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食料は不足しているのではなく、分配に問題がある。全米を自転車で駆け抜けるロブさんの呼びかけ「the Food Waste Fiasco」

2014年11月5日に公開した記事を再編集してお届けします!

ついつい買いすぎてしまった食品。知らぬ間に賞味期限が切れてしまって、捨ててしまったということはありませんか?

食料を無駄にしてしまうことは、心が痛みますよね。しかし日本では、食べられるにもかかわらず捨てられる「食品ロス」が、年間約522万トン。計算すると、国民ひとりあたりが毎日113g(お茶碗一杯分)の食べものを捨てていることになるそう。(出典元

同様の問題は、アメリカでも起こっているようです。毎年捨てられる食料は、4000万トン近く。全米で供給される食料の30〜40%が捨てられていることになり、「アメリカ人の誰もが、平均的な大きさのリンゴを毎年650個捨てている計算だ」と表現する廃棄物リサイクル事業者も。(出典元

この問題に目を付けたのが、活動家のRob Greenfield(以下、ロブさん)。「食料は”不足”しているのではなく、”分配”に問題がある」ということに気づいたロブさんは、スーパーが食料を捨てるのではなく、寄付をすることを促す「the Food Waste Fiasco」という呼びかけを開始。

その活動は、だれもが参加できる簡単なもの。もしも、街中のゴミ箱にたくさんの食料が捨てられているのを目撃したら、各自のスマートフォンで写真を撮影。そしてその写真を、FacebookやTwitterに#DonateNotDumpとハッシュタグをつけて投稿する。たったこれだけです。

この活動が始まると、多くの人々が投稿し始め、FoxやABC、CBS、USA Todayなどのメディアにも取り上げられました。

ロブさんがアメリカ各地を回り、無駄に捨てられた食料を集めたもの。この写真は、イリノイ州シカゴにて。

ミシガン州デトロイトにて。

食料の悪循環を止めよう!

「the Food Waste Fiasco」を始まる前にロブさんは、ソーラーパネルでつくった電気と湖や川などの水だけを利用しながら、竹でつくった自転車でアメリカを横断する「Off the Grid」などの活動を通して、持続可能な生活を広めてきました。

そんな旅の途中に気づかされたのが、まだまだ食べられるのにゴミ収集箱に捨てられている食料がとても多いということ。特に、スーパーマーケット近くのゴミ箱は食料の宝庫。ロブさんが104日間に及ぶ旅で食べたものの7割は、なんとゴミ箱で見つけたものだったのだとか。

ゴミ箱の中に入ると、たくさんのフルーツや野菜が。

ロブさんの活動は、路上に捨てられているゴミを集めて再利用する「フリーガン」にも見えますが、彼のメッセージは「食料の悪循環を止めよう!」というもの。

スーパーが食料を無駄にすることがないよう、みなさんには目を光らせてほしいのです。私たちの生命の源である食べ物を捨てることは、わたしたちの命をゴミ箱に捨てることと一緒なのではないでしょうか?

と話す、ロブさん。

まずは食料を残さない、捨てないこと。そして、ロブさんのメッセージを家族や仲の良い友だちに伝えること。一人一人の小さな取り組みが、たくさん集まることで食料”分配”問題の解決につながるかもしれません。
 

[via RobGreenfield.TV,treehunger retrieved November 2014]

(Text: 大石真由)
(編集: スズキコウタ)