20年後の未来って、いったいどんな風景なのだろう。といってもそんなに先のことでもない。たとえば温暖化でいうと、このままのペースで行けば2016年には既に、「生態系の多くが壊滅的打撃」を受けるという「+1.5℃」上昇すると見込まれている。では、その10年後はどうなるだろう?
そんなバッドなニュースもあれば、もちろんグッドニュースもある。コマメな省エネ、ハイブリッドカー、太陽光発電や屋上緑化など、持続可能なライフスタイルへの志向は、直感的な気づきとともに大きな潮流になりつつある。サステナブルな未来への道のりは確かに長いかもしれないけど、必ずそこには確実なステップがあるはずだ。
「Destination2026」開催!
エコプロ開催期間中、12月14日、15日に開催される「Destination2026」は、そんな20年後にサステナブルな社会に向かうためのロードマップについて、デザインの視点で考えようというカンファレンスだ。
サステナブルデザインの先駆けとなった1996年の「天然派デザインフォーラム」や、廃材からおしゃれな家具を作る「Re-arise」など、エコとデザインをつなげる活動にいち早くコミットしてきた東京造形大学教授で株式会社オープンハウス代表の益田文和氏が発起人となり、世界中から「サステナビリティ×デザイン」のリーダーたちが一同に集まった。ここで、「エコデザイン」「ユニヴァーサルデザイン」「エコマテリアル」「ネイチャーテクノロジー」などについて議論が行われる。
基調講演では『気候変動+2℃』や『世界を変えるお金の使い方』などを監修し、エコデザインの世界的ご意見番でもある東京大学生産技術研究所教授の山本良一氏が、デザイナーに喝を入れてくれるだろう。
そして講師陣には、「サステナブル・エブリデイ・プロジェクト」主宰であり、「世界でもっとも環境デザインを考えている」と言われるミラノ工科大学教授のエツィオ・マンズィーニ氏が来日!ほかにも、Orb analysis for Design代表でインダストリアルデザイナーのフィリップ・ホワイト氏、日本からもユニバーサルデザイン総合研究所所長で「バイオリージョナリズム」や「千年持続学」などオルタナティブな視点や思想を提唱している赤池学氏、日本のライフスタイルにデザインで大きな影響を与えた黒崎輝夫氏などそうそうたる顔ぶれが揃っている。
この分野にコミットしているデザイナーにとっても、あるいはデザインをビジネスに役立てたい人々にとっても、彼らの声を直に聞き、現在進行形の論点を共有するために、またとない機会といえるだろう。
こちらも必見!同時開催中の「サステナブル・エブリデイ」展
有料のカンファレンスのほかに(既に定員に達したそう!)、エツィオ・マンズィーニ氏の「サステナブル・エブリデイ」のいよいよ日本で初となる展示も行われる。世界中のデザインを学ぶ学生が描いた、「いま可能なサステナブルな未来」のためのフレッシュなアイデアは、僕たちにステキなヒントを与えてくれるはず。
また、東京展ガイドブックとして、解説本の「サステナブル・エブリデイ」の日本語版も販売される予定なので、こちらもお見逃しなく!(僕は、エコプロみやげにする予定です!)
エコプロという格好の舞台で、これ以上ないメンバーで繰り広げられる、デザインにあふれたワクワクする未来の可能性。greenz速報編集部で速報していきますので、ぜひお楽しみに!