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分からないことが見つかったら、それは挑戦のチャンス! greenz.jp 副編集長のコラム「実験と挑戦が楽しめる世の中を」

分からないことを、すぐ誰かに投げ出すのでなく、なぜ分からないのか、考える人が僕は好きですね。

つまり、なぜ、どこが分からないのかを明確にしてから、誰かを頼る人です。そして、分からないことを見つけたときに、嘆いたりイライラするのでなく、ワクワクできる人に好感が持てます。

分かることばかりの世界にいるというのは、コンフォートゾーンに甘えてるということ。なので、実験精神や挑戦が無いわけですから、感性はどんどん鈍ってしまいます。だから僕は、ちょっと、分かるまで忍耐と苦労を要することをしていたい。仕事だけでなく、僕の音楽活動や、触れる芸術、恋人や友人との関係においても。

一方、ひとつ気がかりなことがあります。それは、日本で仕事をするときの実験や挑戦というと、何か犠牲を伴う場合が多いということ。たとえば過密労働を必要としてしまったり、圧倒されるほどのプレッシャーに苛まれたり。労働量や努力でなく、分からない未知数なイシューを楽しく考えることが実験・挑戦となる。そんな社会をつくらねばいけませんね。

僕は、グリーンズに入って長くなりました。これまでで一番長く働いている仕事先です。グリーンズという職場が好きな理由は、楽しく、ローリスク、ロープレッシャーで実験ができるから、と言えます。

失敗しても、すぐに取り返せる環境ができている。
そして、お互いの実験に寛容。

分からないけど、よーく考えて挑戦してみよう。成功したらバンザイ。失敗したら、まぁ教訓活かして次、行ってみよう! そんな社風が僕にはたまらなく居心地が良いのでしょうね。

近日公開予定の岸田ひろ実さんへの取材記事を編集したときのメモ。僕の仕事は「考えて整理すること」といえます

僕は、グリーンズに入る前からの実験・挑戦好きです。元々は音楽の影響で、ビーチ・ボーイズ『PET SOUNDS』やYMO『BGM』、コーネリアス『POINT』などの作品。思春期に聴いたこれらの作品は、つくり手だけでなく、聴く側にも挑戦を要する実験精神あふれるものでした。だから、音楽そのものだけでなく、制作ビジョンや思想からも影響を受けたのです。

パッと聴いて、すぐ深いところまで理解できない。違和感をも抱きながら、理解を深めていき、やがて快感を覚え始める、病みつきになる。そんな経験を、音楽を通して若い頃にできたのは、とても幸運なことだったと思います。だからクリエイティブなことを生業とするなら、実験をし続けよ。そう、音楽から教育されたと言えるのかもしれません。

尊敬する音楽家のヤン富田さんは、以前、とある取材でこう話したことがあります。

物事ってさ、研究すると本質に出会うんだよ。最初ってなにもわかんないじゃない。
(中略)
研究すればするほどその本質に向かっていくわけ。謙虚にコツコツとやっていくと、結果が出るわけ。半端にやっているとダメなの。

つまり、「分からないこと」から挑戦が始まる。やがて、結果が出る。
「分からないこと」が自分を次のステージに連れて行ってくれる、というわけです。

僕らは「分からない」のは恥ずかしいことと思ってしまいがち。それゆえ、「知ったかぶり」という日本語さえ存在します。でも「分からない」は恥じることじゃないのです。むしろ、出世のきっかけと言えるかもしれません。

そして実験や挑戦は、誰かに与えられた物事よりも、自分で見つけた「分からない」に取り組む方が面白いし、成功確率も高いように思います。この機会に、「分からない」ことを探し、リストをつくってみてはいかがでしょう? 発見や気づきを貯めるのも良いですけど、そこにみなさんの伸びしろがあるかもしれませんよ。

[via Tower.jp]

– INFORMATION –

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