みなさんは、都会で暮らしていて足りないものはなんだと思いますか?広々と遊べる場所、目に優しい緑…でも、だからといって都会にはスペースがないから仕方ないとあきらめるのは悔しいですよね。そんなあなたにご紹介したいのが、都会の真ん中でも楽しめるパターゴルフ場「putt and park」です。
舞台は、オランダの首都アムステルダムのCruquines地区の駐車場。すぐ隣は大人気のクラブや上品なレストランが立ち並ぶ人気のエリアですが、この駐車場が埋まるのは夜の時間帯のみ。そこで昼間の車の入ってない駐車場をパターゴルフ場にして遊ぼうというプロジェクトがはじまりました。
オーガナイザーは建設会社のPlatform Openbare Ruimite。彼らの命題はちょっとした工夫で都市生活をいかに豊かにできるのか、そして使われてない土地を一時的に有効活用することは可能か、ということでした。
そのため、このゴルフ場の作り方はとっても簡単。大きな緑の人工芝を9つおくだけで完成です。ユニークな風景が目をひき、クラブに遊びに来た人が、ゴルフでひと遊びしてから出かけるなんてこともあるのだとか。
アムステルダムは都市開発に積極的な都市ですが、その分、頓挫してしまった土地開発も多くありました。その結果、たくさんの空き地が使われないまま、いまも放置されていることが悩みのタネだったのです。そういう人通りが少ない場所は「危険なので、絶対にひとりで歩かないように」と注意され、人が近づかなくなりがちですが、ミニゴルフ場をきっかけに人の目が行き届く場所になると、また雰囲気も変わるのかもしれません。
駐車場は車をとめるだけの場所ではないし、ゴルフはゴルフ場だけでやるものではありません。空き地であればなおさら、その使い方は無限大!視点を変えてみれば、都会は実は空きスペースの宝庫だったということもできますね。あなたなら、そのスペースで何をしてみたいですか?
(text:北條みくる)
[via designboom]