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あなたの着ている服をつくったのは、誰? 切り離されたつくり手と使い手をつなぐ「Meet the Makers」参加者の気付き

デザイン豊富で低価格、おしゃれな洋服が簡単に手に入るファストファッションブランド。読者のみなさんも一度は購入したことがあるのではないでしょうか?

ファストファッションの浸透によって、消費者は気軽にファッションを楽しめるようになりましたが、一方で一部ブランドの生産工場で働く労働者が、低賃金で長時間労働を強いられていることが問題になっています。(出典元)

このような問題を解決するために、始まったプロジェクトが「Meet the Makers」。普段出会うことのないデザイナーと現地労働者が実際に出会い、製造工場の現場で何が起きているのかを知ることによって、より人間的なファッション産業の創出を目標としています。

今回の「Meet the Makers」に参加したのは、世界的にも有名なファッションデザイナーも排出している、ニューヨークのパーソンズ美術大学の卒業生であり、現役デザイナーでもある3人の女の子たち。彼女たちは、「Meet the Makers」に参加してどんな気づきを得たのでしょうか?

カンボジアにやってきた3人のデザイナー

この旅の参加者の一人、Allison Griffin(以下、アリソンさん)が出逢ったのは、カンボジアの首都プノンペンの工場で働く、Char Wong(以下、チャアさん)。農夫の夫と年老いた母、16歳の息子と10歳の娘と暮らすチャアさんは、苦しい生活から逃れ、子どもの教育費を稼ぐために工場で働き始めましたが、実際に待ち受けていたのは辛い現実でした。

チャアさん 朝から晩まで働いても収入は1日5ドル程度です。それに、でき上がった12個の商品のうち、ひとつでも間違いがあると収入はゼロ。

研修もないまま、2〜3ヶ月ごとに新しいデザインの服を縫うことを要求されます。流行に合わせてそのサイクルはどんどん短くなっていき、うまくできないと上司に怒鳴られます。私は、ノルマを達成できなかったらどうしよう・・・と、恐怖で泣くこともあります。

縫製工場での仕事について語るチャアさん

そんなチャアさんの話を聞いたアリソンさんは、こう話します。

アリソンさん 遠く離れ、本来出会うこともない現地労働者のチャアさんと出会って気づいたのは、「満たされた人生を生きたい」という、紛れもなく私自身と同じ思いを抱いていることでした。彼女は決して被害者を演じているのではなく、自分や仲間のストーリーを世界に知ってほしいと願っているのです。

曽祖母も縫製の仕事をしていたというアリソンさん。「Meet the Makers」によって、自分の家族と現地労働者が一つの円のように、つながったと感じたそうです。

「Meet the Makers」を企画する団体「REMAKE」の創立者でアメリカ人のAyesha Barenblat(以下、アエシャさん)は、「私たちのミッションは、消費者に衣服製造の現場で起きている事実を知ってもらい、よりよい消費活動を通して現地労働者の生活向上をつくり出すこと」と話します。

現代社会は服に限らず、私たちの身近にある食や生活雑貨などにおいても、つくり手と使い手が切り離されていると言わざるを得ません。お互いの場を出向いて会うことは難しいですが、例えば、服につけられているタグの製造国を見て、つくった人の暮らしを想像してみることは可能なはず。

みなさん、この機会にいつも使っている洋服や雑貨のつくり手に思いを馳せてみませんか?

[Via treehugger, REMAKE, グローバル・イノベーション・ナビ, wikipedia]

(Text: 菊地葉子)