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私たちを「最強の人間」にするスキルってなに? ある日記帳を使ったら、その答えにたどり着きました。

突然ですが、みなさんに質問をします。「最強の人間」と聞いたとき、って、何を持っている人でしょう?

ムキムキの筋肉?
不死身のいのち?
莫大な富と権力?
きっと、いろいろな正解が出てきたはず。

私が思いついた「最強な人」とは、「感謝することができる人」です。なぜ、感謝は人を最強にできるスキルと言えるのか。ある日記帳をご紹介しながら考えてみたいと思います。

あなたが前に進む力をつくりだしてくれる日記帳

その「ある日記帳」とは、『感謝の歳時記』というもの。これは「感謝日記、歳時記、日々を楽しむエッセンス」が一つになった日記帳です。

制作したのはデザインコンサルティングスタジオ「TERRACE」代表の那須大介さん

もともと、「成長記録を残して未来の子どもへのプレゼントにしたい」という想いから、「monthly anniversary」という生後1年間の成長を毎月記録していくカードをデザインしたことがあった那須さん。今年1月、義理のお母さんをより近くで支えるため、千葉へ引っ越したことをきっかけに”あること”に気づいたといいます。

それは「いくつになっても新しく生まれるタイミングがある」ということ。

そのタイミングは転居かもしれない。はたまた就学、結婚、出産かもしれない。

人生の節目を迎えていたり、前に進む力をつくりだそうとしていたり、もう一度自分の幸せについて再確認しようとしている人びとに向けたものをつくりたい。そう考えて、『感謝の歳時記』をつくったといいます。

もちろんメインは普通の感謝日記と同じように、その日の出来事を振り返って感謝できたことを書き込むのですが、それだけではありません。何が違うのかというと、月々の伝統行事、季節の言葉、旬の草花なども記載されていること。なので、一冊の読み物としても楽しめるのです!

ちなみに私の誕生月の7月はこんな感じ。これを見ていたら、もう次の夏が待ち遠しい!

この日記を書くのに決められたルールはありません。絵を描くのも良し。気が向かなかったらお休みするのも良し。感謝日記を書けなかった日も、もともと文章が書いてあるのでぽっこり空欄になることはなく、よくある罪悪感もありません。

実際に使ってみました!

現在で使い始めてから約3週間が経ちましたが、すでにひとつ「この日記のおかげだな」と感じたことがありました。

たとえば、一昨日の出来事。電車に乗っていたら、私は降りるはずの駅で寝過ごしてしまいました。無駄な時間ロス。私はなんとも言えない気分で、イライラしていました。

電車を降りて歩いていたとき、サッカーの練習をしていた少年のボールがぽ〜んとこちらに飛んできました。足でキャッチしようと試みた私ですが、逆に変な方向に蹴ってしまって、結局少年を無駄に走らせてしまうことに・・・ その後、その少年から「すみません、ありがとうございました」と一声もらい、「いえいえ、サッカーの練習、がんばってね」という会話が生まれ、知らぬ間にイライラを忘れていました。

普通だったら交わることのないふたりが、偶然その時間にその場にいたからこそ生まれた温かい会話。
これも、もとを辿れば私が電車で寝過ごしたから生まれたんですよね(笑)

私はこの経験から、『感謝の歳時記』にこう書き込みました。

「電車を寝過ごして、ボールをキャッチしようとした自分、ありがとう。」

「ボールを飛ばしてくれて、感謝の言葉を言ってくれた少年、ありがとう。」

このように思い始めたのも、ここ数週間、この『感謝の歳時記』を使うことで日々感謝できる人・もの・ことがないかとアンテナを張っていたからだと思います。

ネガティブをポジティブに変換できる感謝って、きっと最強のスキルだと思う。

私のエピソードはほんの一例ですが、寝過ごしたというネガティブなことも、感謝というスキルをいかせば

ネガティブな体験→感謝できることのタネ→ポジティブな記憶

と変換することができます。

身の回りに起こるすべてのことをポジティブに記憶して、幸せに生きる。そんなスキルを持つ人を「最強」と呼ばずして、他の誰を「最強」と呼べるのでしょう!

University of California, Davis(カリフォルニア大学デービス校)の心理学者Robert Emmons(ロバート・エモンズさん)によると、日常的に感謝を大事にする暮らしを紡ぐことで、

1.「今」のありがたさに気づくことができるようになる。
2.ネガティブな感情をブロックできる。
3.ストレスに強くなる。
4.自尊心が高くなる。

という効果があるそうです。

もちろん、なにか嫌な思いを感じた経験を感謝に昇華できるまで、数日〜数週間〜何年と要するときもあるかもしれません。それでも「ネガティブな経験をネガティブな記憶で終わらせない」という気持ちが、きっとあなたを次の成長のステップへと押し上げてくれることでしょう。

私は、これからもこの『感謝の歳時記』を使って、さらに「最強の人間」としての高みを目指していこうと思います。みなさんもこの機会に、感謝するトレーニングを始めてみませんか?

(Text: 小澤萌子)

– NEXT ACTION –

『感謝の歳時記』のHPを見てみよう。
1日を振り返って、感謝できたことをノートに書き込んでみよう。