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R水素でみんなハッピー!そんな理想のためにスキルを活かすプロボノはデトックス-丸原孝紀さんインタビュー[R水素と私]

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greenz.jpも度々、記事で状況をお伝えし、強力にサポートしている「R水素ネットワーク」。R水素についてまだよく知らないという方は、まずこれまでの記事を読んでいただくとして、今回はR水素ネットワークに関わる人たちにお話を伺っていきます。最後にR水素の今を伝えるコーナーもありますので、「最近、R水素は頑張ってるの?」と近況を気にしてくださっている方々は是非ご注目ください。

今回お話を伺うのは、greenz.jpのライターでもあり、R水素ネットワークのクリエイティブ・ディレクターでもある丸原孝紀さん。広告代理店でコピーライターとして活躍するかたわら、プロボノでR水素ネットワークに関わっておられます。R水素やプロボノってどうなの?という話を聞いて来ましたので、それをお伝えします。

石村 今回のテーマはR水素とプロボノということなんですが、どちらから話を聞きましょうか?そもそもはじめからR水素はプロボノとして関わったんですか?

丸原 そうですね。関わるようになったきっかけは3年くらい前にgreen drinksでYOSH(兼松佳宏greenz.jp編集長)とハルさん(R水素ネットワーク代表理事の江原春義さん)のプレゼンです。ハチャメチャだったんだけどピンと来るものがあって、そのあとでハルさんに話を聞きに行きました。そこからコピーを作ったり、ロゴを作ったりということに関わるようになったという経緯ですね。

石村 その前からグリーンズとは関わりがあったんですね。

丸原 もともと環境オタクで、9.11のあとに自分で環境のことを勉強して、それをわかりやすく書くというブログをはじめたんです。その中で世界の環境広告を紹介する記事も書いてたんですが、「それをgreenz.jpでもやってもらえませんか」って言われたのが最初ですね。それで、ブログの記事を転載するようになりました。グリーンズが出来たばかりの時だったんですけど、それからずっとそばで見つめているような感じです。

石村 じゃあ、greenz.jpとの関わりも最初からプロボノ的なものだったということだと思いますが、ずっと続けて大変じゃないですか?

丸原 仕事が大変なときはやらないし、会社も認めてくれているので、そんなに大変だとは感じてません。

石村 その中で、R水素に結構がっつり関わるようになったのはなぜなんでしょう?

丸原 エネルギーの問題がいろいろな社会の問題の根っこになっているってことはわかっていたので、R水素がいろいろな問題を解決するマスターキーだってことが話を聞いて自分で腹が落ちたんですね。それでこれを伝えて行く事が大切だと考えるようになったんです。

石村 少し話は変わりますが、震災があって、エネルギーが注目されているのにR水素はあまり表に出てきていないように感じるんですが、そのあたりはどうなんでしょう?

丸原 今は藤野電力みたいな、すぐに実行できる活動が注目を集めていますよね。それに対して、R水素はいろいろなシステムを組み合わせてできる仕組みなので、実現にはちょっとハードルがあるんです。現状だと1軒のモデルハウスハウスを作るのに1000万近くかかるので誰でもできるというものではない。今は理屈とか理想よりも実行が求められているので、そっちの方に注目が集まってしまって、世界のあり方を変えるという壮大なビジョンをもつR水素には意識が行ってないんだと思います。

燃料に含まれる水素原子の比率は徐々に上がっている(R水素ネットワークウェブサイトより)

燃料に含まれる水素原子の比率は徐々に上がっている(R水素ネットワークウェブサイトより)

石村 でも仕組みを変えるにはまずは浸透させていくことが必要ですよね。

丸原 今は多分、飛行機で言うとライト兄弟がぎゃあぎゃあ騒いで、世間から「あいつらバカじゃないの」って言われていた段階だと思うんです。飛行機の場合、ライト兄弟が初めて空を飛んでから数十年で、みんなが空を飛べるようになりましたよね。自然エネルギーやスマートグリッドや燃料電池が知られるようになって少しずつ環境は整ってきたから、R水素もいちど飛んでみせないといけないんだと思います。

R水素ハウスっていう目に見えるモデルを作って見せないと誰も協力してくれない。それで「こうやればできるんだ」っていう仕組みをいったん作ってしまえば、コストや効率という課題もクリアしていけるはずで、それを見せるために今は「飛ぼうとしてる」ってことをとにかく一人でも多くの人に知ってもらうことが大事だと思います。

石村 R水素ハウスは作れそうですか?

丸原 作るには、お金と人が必要ですね。お金を集めて、同時に水素発生装置の会社やタンクの会社、太陽光パネルの会社に技術を提供してもらって作るのが現実的なのかなと。あとR水素ネットワークには常勤のスタッフがいないのでプロジェクトの進行が遅くなりがちです。あと、それぞれ違ったメーカーから実際に技術を提供してもらい、それをシステムとして動かすためには、技術系のスタッフがもう少しいるといいですね。

石村 傍から見ているとゴールが壮大なだけに進行が見えにくいという印象があるんですけど、それが人が集まらない一因になってはいないですかね?

