まずはおさらいです。「treasured trash」って何?
ゴミをタカラモノに変える、ゴミバコならぬ“資源バコ”を最高のデザイナーたちが提案する!「サスティナブルな地球のために、持続可能な未来への自覚と、実践をともなったクリエイティブを、パブリックに発信するためのデザインプロジェクト=プラットフォーム」、それが「treasured trash」のコンセプトだ。
企画・プロデュースは、gift_の池田史子さんとASYL CRACKの西ひろみさん。「私は『エコ新人』ですが、、」と謙遜しながらも、サステナブルな地球をめぐる新たなデザイナーの責任と可能性をひしひしと感じていた池田さん。その思いがたくさんの共感を呼び、約30組というデザイナーを巻き込んで、DesignTideでの企画展として実を結んだ。
コンセプトブックを手に入れよう!
当日会場では、ASYL CRACKがデザインしたコンセプトブック「treasured trash prologue book」もフリーで配布される。
参加デザイナーが一覧できる他、コンビニと協力して楽しいリサイクルに取り組む「ハッピーリサイクル」から、行政の現場に関わる「渋谷区清掃リサイクル部」のインタビューまで、ゴミをタカラモノにするための幅広いヒントが掲載されているので、ソーシャルクリエイティブに興味のある方にとって、いろいろ役立つはずだ。
- コンセプトブックの表紙
イベントに参加しよう!
そして、会期中は以下の3つのイベントも予定されている。この期間、青山周辺ではさまざまなイベントが同時に起こっているので、好きなアーティストの登場に合わせて、出かけてみてはいかがだろう。
・11/3 FRI _ 12:00〜14:00 遠山敦×ASYL CRACKライブペイント
・11/3 FRI _ 14:30〜16:00 tt talk “trash & peace”
・11/4 SAT _ 16:00〜18:00 黒田潔ライブペイント
そして、ここが見どころ!
続いては作品をみてみよう。展示は大きく4つのカテゴリーに分かれている。以下、それぞれの作品を簡単に紹介する。
【1】trash(廃材)を使った立体作品
- スチュワート・ヘイガース「TIDE CHANDELIER」
- 津村耕佑「PET BOT TLE ARMER」
いわゆる「廃材」を、それぞれのアーティストが見事にアートワークに昇華させた立体作品が堂々と展示される。
FINAL HOMEの津村耕佑さんは、「ペットボトルをくり抜いて作ったスパンコールなどのパーツを、一つ一つ編みこんで作った『ボディーアクセサリー』」を制作、ベルリン在住のアーティスト、スチュワート・ヘイガースによる「潮/ 月の満ち引きによって海岸に打ち上げられた廃棄物を集めて製作」したシャンデリアなども登場し、ゴミのコラージュが一転して美的に感じられるような空間をつくりだす。
【2】ゴミの資源化や資源の循環をテーマとしたコミュニケーションデザイン
ゴミとの切っても切れない関係を一言で表現した徳田祐司さんの「SEE YOU AGAIN!」やイラストレーター黒田潔さんのライブペインティングによる空間演出、あるいはTYO IDの大野真吾さんによるREDUCEという考え方に気づかせるインタラクティブコンテンツなど、ゴミとの関係をもっとわかりやすく、ポジティブで身近なものにするための、さまざまなコミュニケーションデザインにふれることができる。
- 黒田潔「the garden of UTOPIA」
【3】街の中の「資源回収ステーション」として機能する資源バコの提案
- 山本和久「minimum but maxmum」
「ゴミバコ」ではなく、街の中の「資源回収ステーション」として機能する資源バコ。ここでは、その行為を誘導促進するコミュニケーションデザインとともに発表する。
当日はLimb Co.やgift_によるゴミを楽しく活用するためのプロダクトや、Donny Grafiksによる分別ゴミのニュースタンダードを目指したピクトグラムなどが提案される予定だ。
【4】参加デザイナーによるエコクリエイティブプロダクツ
そして最後は、実際に手に入れることが出来るステキなエコプロダクトだ。
「ペットボトルの替わりにマイ水筒を」というThink the Earthの「Water Planetボトル」では、MOGRAやタナカカツキさんとのコラボレーションで、「トンコちゃん」特別モデルなどここだけのスペシャルボトルが登場!また、巷で人気のSUSAN BIJLのエコバッグ「The New Shoppingbag distributed by GAS AS I/F」と徳田祐司さんの「SEE YOU AGAIN!」とのスペシャルエディションも限定リリースされる。
- SUSAN BIJL × SEE YOU AGAIN!
というわけで早足で概要をお伝えしましたが、是非その場で直接デザイナーの本気のメッセージを感じて欲しいです。もしゴミとの関係についての新しい気づきがあったなら、もうそこからサステナブルな地球のためのアクションは始まるのでしょう。
サステナブルなシステムを、デザイナー主導でクリエイティブにつくり上げていく、そのストーリーはまだ始まったばかり。ここから何がうまれるのか、楽しみです!!また、greenzでもレポートを報告しますのでお楽しみに!