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”背伸びをしない起業”で、未来の食のスタンダードをつくる。「Next Commons Lab奥大和」が仕掛ける挑戦とは #求人あり

グリーンズ 求人での募集は終了しました。募集状況はNext Commons Lab奥大和にお問い合わせください。

起業家に最長3年間の活動支援金を提供開始。

これまで、決まった仕事に対する給与として支払われることの多かった自治体による支援金制度。しかし、”起業家の起業準備を支援する”といった驚きの発表をした「Next Commons Lab」(ネクストコモンズラボ、以下NCL)。2016年6月から岩手県遠野市で始まった、地域資源を活用した起業家育成と事業創造のプラットフォームです。あれから3年経ったいま、全国10箇所以上に活動の場を広げ、各地域のニーズや課題から生まれたテーマで起業家が活躍し始めています。

そのうちの一つが、奈良県北東部に位置する宇陀市を拠点に活動する「NCL奥大和」。2017年4月に2つ目の拠点として設立されました。

四方を山に囲まれた自然豊かな宇陀市が、NCL奥大和の活動の舞台。

今回はその2期生として新たに6人の仲間を募集します。

選定の条件は、2つだけ。「地域資源を活用すること」と「住民票を移すこと」。事業計画書が採択された起業家は、3年間の活動支援金と事業実現に向けてのサポートを受けることができます。さらに「NCL奥大和」では運営にロート製薬株式会社も関わり、事業実現をバックアップしています。

”起業”と聞くと、「お金がかかるし、リスクが高そう」「利益を追求し続けるのは、なんか大変そう」「正直なにから手をつけたらいいかわからないし…」となんだかハイリスクハイリターンで難しそうなイメージを持たれがち。でも、NCLでの起業はすこし異なるそう。

では、どのように異なるのでしょうか。その答えを探しに奥大和へ訪れ、現地で活動する先輩である、事務局の生田さんとラボメンバーの米田さん、安部さんにお話を伺いました。

お話を伺うなかで、利益を追求するだけではなく、地域の課題と、自分自身の”好き”という素直な気持ちに真摯に向き合う「背伸びをしない」起業が見えてきました。

生田優希(いくた・ゆき)
大阪府高槻市出身。大学を卒業後、2014年ロート製薬株式会社に入社し、東京で法人営業業務にあたる。仕事漬けの日々を送るが、27歳で癌になったことをきっかけに、健康に働くこと、強いては生きることの要である食の大切さを考え始める。企業に属しながら自分らしく働く方法を模索し、2017年に「Next Commons Lab奥大和」の立ち上げに事務局メンバーとして関わる。現在はイベントの企画運営実行や広報を担当。日々の活動を通じて今まで見えてこなかった奈良の素晴らしさや可能性を実感し、奈良を拠点に新たなアイディアや事業が生まれるには地域を巻き込んだコミュニティづくりが必要である、と考え「AGRI BASE NARA」の設立に向けてクラウドファンディングを実施中。
米田義則(よねだ・よしのり)
奈良県宇陀市出身。音楽を仕事にするべく17歳で上京し、バンドを組んでアルバムデビュー。その後フリーランスとして作曲業や舞台音響などに携わる。いずれは地元で暮らしたいと考えていたため、東京での生活が20年経った2017年8月に家族を連れて宇陀市にUターン。何か新しいことにチャレンジしたいと考えていたところ友人からNCLを紹介され、ビールが好きだったことから「自分のためのプロジェクトだ!」と感じてビール事業へ応募。現在はハーブを使ってビール醸造を行う「奥大和ビール」を立ち上げ、地域の食材を活かしたハーバルビールを製造・販売している。
安部史織(あべ・しおり)
大阪府西区出身。幼少期から馬が好きで北海道で馬と関わる仕事がしたいと考え、2011年4月に17歳で北海道日高へ移住。門別競馬場で厩務員(馬の世話をする人)として働く。2017年4月に6年間勤めた競馬場を退職。その後、一度大阪に戻ったが、母親の知人からの紹介でNCLの募集を知り、馬と人をつなぐ事業をしてみたいと自由公募枠から馬の事業で応募。現在は、ホーストレッキングやふれあいなど馬を活用したアクティビティ、馬搬・馬耕、馬糞堆肥づくりなどを視野に入れての起業準備中。

