、ビジネスの発展と社会貢献をどのようにかたちにしていくのか、自分なりのキャリアをどのように見つけていくか、についてお話していただきました。
講義の様子
ユニリーバ・ジャパンでのワークショップ
2つのプログラムとも、“意識から変えていく支援のあり方”が印象的でした。
何かに気づくことが、自主性を促すことにつながり、相互依存から抜け出して自立につながります。その結果として、私たち一人ひとりが社会を見渡す目が変わっていく。そんな可能性の幅を広げることが、本当の意味での持続可能な支援なのだと感じました。
また、「自分だからこそできること」と「社会のためにできること」を組み合わせることで、モチベーションが持続するプロジェクトをはじめることができるという視点を学びましたが、その前に自分が好きなことや自分の得意なことを知らなければ、どのような形で社会に関わっていけばいいのかわかりません。
情報環境が整備されている今の世の中では、自分から積極的に機会を見つけ、そこから自分のモチベーションの源である「軸」を見つけていくことが、いま私たちに求められているのです。
一人ひとりが「自分だからできる」ことを認識し、自分に合ったかたちで社会に対しての働きかけをすれば、きっと社会は活性化していくはず。このような考え方を学べば、日本の社会的な問題になっている引きこもりやニート、不登校の問題を解決することにもつながるかもしれません。
「気付き」があふれる広い社会に身を起き、自分の軸を探し求めるため、重いドアをゆっくり押し開けて見ませんか?