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“結婚”の定義をアップデートしよう!賛否両論の辞書ハッキング計画「Hack Marriage」

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私たちが日ごろ使っている言葉の意味は、社会の価値観が変わればそれと共に変わってゆくもの。“結婚”という言葉は、その代表例と言えるかもしれません。日本ではまだ法的には認められていない同性結婚ですが、世界的には欧米を中心に同性婚を法的に認める国や地域が増えてきており、“結婚”のあり方が変化しつつあるのです。

今、この“結婚”という言葉の意味をめぐって、アメリカの活動家たちが賛否両論のキャンペーンを展開しています。

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「Hack Marriage」と称するこの運動は、辞書をハックして、結婚の定義を改めようと呼びかけるもの。一般的な辞書を見ると、結婚という言葉には「男女が夫婦関係になること」というような説明がなされています。同性婚が法的に認められているカリフォルニア州サンフランシスコの活動家たちは、辞書に書かれているこのような結婚の定義をアップデートし、現在の価値観に合ったものにしようとしたのです。

彼らの訴え方は、いささか過激なものでした。まず、“結婚”の意味を「二人の人間が公的な手続きを経て一緒になり、生涯のパートナーとなること」と説明したシールを作製。そしてなんと、街中の書店や図書館を訪れ、置かれている辞書の“結婚”の項目の上に、そのシールを貼り付けていったのです!その一連の様子を収めた映像がこちら。

このシールは、彼らのウェブサイトでダウンロードできます。辞書で一般的に使われているフォントを使用しているため、どんな辞書に貼っても馴染みやすいとのこと。

もちろん、書店の商品や図書館の蔵書に無断でシールを貼る彼らの手法は、安易に支持できるものではありませんが、賛同する人が自分が持っている辞書を上書きするのはひとつの意思表示になりそうです。

辞書に書かれているようなある種の“常識”を疑うきっかけをつけること、それこそ「Hack Marriage」のポイントなのかもしれません。


(Text: 松本優真)
[via: Fast Company]