家路を急ぎながら見上げた空に、ぽっかり満月が浮かんでいて優しい気分になった…。そんな経験をしたことはありませんか?
天体観測を趣味とする人も、そうではない人も、天文ショーの当たり年と言われる2012年は星空を眺める機会が増えるはず。今年は、5月21日に太陽がリング状になる「金環日食」、6月6日にこの機会を逃すと105年後まで見られない「金星の太陽面通過」、8月14日に月が金星を隠す「金星食」など珍しい現象が立て続けに起こる”奇跡的な1年”なのです!
にわかに活気づく天文業界の動向の中でも注目したいプロジェクトが、望遠鏡メーカー「ビクセン」が中心となって展開する「宙(そら)ガール」です。
森ガール、山ガールに続けとばかりに登場した宙ガールは、宇宙や星に興味のある女性を総称する言葉。ビクセンの企画部・岩城朱香さんによると、宙ガールの発祥は「一大ブームとなった山ガールがキャンプや登山で星空を見上げ、天文に興味をもつ人が増加したことがきっかけ」なんだとか。
既に、宙ガール入門向けの書籍がいくつか出版されたり、「宙ガールへ贈る星空ハイキング入門」と題した”気軽な星空の楽しみ方”を紹介するコンテンツがビクセン公式サイトに用意されたりと、着々と裾野を広げている同プロジェクト。今年最大の天文ショーである「金環日食」に向け、さらなる盛り上がりが期待されるところです。
奇しくも、5月には人気コミック『宇宙兄弟』が映画化。9月には天文学者を主人公とし、2010年本屋大賞第1位に輝いた『天地明察』も全国ロードショーとなるなど、宇宙・天文分野が「はやぶさ」フィーバーが巻き起こった2010年と同様に“熱い”今。
望遠鏡や双眼鏡は持っていないけれど星空と親しみたい、ひとりでは何から始めればいいのかわからない…と悩む人は、元祖・宙ガールであるプラネタリウム・プランナーのかわいじゅんこさんが主催するイベントに参加したり、国立天文台(東京・三鷹)が提供する観望会に参加してみては?
きっとプラネタリウムや人工の映像では得られない、自然のきらめきに圧倒されるはずです。
「宙ガール」イベントに参加してみよう
金環日食を見に行こう