寒暖の差はいまだ激しいものの、この冬お世話になったコートや毛布はそろそろクリーニングでキレイにしたい時期。では、クリーニング店を選ぶときの基準って何だろう?
価格や信頼性、利便性はもちろん、環境負荷への配慮によってクリーニングサービスを選ぶ時代が近々やってくるかもしれない…という事例をご紹介しよう。
「The Laundry Company」は、アルゼンチンのブエノスアイレスにある、環境に優しいクリーニング店だ。衣類を紛失されたり、シミがついた状態で返却されたりと、クリーニングで苦い経験を持つPhillipe Christodoulouは、自身も含め消費者が安心して利用できるクリーニング店が地元ブエノスアイレスにはまだ多くないことに商機を見出し、このクリーニング店を設立。利用者にとっての安心感や信頼性を担保しつつ、環境負荷の軽減も追求した独自のクリーニングサービスを提供しはじめた。
こちらはクリーニング作業場の様子。温度の低い水でもキレイに洗える洗濯機と生分解性洗剤を活用し、消費エネルギーは、従来に比べて40%カットできているそうだ。
そして、この店の“顔”ともなり、各家庭のクリーニングの集配に活躍しているのが、この真っ赤な三輪車だ。背もたれにはハンガー掛けが造りつけられており、荷台に装着された集配ボックスは収納キャパも十分で、多くの衣類を運搬することができる。自動車に比べて、環境に優しく、交通渋滞の影響を受けずに効率的に移動や運搬をできるのが利点だ。
この「The Laundry Company」は、「利用者にも環境にも安心なクリーニング」という至極真っ当な理念を掲げ、特別目新しいものに頼ることなく地道にこれを実践し、かつビジネスとして成立させている。環境負荷に配慮したユニークなクリーニング店としてその実績を重ねることは、利用者ひとりひとりの生活スタイルや習慣にもきっとよい影響を与えてくれることだろう。
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