国内のHV(ハイブリッド)市場で圧倒的なシェアを誇るプリウス。そのプリウスに電気でも動くPHV(プラグインハイブリッド)が、早ければ2012年に仲間入りすると言われてます。今回、軽井沢で自然の中での新しい環境プロジェクトを行っている「Let’s E-mo!」から、そのプリウスPHVを借りる機会がありましたので、早速、軽井沢のフィールドを走り回ってみました。
「えっ!」
HVが初めての筆者が思わず漏らした声です。
プリウスPHVは、スターターボタンをプッシュしても全く音がしません。ソロリとブレーキを離してみるとスルーと動き出します。その時、全くの無音なのです。結局、この感覚には最後まで慣れませんでした。やっぱりエンジン音が聞こえないと落ち着きません(笑)。
無音のまま走りだしたプリウスPHVは、いよいよ市街地に突入です。ここでも相変わらず無音。わずかにロードノイズがあるくらい。このプリウスPHVは、電気のみで23.4kmを走破できることができ、その際の燃費はなんと57.0km/L! この後のワインディングは、エンジンも使ったハイブリット走行に入りましたが、山を越え北軽井沢に到着した時の燃費はなんと48km/Lでした。電池の効果のおかげです。ちなみにこの電池、200Vで約100分、家庭用の100Vでも約180分で充電してしまいます。
プリウスPHVに積まれているリチウム電池は、回生ブレーキにより充電可能で、実際下り坂になると電池が溜まっていくのがモニターを通して分かります。電池がどんどん溜まっていく姿を眺めていると、なんだか得をしたようでうれしい(?)。その後もさんざん牧草地や浅間山麓を走りまわり、約90kmのドライブを楽しみました。通算燃費は32km/L。この数字はやはり驚異的です。正直、1台欲しくなりました。
このプリウスPHVをいち早く体験できるのが、現在、軽井沢で行われている環境プロジェクト「Let’s E-mo!」です。誰でも参加できますので、是非、軽井沢にお越しの際は、試乗してみることをオススメします。自然の中をプリウスPHVで走ることで、自然に対してより理解が深まり、車への価値観が変わるかもしれません。なお、「Let’s E-mo!」は9/25まで開催しています。
ただし今のところ手放しで喜べないのがその価格。昨年12月、600台限定発売した法人向けのプリウスPHVは525万円。現在のところ、300万円以下が検討されていますが、デフレの今、もっと価格が熟れなければ、国民車としての普及は難しいのではないでしょうか。また、後方に重い電池を積んでいることからか、ワインディングでのハンドリング時、なにやら後ろが重たい。同じ2リッター級のクルマとは違う挙動に、多少違和感に感じました。
魅力的であることは間違いないプリウスPHV。次世代エコカーの本命となるか。発売はもうすぐそこまで来てます!
PLUG-IN HYBRID
エコ・モビリティタウン 軽井沢プロジェクト