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ひとりで手づくり、50年以上! イタリア発、子どもも大人も熱狂する遊園地を運営し続けるパワフルおじいちゃん、Brunoさん。

2014年1月24日に公開した記事を再編集してお届けします!

一度きりの人生、どうせなら好きなことをやりたい!そうは言うものの、普段の忙しい生活に追われていると、好きなことに打ちこめる時間をとるのはなかなか難しいですよね。

そこで今回は、家族でレストランを経営しつつ溶接に情熱を注ぐBruno(以下、ブルーノさん)と、彼の熱意の賜物である、手づくり遊園地の物語をお届けします。

80歳を超えたという、ブルーノさん。1969年から遊園地をつくりつづけ、いまも健在!

イタリア北部の町Torevisoの近く、ポプラ並木の道を通って森の中に入ると見えてくるのは、ずらっと並んだ木のテーブルや木々の間に隠れてしまうほどの巨大すべり台。他にもブランコ、シーソー、手押しメリーゴーランドやローラーコースターまで、さまざまな遊具が森の中にとけこんでいます。

子どもはもちろん

大人も楽しそう!

レストラン「Ai Pioppi」と森の中の遊園地。この不思議な組み合わせは、ちょっとした偶然から生まれました。

ある日ブルーノさんは、フックをつくってもらうために街の鍛冶屋を訪れます。しかし、あいにく鍛冶屋は忙しく、そんな暇はありませんでした。

機械はそこにある。自分でやってみろ。

そう言われたブルーノさんはその日、体を真っ赤にし、目をチカチカさせながら、なんとかフックをつくり上げたそうです。


 
この出来事をきっかけに溶接を習い始め、どんどん夢中になっていったブルーノさんは、「Ai Pioppi」の森の中にひとつ、またひとつと、遊具をつくっていきました。初めてつくった大型遊具は、この巨大すべり台。そのような変わった遊具は当時珍しかったので、ニュースにも大きく取り上げられました。

その後もブルーノさんはさまざまな遊具をつくり続け、ついには遊園地と呼べるほどにまで大きくなりました。そして家族で始めたレストランも、今では500人ものお客さんを収容できる立派な野外レストランに。本人もここまで成功するとは思っていなかったそうです。

新しい遊具ができ上がると、夜にひとり遊具の前に座って、うっとり眺めているんだ。

自分でつくった遊具がまるで恋人であるかのように語るブルーノさん。

これまでかかった歳月は、50年以上。今でも彼の工房では、新しい遊具の部品がつくられ続けています。
 

じっくり時間を費やすと、ひとりでもこれだけのことを成し遂げることができる。そのことが胸を打ちますし、自分が好きでつくったもので、みんなを笑顔にすることができるなんてとても素敵ですね。

今よりもちょっとだけ、自分の好きなことに向き合ってみる。その積み重ねから、笑顔の連鎖は生まれてくるのかもしれません。

(Text: 伊藤友宏)
(編集: 兼松佳宏)
[via Fast Company]