ISSUE☆連載 政治のつかいかた

3 years ago - 2013.07.14

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政治について、みんなで考えてみよう!green drinks Tokyo 「政治のつかいかた」+せんきょCAMPスペシャル [イベントレポート]

greenz.jpが毎月第2木曜日に開催している、アイデアとアイデアをつなげる飲み会「green drinks Tokyo」。6月は「政治のつかいかた」テーマに、いよいよ始まった「ネット選挙」の実現に寄与したOne Voice Campaignのメンバーでもある谷本晴樹さんと、港区区議の横尾俊成さんをゲストにトークを行いました。

その後は、谷本さん、横尾さんも交えてgreenz.jp発行人の鈴木菜央が発起人の一人となっている政治とジブンゴトにするムーブメント「せんきょCAMP」を実施。

いよいよ始まった参議院選挙を前に「政治」について考えたgreen drinks、みなさんの投票の参考になるようなレポートをお届けします。

どれを選んでも美味しい!わくわくする「選択」

green drinks は毎回テーマに合わせた工夫をこらしたフードを提供しています。今回のフードはgreenz.jpでも取り上げたことのあるモコメシさん

テーマの「選挙」にちなんで用意されたのはサンドイッチなのですが、1つは牛肉を36%使った「和牛と芋コロッケのサンド」、もう1つは36%の確率で和牛グリルサンド、64%の確率でジャガイモ100%の「芋コロサンド」が当たる「ギャンブル」サンドです。参加者は堅実に行くか、牛肉を狙ってギャンブルをするか「選択」を迫られました。まあ、どれも美味しいのでハズレはないわけですが。

左が「和牛と芋コロッケのサンド」、右が「ギャンブル」サンド 左が「和牛と芋コロッケのサンド」、右が「ギャンブル」サンド

「当たり」のビーフサンド「当たり」のビーフサンド

美味しいビーフサンドイッチかコロッケサンドを食べてお腹を満たしたところでまずはトークです。

ネット選挙で有権者ができるようになることって?-谷本晴樹さん

トークのお一人目は谷本さん。ネット選挙解禁によって私たちにどのように政治が「つかえる」ようになるのか、お話いただきました。

まず谷本さんはこれまでについての問題点を次のように指摘します。

普段から政治のことを考えながら生きている人はあまりいないけれど、選挙になると選ばないといけないから考えることになります。それなのに、いままではその機会に限ってものを言ってはいけないという状態だったんです。

そして、それがどう変わるかというと

候補者に対して「これはどう思っているか」というようにソーシャルメディアを使って質問できる様になったり、世界中を巻き込んで色々なアクションを起こすことができるようになります。政治家側は有名な弁士が来るときに宣伝したり、選挙期間中に起きたことに対してどう思うか表明したりすることができるようになります。

またデマに対して反論できるようになるというのも大きいです。誹謗中傷対策が問題と言われますが、むしろ解禁されたほうが対応がしやすくなって問題は減るのではないかと思います。

と、色々といいことがありそうですが、その中で重要になってくるのが「ソーシャルメディア」ではないかと言います。

ネット選挙解禁ということでネット広告を出せば有利になるとか言われますが、前回の衆院選を見ても、CMがどんどん流れる様になることで、人々は逆にその情報から退却するようになります。情報が洪水になればなるほど人はそういうマスの情報より知っている人からの情報を重視するようになります。

ネットで人と人とのつながりに基づくメディアがソーシャルメディアです。だから、ソーシャルメディアの重要性がこれから増していくのではないかと思います。

それは選挙期間に限りません。一つ例を上げると、少し前のことですが、所沢の市議の方がツイッターで産婦人科のお医者さんから風疹の予防接種について質問を受けました。その市議の方は自分で色々調べて行政に働きかけて風疹の予防接種をすることになったんだそうです。これは直接選挙活動に関わることではありませんが、このような日常のコミュニケーションが支持者を増やすことに繋がる可能性があります。

ネット選挙の解禁というのは単にネットを選挙運動に使えるということではなく、ネットでの人と人とのつながりに政治家も私たち有権者も気づくことで、コミュニケーションのあり方が変わっていく第一歩だということなのでしょうね。谷本さんはこう締めくくります。

「参院選挙でどう変わるか」と聞かれるけれど変わるわけは無いんです。でも諦めちゃいけない。政策決定者と執行者の距離が近い地方から変わって行ったら可能性があるんじゃないかな。

会場の様子

私たちが政治をつかうためのこれからの「政治家」-横尾俊成さん

横尾俊成さん

続いて、ゴミ拾いなどの活動をするNPO法人グリーンバード代表で、港区の区議でもある横尾さん。まずはどうして政治家になったのかという話から。

なんで政治家になったかというと政治に出会っちゃったからなんです。ゴミ拾いをしてて気づいてのは、行政は何億円もかけて清掃員を雇ったりしているけど、そのお金を僕達に使わせてくれたらもっと面白いことができるんじゃないかということ。

