毎日の電車やバスでの通勤。音楽を聴いたり、ゲームをしたり、あるいは電子書籍を読むデバイスとして、スマートフォンが欠かせないという方は、きっと多いのではないでしょうか。中には、各社が新商品を発表すると同時に予約して購入することを楽しみにしている方も多いかもしれません。
今回は、そんなスマートフォンが大好きな方におすすめしたい、とってもユニークな最新製品「NoPhone」を紹介します。
この「NoPhone」、手に程よくフィットするサイズとスムーズな質感で、とてもスタイリッシュな仕上がり。そして、防水機能と、防”粉砕”機能もついているそうで、どんな過酷な状況でも使える頑丈さも魅力です。これならば、よくありがちな液晶画面の破損も心配ありません!
防水機能や防‘粉砕‘機能以外にも、超軽量であることや、プライバシー対策などを打ち出しているそう
さらに細かく商品の特徴を見ていきましょう。「NoPhone」には、煩わしいソフトウェアのアップグレードや充電の手間も必要なし。ウェブサイトにはiPhone6との比較表が掲載されていて、細かいスペックが気になる方のニーズも満たしています。
NoPhoneの最大の競合である、iPhone6との比較表
この比較表を見て、「ちょっと待って、これって本当にスマートフォンなの?」と気づかれた方も多いことでしょう。そう、実は「NoPhone」はスマートフォンの形に似た、単なるプラスチックの固まりなんです。通信機能やカメラ機能は、一切搭載されていません。
では、一体このプラスチックの物体はどんな用途があるのでしょう? 「NoPhone」をデザインしたチームは、こう説明しています。
テクノロジーに左右されることのない「NoPhone」は、あなたが常に手に握りしめているスマートフォンに代わるものであり、それでいてリアルな世界とつながることができるスマートフォンなのです。
昨年、Kickstarterでクラウドファンディングを展開し「NoPhone」のコンセプトを発表すると、1000人近い人々からの申し込みが殺到! 目標の5000ドルを遥かに超え、最終的に1万8千ドル以上を集め大成功しました。現在は、$12でオンライン販売されています。
中には鏡を取り付けてカスタマイズして楽しむユーザーも!
たしかに、テクノロジーの発展とスマートフォンの普及により、私たちの生活はとても便利になりました。しかしながら、ついついSNSをチェックしたり、ゲームに没頭してしまう私たちは、小さな画面の外に広がるリアルな世界での体験やコミュニケーションを楽しむ機会が少なくなってきているのかもしれません。
いつでもどこでもスマートフォン画面を見つめている私たちは、本当の意味で豊か暮らしをしているのでしょうか。「NoPhone」をデザインしたチームは、こう話します。
世界中のどこでも、多くの人々がスマートフォンに依存しています。スマートフォンに依存しすぎてしまうと、コンサートや映画を楽しんでいる間もSNSが気になったり、歩道では画面に目を奪われて危険です。「NoPhone」は、私たちが提案する”リアルな”社会課題解決策なんです。
私たちが、見落としてしまいがちな大切なことをユーモラスに教えてくれる「NoPhone」。毎日持ち歩くスマートフォンを、一日だけ「NoPhone」に変えてみる。そんなことから始めてみると、スマートフォンと人の適切な距離関係を取り戻すことができるかもしれません。