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カンヌ2010受賞のソーシャル広告(8)ビジュアルで語る社会派メッセージ

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今年のカンヌ広告賞から、今回はデザイン部門の広告をご紹介します。

GREEN PEDESTRIAN CROSSING / CHINA ENVIRONMENTAL PROTECTION FOUNDATION / ENVIRONMENTAL PROTECTION /

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まずは金賞です。道路に置かれた巨大なシート。その上には裸の木が描かれています。歩道の信号待ちをしているところには、環境に配慮し、すぐに落ちるインクがしみこんだマットが。道路を人が横断するたびに、シートには緑がどんどん増えていくようになっているんですね。メッセージは、「車の運転を減らして、もっと歩こう。そして、緑の多い環境をつくっていこう。」メッセージが、実際の動きとして目に入ってくる面白いアイデアですね。

UNEQUAL CHILDHOOD PAPER-CUTTING / CHRISTINA NOBLE CHILDREN’S FOUNDATION / CHILDREN’S CHARITY /

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次からは銀賞です。香港では、子育ての格差が問題になっていました。子どもの間の不平等を端的に伝えるために、子どもを支援する団体は、伝統的な「切り絵」をモチーフに使いました。香港の伝統的な切り絵は、開いたときに左右対称になります。でも、この切り絵は、左右が非対称になっています。片方は恵まれた子ども、そしてもう片方は厳しい状況に置かれた子どもが描かれているのです。この切り絵は雑誌に挟み込まれ、多くの人が子どもの間の不平等について考えるきっかけになりました。

ERASER / ALZHEIMER’S NEW ZEALAND / ALZHEIMER’S AWARENESS /

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一見よくある消しゴムですが、そこにはこんなコピーが書かれています。「アルツハイマーになると記憶がなくなります。記憶を守ろう。」これ、消しゴムのようなのですが、実はUSBメモリーになっています。記憶が消える怖さと、記憶を守る大切さを、ともにデザインで伝えようとしているんですね。このUSB消しゴムは、政治家を中心に配られたということです。

POWER LEAKAGE / RWE / ENERGY PROVIDER /

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最後は銀賞から。ドイツの電力会社RWEは、コンセントから漏れた色鮮やかな物体を本社のあちこちに置きました。コンセントにつなぐことで、たくさんの電気がムダになっていることを伝えているんですね。コンセントをマメに抜くってよく言われる省エネですが、それをユーモアで伝えることで、忘れられないメッセージにしているんですね。

次はお待ちかね、フィルム部門で受賞したソーシャル広告をご紹介します。