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電話ボックスがインスタレーションに!ロンドンのパブリックアートプロジェクト「BT ArtBox」

イギリス伝統の電話ボックスを使ったパブリックアート

イギリス伝統の電話ボックスを使ったパブリックアート

2012年夏、エリザベス女王2世の即位60周年と7月末から開催されるロンドンオリンピックで、ますます盛り上がるロンドン。そんなお祭りムード漂うロンドンでは、伝統的なイギリスの赤い電話ボックスをクリエイティブに活用したインスタレーション作品が、街をさらに楽しく華やかに彩っています。

パブリックアートプロジェクト「BT ArtBox」は、エリザベス女王即位60周年を記念し、英大手電気通信事業者「ブリティッシュ・テレコム(British Telecom)」と電話相談を通じて子どもたちをサポートする非営利団体「チャイルドライン(ChildLine)」が共同で開催しているもの。

ポップアーテイストPeter Blake氏や、女性建築家Zaha Hadid氏ら各界で活躍する80名以上のクリエイターが、英国のアイコン的存在である赤い電話ボックスをリユースし、ユニークなインスタレーション作品を制作しました。

デビルが電話ボックスの屋根の上で電話ボックスを担いでいます

デビルが電話ボックスの屋根の上で電話ボックスを担いでいます

これらのインスタレーション作品は、2012年6月18日から7月16日まで、コヴェント・ガーデン(Covent Garden)、ケンジントン宮殿、トラファルガー広場(Trafalgar Square)をはじめ、ロンドン市内の公園や観光スポットなどで展示。こちらのマップでは、作品の展示場所がチェックできます。

ひときわ乙女チックな電話ボックス。

ひときわ乙女チックな電話ボックス。

SOHO Square(ソーホー広場)に展示されている作品。日本のアニメっぽい。

SOHO Squareの展示作品。日本のアニメっぽいデザイン

なお、展示期間終了後、すべての作品はオークションに出品。オークションを通じて得られた収益がチャイルドラインに寄付されることになっています。

サーカスのような楽しさが特徴。屋根のおサルがかわいい。

サーカスのような楽しさが特徴。屋根のおサルがかわいい。

英国では、携帯電話やスマートフォンの普及に伴い、年々、電話ボックスの活躍の場が急激に減っているのが現状。長年、ロンドンの通信を支えてきた赤い電話ボックスも、最近はあまり見かけなくなりました。

「BT ArtBox」は、“伝統ある電話ボックスをリユースし、パブリックアートを通じて社会貢献活動のためにファンドレイジングする”という、リユース・パブリック・ソーシャルという3つの要素が融合したプロジェクト。また、伝統あるロンドンのアイコンを現代的によみがえらせているという点でも秀逸です。伝統を重んじながら先進的なトレンドを生み出し続ける、ロンドンならではの取り組みといえるでしょう。

「BT ArtBox」のインスタレーション作品をみてみよう。