2009年6月2日、日本郵政グループの郵便事業会社が公表した「集配用の自動車2万1000台すべてを電気自動車(EV)に切り替える」という方針に動きが出た。この7月下旬から電気自動車を本格的に導入するということだ。
まずは営業用などに、年度内に40台を配備。三菱自動車と富士重工業が7月下旬に初の量産車として発売する電気自動車を20台ずつ導入、充電設備が充実している神奈川県内の支店を中心に配備する。リース方式で契約、車両開発の動向などをにらみながら、将来は郵便や小包の集配業務にも電気自動車を利用していきたいということだ。
やはりEVは車体価格が高いだけあって、慎重になるのもムリはない。軽自動車クラスの車体であっても、価格は約460万円、補助金をもらっても約320万円と高級車並み。また、フル充電には約14時間かかるそうで、家庭で手軽に充電というのは難しい。(※三菱のi-MiEV参照)
そこで、郵便事業会社は全国の郵便局約1000拠点の駐車場に、EV用の急速充電装置を設置する方針をうちだしている。これは、一般の利用も検討していて、電気自動車の普及に拍車をかけることだろう。またこれにより、郵便事業会社がグループ事業の柱となる可能性もあるかもしれない。
郵便事業会社は約2万6千台の自動車を保有し、環境対応車への切り替えを検討している。集配用にガソリン車を改造した電気自動車の実証試験なども継続するということだ。電気自動車の普及に一役買いながらも、事業拡大を狙う郵便事業会社。今後も、動向に注目したい。
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