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使い捨てコーヒーカップから“卒業”するための国際コンペ「Betacup Challenge」

Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by MyNameMattersNot.

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580億…。

これ何の数だかわかりますか?
なんと、北米で1年に廃棄されている紙コップの数。このために2000万本の木と120億ガロン(約453.6億リットル)の水が使われているそうです。そこで、コーヒーカップの廃棄量を減らすためのアイデアを募るユニークな国際コンペティション「Betacup Challenge」が開催されています。

「Betacup Challenge」では、2009年に設立された「Betacup」とコーヒーチェーン「スターバックスコーヒー(Starbucks)」が提携し、優勝賞金2万米ドル(約182万円)をかけ、使い捨てカップの廃棄量削減や資源の無駄遣い防止を実現するためのアイデアを世界中から一般公募。こちらのウェブサイトで、6月15日までの間、一般ユーザも応募作品を閲覧でき、スコア付けやレビューを行うことができます。

thebetacup: 60 Seconds To Save The World from the betacup on Vimeo.

そこで、早速、430件を超える応募作品をチェックしてみたところ、大きく分けて次の3つのアプローチが提案されていました。

アプローチ1: 使い捨てカップを紙から環境に優しい素材に変える

greenz/グリーンズbetacup2

カップの素材を99%コーヒー豆にするという「Coffee Cup 99% Coffee」や100%生分解性の素材でできたカップを作るという「The Natural Cup」など、使い捨てカップの素材を従来の紙から、環境に優しい素材に転換するというアイデアが多く提案されています。木材の過剰な消費を食い止めることができますし、廃棄時の環境負荷の軽減に役立つことでしょう。

アプローチ2: 消費者に使い捨てカップよりもリユースできるカップを使わせる

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使い捨てカップそのものを是とするのではなく、消費者の「使い捨て」という従来の習慣を変えさせるためのアイデアも多く提案されています。たとえば、レンタカーのようなシステムで、スターバックス各店舗でカップを“借りる”という「Starbucks Rental Program」、リユースカップを使うとポイントが貯まる「RETURN CUPS = GREENBUCKS REWARDS」、前払い式のカードでマイカップを使うほどお得にコーヒーが楽しめる「Starbucks Smart Card」など、消費者にリユースカップを使うための動機付けを行うことで、使い捨てカップの利用量を削減し、環境負荷の軽減につなげるのが狙いです。

アプローチ3: マイカップを携帯しやすいように改良する

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最近は徐々に一般的になりつつある「マイカップ」。マイカップ派が増えれば増えるほど、使い捨てカップの利用は減るわけですが、マイカップって、持ち歩くには若干サイズが大きいような…。そこで、ジーンズのポケットにおさまる「buckcup」、使わないときは扇子のようにクシュクシュと折り畳める「SmoothCup」や「Tuck」など、携帯型のマグカップがいくつか提案されています。手軽に持ち歩けるようにデザインすることで、マイカップ利用の裾野を広げようという試みです。

いずれかのアプローチも絶対的な解ではなく、むしろ、消費者の行動変化やバイオ技術の進展、カップメーカーやリサイクル業界・コーヒー業界など、業界をまたいだ全体のサプライチェーン改革など、様々な流れの中で、これらのアイデアが複合的に取り入れられていくことが効果的ではないかと思います。また、コーヒー業界でのこのような取り組みがひとつの成功事例となり、他の業界にも広がっていくといいですね。

ちなみに、米スターバックスでは、2015年までに再生可能もしくは再利用可能なカップを100%にする方針だとか。すでに、日本の「スターバックスコーヒージャパン」でも、マイカップ持参の人にドリンク20円引きサービスを提供したり、コーヒー豆の袋を持参するとスタンプを1つおまけするなど、消費者のプチ環境活動にインセンティブを与えてくれています。まずは、アナタも使い捨てカップから“卒業”してみませんか?

betacupの応募作品をみてみよう

スターバックスの環境への取り組みについて調べてみよう