丸原 いろんな企業が水素でエネルギーを貯めることをやってるけど、実験のような規模のものがほとんどです。R水素ネットワークは本気でR水素で世界を変えようと思っています。他に誰もやってないことだから、それを伝えるためには「エネルギーが多くの問題の根っこだ」ってことを理解してもらうことがまず必要なんですけど、まだまだそこまでは行っていないですね。

石村 具体的にどんな人の協力が必要なんでしょう?

丸原 一番必要なのは、理想を実現したいと思っているということは前提として、R水素の全体の状況を客観的に見て管理してくれるプロダクション・マネージャーみたいな人ですかね。今どういうプロジェクトが動いていて、どんな人が興味を持ってくれてるとかいうことをマネジメントできるプロデューサー的な人材ですね。

石村 なかなかそれをプロボノでやるのは難しいですよね。

丸原 そうですね。そうすると、R水素ネットワークがそういう人を雇えるように、事業としても持続可能にしていきたいという意志のある、お金に強い人がいたらいいのかもしれないですね。いずれにしても大きい目標を共有して一緒に汗を流してくれる人がありがたいです。エネルギーをみんなのものに取り戻そうっていう究極の理想を共有できる人。

石村 そこまで本気で取り組んでくれる人はなかなか見つからないというわけですね。しかもお金も貰わずに。丸原さんがお金を貰わないプロボノとしてしかも本気で関わり続けている理由って何なんでしょう?

丸原 そもそもプロボノを必要としている人っていうのは、お金はないけどアイデアはある人で、しかもそのアイデアが今の世の中ではまだ価値を認められていないものの場合です。最初にプロボノをしたのは「チョコレボ」の活動です。

それはチョコの原料になるカカオをめぐる児童労働と環境破壊の問題を何とかしたいということで、まずその頃はあまり知られていなかったフェアトレードやオーガニックのチョコを広めようという活動でした。いまはそこから発展して、ガーナの農園を現地からサポートし、日本のメーカーなどにつなぐ活動に広がっていますが、これもR水素と同じように不可能に近いチャレンジでした。そんな不可能に近いチャレンジを、ゼロ以前のマイナスから持ち上げていくというのが、ビジネスでは経験できない面白さややりがいだったりします。

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石村 その経験は仕事に還ってきたりしますか?

丸原 プロボノで出会った人とあとから仕事をすることがあって、その時はお金から始まった仕事よりいい関係で仕事ができましたね。そういうところで協力してくれる仲間って仕事では発揮できないクリエイティビティまでもつぎ込んでやってくれるので、その後仕事をした時もお互いリスペクトして仕事ができるんですよ。

石村 丸原さんにとってはプロボノってどんな意味がありますか?

丸原 仕事では大量生産・大量消費社会の片棒を担いでいたりもするので、ある意味ではデトックスでもありますね。純粋に自分の理想のためにスキルを活かすことで仕事で溜まった毒を出すというような。R水素で言うと、ハルさんという、人間として面白みがあり、フェアであることを大事にする熱い人と一緒に仕事ができるというのもハッピーですね。ハルさんのポジティブな意思が突っ走っていくのを補ったり、時には抑えたりすることで、コミュニケーションを円滑にするという、通訳的な喜びもありますね。

石村 人の役に立つことが丸原さんの喜びなんですね。

丸原 仕事柄もあるのかもしれないけれど、自分のためだったらこんなに頑張れなくて、人のためとかみんなのためだと妙な力が湧いてくるんですよ。コピーライターって誰かが伝えたいと思うことを「こういうことですね」って言葉にして、相手に「そうです!」って行ってもらえるのが喜びで、あまり自己表現とかそういう欲求がないんですよ。それがクライアントだけじゃなくて、地球とかそれくらいのものに対してやる、そうなると燃えるというか、もっとやってやろうというモチベーションになってると思うんです。

R水素はこれが実現したら本当にみんながハッピーになれるんで、じゃあやろうと、みんなのためにやってやろうと思えるんじゃないかな。

greenz/グリーンズ R水素と私 丸原さん 背中

エネルギーをコモンズにするという「非現実的」ともとらえられる目標に向かって進むR水素ネットワーク、その目標を共有できて、プロジェクトの管理ができたり、お金に強かったりする人はぜひ力を貸してください!ほんとうに貴重な経験ができると思います。「うちでR水素ハウスやりたい!」という方も大歓迎です。

今、R水素ネットワークでは、プロボノでさまざまなプロジェクトを推進してくれる仲間を募集しています。エネルギーを変えることは、究極のソーシャルデザインです。R水素で、これからのエネルギーのかたちをデザインしませんか?詳しくはこちらをご覧ください。