未来の食のスタンダードをつくる「NCL奥大和」

有機農業がさかんで近年移住者も多い、奈良県宇陀市。奈良県北東部に位置する人口3万人の地方都市です。大阪の中心地から電車でおよそ1時間、最寄りである近鉄大阪線榛原駅から車で10分ほど走ったところに、「NCL奥大和」の拠点である旧文化センター(旧伊那佐文化センター)を活用したオフィスがあります。

ここに集うのは、NCLで事業計画書を提出し採択された若き起業家たち。NCLでは彼らを「ラボメンバー」と呼んでいます。元音楽プロデューサー、元大手食品メーカーの営業、元厩務員(競走馬のお世話をする人)…。経歴を聞く限り、なかなか一同に会することはなさそうなメンバーですが、それぞれ地域に根ざして事業を起こしたいという思いは同じ。事務局の生田さんは「NCL奥大和」について、こう話します。

事務局の生田さん

生田さん 「NCL奥大和」では「生命を支え暮らしをつくる食、その根源的な可能性を追求し未来の食のスタンダードをつくる」ことをミッションとしています。

有機農業がさかんな奥大和で大切に育てられた野菜は、味や品質がよくても、曲がっていたり小さすぎたり大きすぎたりと見た目に問題がある場合は規格外野菜として捨てられているのが現状。とてももったいないと感じています。持続可能な社会を実現するには、そういったロスを減らしていくことも必要。

でも、資本主義社会が進み大量生産、大量消費の流れがある中で、食べものをつくるところから食べるまでのプロセスが分断されてしまっていて、意識しない限り消費者はなかなかその現実に向き合うことができません。

だったら、生産する地域から、食べたい・使いたいという形をデザインして消費者にお届けすればいいのではないか、と。

オフィスの近くの畑の様子。奥には、杉林がひろがります。

そこで「NCL奥大和」では「食べることを通じて、いつでもどこにいても持続可能な社会に貢献できる社会をつくる」ことを目指し、今回新たに6つのテーマごとに事業計画を募集することに。

生田さん 今回の6つは、地域にとってあればいいな、あるとおもしろいな、あればこんな課題が改善できるな、という視点でこのテーマになりました。

捨てられる野菜を活用する「UPCYCLE PROJECT」、多くの地域で課題としてあげられる孤食を解決するために消費者に直接食事を届ける「会いに行く料理人」、みんなが同じ食卓で同じものを食べられるにアレルギーフリーのパンを作る「やさしいパン屋」、手仕事を肌で感じながら里山の食と暮らしを体感できる「里山の暮らしを継ぐ宿」、子供の教育のあり方に挑戦する自然とともに学び育つ「里山ようちえん」、それから、地域に根ざしたビールづくりで食の楽しみ方を提案する「シェアブルワリー」。

どのテーマも、地域の課題やニーズを捉え、地域の資源をフルに使って解決へ導くことが目的。それは、地域と向き合わない限り実現できません。とはいえ「地域と向き合う」ことは、簡単なようでとても難しいこと。

自分の視点では知り得ない情報や体験もあるはずだから、他のテーマに向き合う仲間や先輩、地域の方々とコミュニケーションをとり、違う視点を取り入れることはとても重要です。

地域の人とのコミュニケーションの場の様子

事務局のメンバーとして、ラボメンバーの事業実現をサポートする役目にある生田さん。彼女の言葉や姿勢からは、「メンバーとともに挑戦する」ことへの強い意志を感じます。それは彼女自身のこれまでの経験に理由がありました。

生田さん 大学卒業後、新卒でロート製薬に入社しました。東京を拠点に法人営業を行う中で、正直体力的に厳しい時もありました。でも、会社のことも周囲の人のことも大好きだったので、苦に思うことは一切なかったんですよね。

しばらくして、27歳で癌を患いました。幸い早期の発見だったので治療することで完治しましたが、正直とても驚きました。え、わたしが病気に? と。スポーツが大好きで社会人になっても体を鍛えていたし、どこかで「私は健康体だから病気になるはずない」と思い込んでいましたし。

