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乗客同士をつなげるアイデア大募集!ニューヨーク州都市交通局が主催するアプリコンテスト「APP QUEST」

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読者の皆さんは、「ハッカソン」という言葉を聞いた事がありますか? 

ハッカソンは、「ハック」と「マラソン」の2つの単語から成る造語で、プログラマーが技術とアイデアを競い合う、開発イベントのことです。ハッカソンが、他の開発イベントと異なるのは、24時間という制限時間で開発し、プレゼンテーションをするという点です。

多くはIT系企業が新サービスの開発のために開催することが多いのですが、今回ご紹介する「App Quest」の主催者はニューヨーク州都市交通局(以下MTA)。

日本で言えばJRや東京メトロのような会社がハッカソンを利用して、乗客へのサービスの向上を目指しているのです!

ストリート・ミュージシャンと乗客を繋げるアプリが、最優秀賞に!

ハッカソンは2013年5月4日と5日、ニューヨーク大学の技術専門キャンパスで開催。そこでは17のアプリが生まれ、3点が優秀賞を受賞しました。2013年9月には、最終段階まで仕上がったアプリの、審査発表を行う予定です。さっそくみてみましょう。

SubCulture.fm」というアプリは、ストリート・ミュージシャンと乗客をつなげる役目を果たしてくれます。

街中で偶然耳にした、ストリート・ミュージシャンの音楽が素敵だと、ワクワクしますよね?このアプリを使うことで、ミュージシャンは演奏予定を告知したり、自主制作音源の配信・販売をすることも、出来てしまうのです。

一方乗客は、自分の好みに近いミュージシャンの演奏予定を、地図検索して聞きに出掛けたり、偶然出くわしたミュージシャンのQRコードを読み取ることで、詳しいプロフィールなどをチェックしたりすることができます。

地図検索で、ミュージシャンの居場所が、すぐ分かる!
地図検索で、ミュージシャンの居場所が、すぐ分かる!

他にも、地下鉄やバスの運行状況を、乗客同士がリアルタイムで情報交換できる「MTA Sheriff」や、障害者の駅移動をナビゲートしてくれる「Accessway」など、毎日の交通移動や待ち時間を楽しく、かつ便利にさせてくれるものばかりです。

MTAのTom Prendergastさんは、

参加したプログラマーたちが、みな創造力豊かで、情熱に溢れている事が、アプリにあらわれています。9月の最終審査までに、どのように仕上がってくるか、楽しみにしています。

と満足している様子です。

日本の交通機関も昨今、様々な取り組みを始めています。東京では3月に、東京メトロの車中でも電波が入り、移動中もSNSやメールができるようになりました。

次に取り組まれるべきは、移動時間を過ごす人々を自然とつなげるようなアプリの開発かもしれません。読者の皆さんは、どのようなアプリがあったら嬉しいですか?

(Text: 鈴木康太)
[via GOOD, Downtown Brooklyn]