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文化や意味に目を向けてみよう! デザインを通してイノベーションを創造する人びとを育成する、イタリア・ミラノ工科大学デザインスクールをご紹介!

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この記事はグリーンズで発信したい思いがある方々からのご寄稿を、そのままの内容で掲載しています。寄稿にご興味のある方は、「採用について」をご覧ください。

「デザイン・ドリブン・イノベーションの担い手を育てる。」

プロダクトやサービス、更にはシステムについて、デザインを通してイノベーションを創造する人材の育成を目指しているのがミラノ工科大学のデザインスクールです。そこでは、世界中から集まる多種多様な背景を持つ仲間たちと「デザイン」をキーワードに学び、創ることに真剣勝負です。

ミラノは、言わずと知れた「デザインの都」。国際的な家具見本市である「ミラノ・サローネ」や、ファッションウィークに代表されるモードの発信基地、またイタリアデザインを牽引してきたブルーノ・ムナーリやアッキーレ・カスティリオーニなどのデザイン界の巨匠の息吹と、長年に渡るデザインの歴史と文化が生活に息づくそんな都市。

イタリアのデザイン文化の本質を理解し、「イノベーション」を創造することを目指しています。
 
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ミラノ工科大学デザインスクールの様子(Bovisaキャンパス)

多様性の中でのCo-creation

コースの特徴は、「Poli-Design」というミラノ工科大学デザインスクールの持つコンソーシアムに、世界中の学生が集まり、学び・交流を深めるところにあります。

私のいる「Strategic Design」のコースは、コロンビア・ブラジル・コスタリカ・ベネズエラ・中国・インド・イタリア・日本と多様な国から学生が参加します。バックグラウンドも、プロダクトデザイナー・建築・コピーライター・マーケティング・ビジネス・エンジニア・グラフィックデザイナーなどまさに「人種と専攻のるつぼ」的な場所です。

コースは1年で、ビジネスとデザインのセオリーを学び、実践をします。いわゆる「デザイン思考」に加え、イタリア流の「ストーリー・テリング」や「意味のイノベーション」の学びと実践に特徴があると思います。

実際にクライアントに対し、IoT(Internet of Things)のテーマでインタラクションデザインのプロトタイプの実践をしました。最新のテーマで実際にクライアントと共に新しいプロダクトをコンセプトから考え、プロトタイプを作っていきます。
 
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イタリア生まれの電子プロトタイプツール「Arduino」を使ってのファンクショナル・プロトタイプ作成

また、他大学や他学部との協働も盛んです。ベルギーのアントワープ大学MBAやミラノ工科大学MBA(MIP)とのセッションでは、それぞれ別のテーマでケースを元にビジネスモデルやサービスのデザインをしました。
 
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サービスデザインのラピッドプロトタイプ(カツラとサングラスはご愛嬌です(笑)

これらの学び・実践に通底する哲学は、複雑化する社会の中で、世に新しい価値を育む人材の育成です。デザイン・ビジネス・エンジニアリング、そして、人々の生活文化を理解し、新しい価値を「共創(Co-creation)」していくこと。

「デザイナーはビジネスを知らない。」また、「ビジネスマンはデザインを知らない。」などといったことが言われています。このようなお互いのコミュニケーションすら生まれない状態では、新しい価値を共に創ることは出来ません。そこで、きちんと共通言語を学び、プロセスを共有していくことで、互いの持ち味を最大限に発揮して新しい価値を生み出すことができます。
 
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MIPとのコラボレーション後、記念撮影。

ストーリーを大切に、「意味」に焦点を当てるイノベーション

ひとえに、「イノベーション」と言っても様々な捉え方があります。日本では、長年の間R&Dを中心にした「技術のイノベーション」に重きをおいてきたように見えます。ものづくり大国として世界に名を馳せ、今もまだ世界ではそう捉えられている傾向が強いようです。

一方、ヨーロッパには、生活文化を大切にする人々の考え方があり、「意味のイノベーション」はそんなヨーロッパのイタリアから見出された別なるイノベーションのあり方を提示してくれているように思います。

プロダクトやサービス、システムがもつ「意味」に焦点をあて、そのあり方を問い直してしていく「意味のイノベーション」。それは、技術をベースにしたR&D重視のあり方と言うよりは、デザインをベースにした「デザイン・ドリブン・イノベーション」として謳われ、思想もプロセスも根本的に異なっています。
 
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テーマを決め、意味のイノベーションの実践としてビジネスモデルデザインもしました。

文化や意味に目を向けて、世界に発信するために

特に、日本では、世界に誇るべき長い歴史と独自の文化が沢山あります。これは、例えば歴史の比較的浅い北米や南米と比べると、大きなアドバンテージになるはずです。それらの「眠れる文化・資産」に目を向け、意味を見つめ直し、デザインによって新しい価値を、共創によって育んでいくことが、今後は活きてくるのではないかと私は思っています。

私はちょうど今、イタリア・ミラノのミラノ万博を期に立ち上げたベンチャー企業「メルカト・メトロポリターノ」という食品関係の会社でインターンをしていました。イタリアは、世界遺産にもなっている程の食文化があります。

日本でもパスタやピザなどその食は深く根付いていますが、それでもなお、イタリアには多種多様な郷土料理などの食文化が多分にあり、地方に息を潜めています。それらをデザインの力で再発掘し、都市と地方、売りたい人と買いたい人をつなぎ、食を通じて地方を活性化するプロジェクトです。

日本人として、イタリアの食を見つめ、少しでも何か意味のある貢献をしたいと思って活動していました。特にイタリアと日本は豊かで独自の食文化があり、大変共通点も多いです。(イタリア・食・デザイン・地方活性などのキーワードにご関心のある方は、是非ご連絡ください。)
 
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メルカト・メトロポリターノ。日本でもメディアで紹介されました。

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インターンでの話会いの様子。青空の下はアイディアが柔軟に飛び交います。

現在はスペインのバルセロナにてデザイン会社でインターンをしています。デザインとビジネスをつなぎ、価値を発揮する可能性を探る日々です。

今後自分が帰国後、どんな仕事に取り組み社会に貢献できるかはまだ宿題が多いですが、イタリア・スペインで培ってきたデザインとCo-creationを活かし、眠っている文化に息吹を与えられる一助をし、少しでも日本の良さを海外に発信できることに取り組めればと思っています。

また、デザインもつ幅の広さ、奥行きの深遠さにはとても魅力を感じています。今後も探求し、色々な方と共に未来を創っていくことに取り組んでいきたいです。

多種多様な個性を持った方々と、社会に少しの新しいを作り続けていきたいと思います。何か少しでもピンとこられた方、お声がけ頂ければ嬉しいです。

デザイン思考やデザインの本質、生活文化を創ること、多文化の中で新しいを創ることを学びたい方、是非この学校を一つの選択肢に入れてみてください。

(Text:羽山康之)

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羽山康之(はやま・やすゆき)
イタリアのデザインスクールでデザイン専攻中。元経営コンサルタント。当時、日本のものづくり企業のビジネス支援に従事。イタリアの食品関連ベンチャー企業で食文化を再発見し、発信するデザイン戦略企画に従事後、現在は、スペイン・バルセロナでデザインエージェンシーにてインターン中。デザイン×ビジネス、デザイン思考、文化と人の生活、食とデザイン、Co-creationと旅に強い関心を持つ。栃木県出身の地元好き。
Blog: http://ys-h.blogspot.jp/
Twitter: @ys_h
Mail: yasuyuki[at]designthinkers.es