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本好きの子どもを増やしたい!おじいちゃんが三輪車でまわるポップアップ図書館「Bibliomotocarro」

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みなさんは、子供の頃に本を読むことが好きでしたか?それとも、苦手でしたか?「本が好き!」という方の多くは、何か読書が好きになるきっかけがあったのではないでしょうか。

今回は、読書が苦手な子供でも「本を読むのって楽しいかも!」と思ってしまう、イタリアの移動図書館「Bibliomotocarro(ビビリオ・モトカーロ)」を紹介します。

三輪バイクをリノベーションした、なんともかわいらしい移動図書館がまわるのは、南イタリアのバジリカータ州。現在図書館ステーションは、州に88カ所ありますが、ステーション間の距離は500km以上。その道のりをAntonio La Cava(以下、アントニオさん)は、たったひとりで運転しています。

気になる図書館の使用料はなんと、無料!毎週、約700冊の本を積んでテンポの良いオルガン曲を伴奏に「ビビリオ・モトカーロがやってきましたよ~」とアントニオさんがやってくると、子どもたちはまるでアイスクリーム屋さんがやってきたかのように自然に集まってきます。
 
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子どもたちが読書に興味が無くなるのは、学校教育が始まってからのことが多いんです。それは、”読む”という行為に全く感情が沸かないからだと思います。多くの子どもたちが、本を読むことは”義務”ではなく”喜び”だと気づいてくれるとうれしいですね。

と話す、アントニオさん。

長年教師をしていたアントニオさんは、学校教育から引退したときに「学校で教える読書以外にも、もっと子どもたちが本を読むことを好きになってくれる方法があるのでは?」と考えたそうです。そしてオープンしたのが、ビビリオ・モトカーロだったわけです。子どもたちが移動図書館から好きな本を選び、思い思いに言葉を拾い読む姿は、なんとも素晴らしい静かで落ち着く雰囲気をつくりだしています。
 
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アントニオさん。子どもたちは、笑顔が素敵なアントニオさんに会えることも、心待ちにしている様子

子どもたちが紡いでいく新たなストーリー

ビビリオ・モトカーロの活動をさらにユニークにしているものが、「ホワイト・ぺーパー・ブック」という取り組みです。

アントニオさんは、毎回図書ステーションを去る前に空白の本を開きます。そこに子どもたちが絵や物語など、好きなことを書き込んでいくのです。ホワイト・ぺーパー・ブックは、アントニオさんが訪れる次のエリアに住む子どもたちがストーリーの続きを書き足していくことで、最終ページが終わったときには、ひとつの素晴らしい物語が完成するのです。

子どもたちは本を”読む”だけでなく”つくる”ことも体験できるので、想像力を育むきっかけにもなります。
 
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長年の経験から生まれた思考と発想、そして行動。情熱がある一人の教育者のアクションは、これからの世代を背負っていく子供たちの知識だけでなく、心や想像力も豊かにしてくれるのではないでしょうか?

[via inhabitat, 5election]