その時から、働き方や健康を支える食のあり方について考えるようになりました。

自身の病気の経験を経て、価値観が大きく変わったと言います。

生田さん 自分自身がライフスタイルを見直すことによって、周りの人たち、特に会社の人たちがそれぞれの生活や働き方を見直すようになればいいな、と。

環境を変えずに働き方を変えることは容易なことではありませんが、「この会社でもそんな働き方もできるんだ」とか、「できていないことを環境のせいにしてはいけないな」とか、そういう気づきを与えて一歩踏みだすきっかけをつくりたかったんです。

そんな時に「NCL奥大和」事務局の社内公募を知り、迷わず応募したそう。そして2017年4月に単身で奥大和へ移住してきました。

生田さん 奥大和は私にとってゆかりのない場所。突然移住してきて、家や生活など不安なこともたくさんありました。でも、それはラボメンバーも同じ。だんだん、どこで困るか、大変か、が分かってくるんです。

そういった生活インフラのサポートはもちろん、事業に関する悩みまで。事業に関しては月に1度、事業進捗の発表をしたり、地元で起業した先輩と交流をする『オープンラボ』を開催し、学びを得て情報のシェアをしています。地域の人たちとの交流会やトークイベントも行ったり。より専門性の高い内容に関しては、全国のネットワークを活用し、その分野に詳しい適切な人を紹介しています。

ゲストを迎えたオープンラボの様子

全国に広がるネットワーク、というのはNCLの強みのひとつ。2018年現在で全国に10以上の拠点があり、今後100まで増やす予定もあるそう。このネットワークは、ラボメンバーにとってもNCL最大の魅力で、ネットワークからアイデアが生まれることも少なくないようです。

では、NCLでの起業は、これまでの起業とどう異なるのでしょうか。
それぞれ、実際に起業準備中のラボメンバーにお話を聞きました。

仲間とともに、好きなものを突き詰めて挑戦する

特別な人だけができること。そんなイメージも強い起業ですが、NCLの起業は少し違います。
その違いとはなにか。ラボメンバーの米田さんと安部さんは応募した理由と背景から、こう話します。

ハーバルビールの製造/販売を行う米田さん

米田さん 起業がしたい! というよりは、漠然と何か新しいことに挑戦したいな、という気持ちでした。17歳で音楽を志して上京し、作曲や舞台音響の仕事をしていましたが、当時からいつかは地元に帰ると決めていて。そこで昨年2017年8月、次に新しい事業に挑戦するなら地元で、と思ったタイミングで、家族を連れて宇陀市にUターンすることにしました。

帰ってきてから友人に相談したところ、NCLを紹介されたんです。少し気になって調べてみると、果物や薬草などを原料につくるハーバルビール事業の募集があって。ハーブはもともと姉の影響で興味があって資格をとっていたし、毎日飲むほどビール好きだったので、「これは自分のためのプロジェクトじゃん!」って確信しましたね。

動物、特に馬が大好きで、常に馬の気持ちを考えてしまうという安部さん

安部さん 私は小さい頃から動物が大好きで、母親に牧場に連れて行ってもらったときに初めて馬と出合いました。その時からどんどん馬のことを調べるようになって、いつしか馬のことが頭から離れなくなってしまって(笑) いつか馬に関わる仕事がしたいと考えていました。

17歳で北海道に移住して厩務員(馬の世話をする人)として働いた6年の間に、引退競走馬の行く末を目の当たりにし、何かできることはないかと考え始め、またより多くの人に馬の魅力を知ってもらいたいという想いが強まりました。競走馬の仕事も好きでしたが、私は馬と共生共同する仕事がしたかった。

地元に戻った後、引退競走馬の再就職先をつくる事業を起こしたいと思っていましたが、正直何から始めればいいかわからなかったんです。そこで母親からNCLを紹介してもらいました。

ふたりに共通しているのは、とにかく自分の好きなものを突き詰め、チャレンジし続ける姿勢。最初はどうしていいかわからなくても、新しいことにチャレンジしたいという強い気持ちがあれば必ず実現できる、と、事務局の生田さんは言います。

生田さん 経験やスキルがあるとかないとかではなくて、やるかやらないか。これは他のメンバーを見ていても感じます。

素晴らしい構想やアイデアがあったとしても、行動に移さなければ形になりません。実現したいという強い気持ちがあれば、どうすればいいか、その方法を考えるし、わからないことや自分に足りないことは自ら聞き、掴みにいくようになるんです。

