携帯電話の電波やWiFiのネットワークは、デバイスに表示されるアンテナのアイコンや数値で、どれくらいキャッチできているのかを知ることができますが、実際は目には見えないものです。そんな目に見えないWiFiネットワークを可視化したアート作品が「Immaterials: Light Painting WiFi」です。
長さ4mの木の棒に小さなライトを付け、WiFiネットワークの入り具合によってライトの点灯する長さが変わるような装置を作りました。ネットワークがあればその分だけ点灯し、無ければ点灯しない、携帯やパソコンで見かけるアンテナアイコンと同じような仕組みです。この棒を持って、ノルウェーのオスロの街を歩いて回り、その様子を撮影したのがこのショートフィルム作品です。
普段は目に見えないWiFiネットワークが、こんな風に明かりで可視化されて夜の街並に浮かび上がると、とても幻想的な光景です。目に見えないからと言って、実体が無いわけではないということに気付かされます。
福島第一原発の事故後に作られた、放射能を可視化するサイト「micro sievert」も、目に見えないものを可視化するというコンセプトは同じです。見えないものを可視化することは、鑑賞するアートとしての側面と、データを利用する実用的な側面の、両面を持ち合わせているのですね。
(via Core77)
こちらは電磁波を可視化したインスタレーション