日本の電力の3割を担う原子力発電。この、日本の原子力についての方針を決めているのが、政府が定める「原子力政策大綱」ですが、内閣府原子力委員会では現在、この大綱の見直しについてみなさんから意見を募集中です。
〆切は本日9月21日(火)午後5時まで! ・・・でも、一体どんな意見を言ったらいいの?
2000年に初めて制定された原子力政策大綱は、2005年10月に改定されました。そして5年後の今年、再び見直しするかどうか議論がはじまります。
ところで過去5年間、原子力発電をめぐってどんなことがあったでしょう?
●新潟県中越沖地震で東京電力柏崎刈羽原発が被害を受け、運転休止に追い込まれました。(2007年7月)
●中部電力浜岡原発1・2号炉が、耐震工事に巨額のコストがかかることがわかり、廃炉となりました。(2009年1月)
●中国電力島根原発1・2号機で511箇所の点検漏れが明らかに。全国23ヶ所の原子炉でも、追加点検が必要とわかりました。(2010年春)
●日本がインドに原発の技術や機械を輸出できる「日印原子力協定」のための交渉がはじまりました。核不拡散にひっかかるのではと心配する声が。(2010年6月)
●青森県六ヶ所村の核燃料サイクル施設でトラブル頻発。運転開始の見通しが立っていません。(現在も)
●商業用原子炉の稼働率が、近年6~7割台と低迷しています。(現在も)
・・・と、さまざまな問題が噴出。
しかも、原子力行政のトップであるはずの原子力委員会をさしおいて経産省が「高速増殖炉の実証炉を2025年までにつくります!」と言い出しちゃったり、安全を監督する原子力安全・保安院が原発を推進する経産省の傘下にあったりと、政府の仕組み自体にも欠陥が。
こうした現状に対し、今回の募集では「このままでいいの?」と意見が言えます!
例えば、
●原発は段階的に減らして、R水素などの自然エネルギーをもっと導入しよう!
●六ヶ所村の核燃料サイクル施設は大丈夫?事業そのものの見直しが必要では?
●「わくわく原子力ランド」とか、一方的な原発プロパガンダはやめてほしい!
・・・などなど、ツッコミどころはたくさんあるはず。
これまでの原子力政策はもっぱら役人の方々が決めてきましたが、今回の見直しの意見募集を通じて、これからは私たち自身の意見をもっと反映させることが必要ではないでしょうか?
ちなみにNPOの原子力資料情報室では、みんなから届いた応募意見を随時アップ中。原子力委員会に送った意見を原子力資料情報室にも送って、シェアしよう!
原子力政策大綱ってなあに?という人はコチラ
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