ラボメンバーが自発的に行動してわからないことや困ったことが起きたら、様々な角度からサポートできる体制がNCLにはあるそう。

生田さん 実現したいことがある時に、誰かが助けてくれるのを待っていてはいけません。自分で考え、足りないものがあれば周囲に助けを求めてほしい。
その時には全国のネットワークを活用して専門の人を紹介したり、別の拠点で類似する課題に向き合うラボメンバーを紹介したりすることもできます。また、事業のこと以外にも困ったことがあれば、相談できるラボメンバーの仲間や、”専門のカウンセラーもいます。

全国のNCLメンバーが集まるカンファレンスでの集合写真

仲間のいる起業。決してひとりではない、共通の価値観を持った仲間がそばにいる起業は心強いもの。

米田さん ビール事業については「NCL遠野」の遠野醸造さんと情報交換をしています。遠野醸造さんは大手ビール会社とのつながりもあるので、技術的な部分を勉強させてもらいに行っていて。

あと、ビール単体を売るだけでなく他の地元の事業とコラボレーションしたい。自転車レース×ビール、音楽×ビール、ゲストハウス×ビール…。いろいろなシーンで、奥大和ビールのある生活が当たり前になったらいいなと思っています。

コラボレーションすることは、事業の可能性を何倍にも広げてくれています。そんな環境やネットワークを利用して、ラボメンバーはこれからどのような事業を展開していくのでしょうか? 今後について聞いてみました。

背伸びをしないで取り組む事業

ラボメンバーが宇陀市に移住して2年経った今、よかったと思うこと。それは「背伸びをしない事業づくりができること」だそう。今後について、宇陀市出身の米田さんは「地域のことを考え、今自分ができることを少しずつやっていきたい。それが地域に根ざすということだと思う」と言います。

米田さん ビールはコミュニケーションの手段だと思っていて。例えば、祭りで村の人たちが集まったとき、ビールで乾杯をすることによって人と人がつながることができる。そういうきっかけをつくりたいんです。

ビールをつくるときは、地域の人の顔や手料理を想像してつくります。母親の酢の物にはこれが合うな、とか。宇陀で、宇陀の人のためにつくっているので、宇陀の人の口に合うビールをつくりたい。都会から面白いものを持ってくるだけでは、地域に根付いたものづくりはできないと思うから。

米田さんのつくる、宇陀発「奥大和ビール」

馬と出合ってから常に馬の気持ちを考えているという安部さんは、「馬のことだけを考えていたら、ここに行き着いた。今後は、馬と人とが共生できる持続可能なモデルを全国に広めていくことが夢」とのこと。宇陀市がその始まりになりそうです。

安部さん 最初は馬と一緒にゲストハウスをやろうかな、と考えていました。でも宇陀にはすでにゲストハウスをやっている人がいたので、私は馬を使って宿泊者の送迎をしたり、野菜をつくるのに使う馬糞堆肥を提供したりする方がいいのでは? と思うようになって。それは、宇陀に住んでみないと分からなかった。

自分のやりたいことだけでなく、地域の課題を拾って解決するような事業作りをしなければと思います。来月から引退競走馬1頭を含む2頭の馬を飼い始めるので、これまで考えてきた事業案を実行に移していく予定です。

来月から飼う引退競走馬とコミュニケーションをとる安部さん

好きな人やものを追いかけ続けた結果、宇陀市での起業に行き着いたふたり。それをサポートする事務局の生田さんにも夢がありました。

生田さん 地域にとってよい影響をもたらすアイデアが生まれる場所をつくりたいんです。それは、ラボメンバーを含めた多様な人のアイデアと地域の人のニーズがぶつかる場所。

