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あなたの冷蔵庫にも、賞味期限が迫った食材は眠っていませんか? あまった食材の廃棄を防ぎ、有効活用できるレシピを教えてくれるアプリ「Foodfully」

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みなさんは、日常生活の中で自分が買った食べ物をダメにしてしまうことはないですか?

冷蔵庫や冷凍庫の奥にしまっていたことで、すっかり忘れてしまい腐らせてしまったり。あるいは、パンをカビさせてしまったり。そんな経験がある方も多いのではないでしょうか?

農林水産省の2011年の調査によると、日本では、まだ食べられる食べ物や、食べられたはずだったのに腐って捨てられている食べ物が年間500万トン~800万トンにも上るといわれていいます。これを日本人ひとり当たりに換算すると、毎日おにぎり約1~2個分を捨てていることになるのだそう。

この数字を見て、もしかしたら「食品メーカーや小売店、レストランが捨てている量が多いからでしょう?」と思う方もいるかもしれませんが、家庭から捨てられている食料は約半数の200万トン~400万トンと言われており、私たちひとりひとりの心がけが大事なのは明らかです。(出典元

とはいえ、「できるだけ食料を無駄にしないよう心がけているけど、なかなか難しくて・・・」という方も、きっといらっしゃるはず。そんな方にぜひオススメしたいのが、今回ご紹介するアプリ「Foodfully」です。
 
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「Foodfully」は、食べ物の無駄を減らすことを目的に、カリフォルニア大学デイビス校(University of California at Davis)の卒業生を中心にしたチームが開発をすすめているモバイルアプリです。このアプリで、スーパーなどで買った食べ物を記録しておくと、賞味期限が近付くと自動アラートで知らせてくれます。
 
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また、食べ物の消費期限を知らせてくれるだけではなくて、あまった食材や消費期限が迫った食材を使ったレシピも提案してくれるのです。

「Foodfully」が提案するレシピのデータベースには豊富で美味しいレシピがたくさんあって、ユーザーのアレルギーや嗜好にも対応してくれます。さらにユーザーの料理の腕によって、提案するレシピを選んでくれる機能も。
 
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アプリへの記録方法は、すごくシンプル。店で受け取った紙のレシートのスキャンをするだけでOKです。さらに食品店のポイントカードやネットスーパーとの連携、ユーザー自身の手動入力にも対応しているのだそう。

「Foodfully」を開発したメンバーのひとり、Brianna McGireさんが大学院で食べ物を腐らせる菌について研究していたことが背景になって生まれた、このアプリ。プロジェクトチームは、このようなビジョンを掲げています。

毎年、アメリカでは3700万トンもの、まだ食べられる食べ物を捨てています。それはつまり、1650億ドルを無駄にしていることになるんです。

農業に携わる人々とカリフォルニア大学デイビス校の研究者たちが協力してアプリをつくることで、人々に食べ物の一番フレッシュな時を知ってもらい、そしてそれをどうしたらいいか教えることが我々のミッションです。

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プロジェクトチームのメンバーたち

食べ物を無駄にしてはいけないとは思いつつも、なかなかすべての食材を使い切ることは、時に難しいかもしれません。

まだ「Foodfully」の配布開始や日本語対応は始まっていませんが、私たちの食品の買い方や自宅での管理の仕方の一工夫で、食品廃棄を減らすことはできるはず。みなさんは、どんな工夫を考えますか?
 

[via Treehugger,Foodfully,Fashionsnap.com,政府広報オンライン]

(Text: 高木遥)