行政がやっていることを僕達の手に取り戻せば色々おもしろことができるんじゃないかと考えて、一度政治の側に入って行政との関係を掴んで、政治を使ってまちづくりをしていこうと思ったんです。

そして政治家になろうと立候補して、政治について気づいたことがあるといいます。

港区だったら1000票あれば当選するので、たとえばこことここの町会が支持してくれれば大丈夫だという世界。だから声の大きな人たちの意見を聞いて、その人達の利益を代理していれば当選するわけです。よく世代間の格差といわれるけど、若い人たちはそういうつながりを持っていないから声が反映されないわけです。

僕はそういうつながりが無いので、色々な20のアイデアを出してそれに参加してくださいよというスタンスで臨んで当選しました。だから、いまはそれを深めてそれを実現していこうということをやっています。そうすると、中に行政のほうが得意なことと民間でやったほうが早いことというのが出てきます。特に既存の仕組みを越えてやる場合には民間の力が必要なんです。

そんなまちづくりのビジョンを描く横尾さんが考えるこれからの政治家とは

これからの政治家に必要なのは、多様な声を調整するファシリテーターみたいな能力。たくさんの声がある中でそれに優先順位をつけるのではなくて、ダイアローグをとしてより多くが納得するような意見をうまく形成していくというのが政治家の役割になっていくんじゃないかと思うんです。プラスそれを実行する能力があればその人のところに意見が集まってくるようになるはずです。

と話します。

そして、最後に私たちが「政治をつかう」方法を教えてもらいました。

政治を使おうと思った時に方法として投票する、署名やデモをする、政策を訴える、政治家になるなどがあると思いますが、重要なのは継続的に街に関わることだと思います。

選挙の時以外にも社会の課題について考えていれば、それを解決してくれそうな政治家を見つけて、その人に投票することもできます。

せんきょCAMP目黒

さて、ここから今回は「せんきょCAMP目黒」を行いました。

せんきょCAMPは鈴木菜央が発起人の一人となり、「あまりにも他人ごとな政治を自分たちの手に取り戻す面白い方法はないかなと、対話の場を作っていこうということではじめた」というムーブメント、greenz.jpでも取り上げました

せんきょCAMP開始

ムーブメントなので、誰でもどこでも自由にどんな形でもできるのがせんきょCAMP、やる時は全員が輪になって自己紹介をし、そのあとワールドカフェ形式で3つのお題について話し合います。

その3つのお題は、
・今日なぜここに来たの?+じっくり自己紹介。
・私がほしい社会。
・そこに向かって私がしたいこと、できること。
です。

今回は人数が多かったので自己紹介は省略し、この3つのお題にそって開催しました。

せんきょCAMPの様子1

せんきょCAMPの様子2

私も参加しましたが、そこで気づいたのはここに集まっているのは政治に対する意識の高い人達ばかりであるにもかかわらず、政治を遠くに感じているということです。政治を「じぶんごと」にするにはどうすればいいのか、それが多くの人が共通に抱えている問題意識だと感じました。

そして、せんきょCAMPはそれを実践するワンステップになりうるということです。実際に、今回のせんきょCAMPが終わったあと参加した人達に「自分でもせんきょCAMPをやってみたいか」と聞いたところ、本当に多くの人がやってみたいと手を上げました。

これからは選挙活動にも人と人とのつながりが重要だという谷本さんの話もありましたが、このようなリアルな場における人と人とのつながりはソーシャルメディアにも増してこれから重要になるのではないでしょうか。グリーンズでは「これからの政治のつかいかた」を考えるせんきょCAMPを応援していきます。

writer ライターリスト

石村 研二

greenz シニアライター 東京生まれ。大学の法学部を卒業するも、法律に向いていないことに気づき、長いモラトリアム期間を過ごしながらひたすら映画を観る。 2000年にサイト「日々是映画」を立ち上げ、書くことを仕事にすべく駄文を積み重ねる。現在、ライター/映画観察者。greenz.jp以外には六本木経済新聞、WIRED.jpなどに出没。暇なときはSFを読んで未来への希望を見出そうとし、世界は5次元だと信じている。 日々是映画-ヒビコレエイガ http://www.cinema-today.net/

partner パートナーリスト

横尾俊成

1981年3月生まれ。東京都港区議会議員(無所属)。NPO法人グリーンバード代表。街をつなぐ防災情報マガジン「Standby」発行人。早稲田大学院を修了後、広告会社の博報堂を経て現職。まちの課題を若者や「社会のために役立ちたい」と思う人の力で解消する仕組みづくりやオープンガバメントなどが主要テーマ。第6回マニフェスト大賞受賞。月刊『ソトコト』で、「まちのプロデューサー論」を連載中。

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