今そのために「食と農」をテーマにした図書館とシェアキッチン「AGRI BASE NARA」を設立しようと、クラウドファンディングを実施中です。

「食+農の図書館」と「シェアキッチン」をつくるクラウドファンディングを実施中。

オフィスの入る建物の前に地域の人も自由に使える図書館を設置する計画です。

ラボメンバーと立場は違えど、事務局の私だってチャレンジする姿勢は変わらない、ということを体現したいという気持ちも強くあって。負けないぞって。

そう笑う生田さん。ラボメンバーを支える事務局もチャレンジする姿勢を持つことが、推進力のある気持ちのいいチームづくりの秘訣なのかもしれません。

好きなものは好きだと言える人と、一緒に。

暮らしとつながりやすい、地域での仕事。ここからが仕事、と明確に線引きされていないからこそ、その人らしさが仕事に出やすいし、人それぞれ働き方も異なってきます。都会とは違った、そんな多様性があるからこそ、面白いアイデアが生まれるんだそう。では、どんな人が宇陀市での起業に向いているのでしょうか。

生田さん ラボメンバーは自分の好きなことと、地域の人や課題に真摯に向き合っています。決して肩に力は入っていない。

地元の人は歴史ある奥大和が好きだからこそ、地元に対する誇りがあります。なので、自分のやりたいことだけをぶつけすぎると、受け入れられないこともあります。

だからこそ、まずは地元の人と関わり、何を求めているのか、自分は何ができるのかを知る必要があります。時間はかかるかもしれませんが、そういったことを丁寧にできる人がいいと思います。

ラボメンバーが地域の方と一緒に漬物づくりをする様子

米田さん リラックスした人がいいですね。正直、繕っていてもしょうがない。ありのままの自分で接することができないと、嘘偽りがある感じがしてお互いにしんどくなってしまいますよね。地域は暮らしと仕事が近いので、特に。

人間なので長所も短所もあるはずで、それを隠さずフラットに付き合っていける人が合っているんじゃないかな。

安部さん 私は気が狂ってるくらい、何かが好きな人と働いてみたいです。好きすぎて、思うままに動いていたらここにたどり着いてしまった、くらいの人。そういう人って自分の気持ちに正直なんだと思います。

ラボメンバーにはそういう人が多くて、自分の事業の話は止まらなくなってしまう。いつも、それぞれが好きなものについて話をしている時に新しい視点を共有できたり、次につながる可能性が見いだせるから。

地域を回るツアーの様子。地域の方と一緒に、歩いて回ります

キーワードは、自分に正直な人。これが好きだ! と素直になれたら、あとは地域にとって必要なことはなにかを考える。すべきことは、きっと後から見えてくる。

それを実現できるのが、「NCL奥大和」での起業なのだと感じます。

自分の好きなこと、わくわくすることを事業にしてみたいかも、と少しでも興味を持った方は、ぜひNCLのメンバーに会いに行ってみてください。

グリーンズ 山中康司から一言

記事冒頭にあったように、2016年6月に「起業家への活動支援金提供」を打ち出し、注目された「Next Commons Lab」。あれから3年が経ち、当時よりはメディアやイベントでその名前を目にすることも少なくなってきたように思いますが、実はNCLのメンバーとして活動するのであれば、これからのフェーズこそがおもしろいのでは? と思っています。

なぜなら、NCLの大きな特徴である「その地域や、全国の起業家のネットワーク」が、だんだんと生まれてきているから。立ち上げ当初は希薄だった起業家同士のつながりが生まれ、地域や業を超えた共創が生まれる、まさにそんなフェーズに、今回募集されている6人の起業家は参加することができるはずです。

そんな共創が生まれる環境の中で、未来の食のスタンダードをつくってみたいという方にとって、奥大和はぴったりなチャレンジの舞台になるのではないでしょうか。10月に説明会も兼ねたイベントも予定されているので、まずはそちらに参加してみてください。安部さんや米田さんにように、「これって実現できるのかな?」と思っていたアイデアの実現への道筋がみえてくるかもしれません。

盛岡 絢子(エディター・ライター)

盛岡 絢子(エディター・ライター)

1991年神戸生まれ。求人広告のディレクター/ライターを経て、八百屋で野菜を販売するかたわら、食に関する本や冊子、フライヤーを制作しています。モットーは「素直に生きる」。植物と庭がすきで、部屋にある植木への水やりが日課。


(撮影:都甲ユウタ

イベント開催のお知らせ

11/3(土) に名古屋にて、「私たちは何を食べ、どんな未来をつくるのか〜奥大和の暮らしから考える」が開催されます。「未来の食をつくる」をテーマにしたワークショップに加え、NCL奥大和のメンバー募集説明会もありますので、エントリーに興味を持った方は、ぜひご参加ください!