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「コンセントの向こう側をお見せします」玄海原発のある佐賀と“原発銀座”福井の若者たちが「みんなのエネルギー・環境会議」を開催します [R水素アクションNOW]

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福島での原発事故を機に、多くの日本人が「日本には17カ所に54基の原発がある」という事実を知りました。では、その数字の現場である、17カ所の地域でいま、何が起きているのでしょうか?

今週末、以前もお伝えした「みんなのエネルギー・環境会議(以下MEEC)」が、6月9日(土)に佐賀県、10日(日)に福井県と、相次ぎ開催されます。

両イベントは、地元の大学生ら若者が中心となり、MEECの「特定の主張を打ち出すのではなく、様々な意見を持つ人がオープンにエネルギーを語り、対話をする場」というコンセプトに賛同するかたちで開催されます。

開催直前、MEEC in SAGA実行委員長の吉松賢一さんと、MEEC若狭 若者編副実行委員長の中嶌阿児さんにお話をうかがいました。


みんなのエネルギー・環境会議 若狭若者編 プロモーションビデオ

「言わなくてもわかる人どうしの輪」に問題意識

佐賀大学3年生の吉松賢一さんは、3.11を境に、日本の将来に対する漠然とした危機感が、「何か行動を起こさなければ」という、より明確な問題意識に変化したといいます。そんな中、玄海原子力発電所2,3号基の運転再開をめぐる「やらせメール」問題が表面化し、「なんでこんなことが起きたのかな?」という疑問が生まれました。

素朴な疑問は、「狭い地域コミュニティでは、お互いわかっているからあえて言わない、という空気があり、話し合われていないようだ。つまり、民主主義をやってこなかったから起きたのではないか」という問題意識へと発展します。そこに、参加するゼミ担当教授を通して知ったMEECのコンセプトが、ぴったりとはまったといいます。

原発で生活している人も、反対している人も、それぞれが同じ考えを持つ人どうしでかたまってしまっている印象もある。答えを出すのではなく、お互いがどんな考えをもっているかを知るために、さまざまな立場の人に参加してもらいたい。

と、14人の学友とともに準備を進めてきました。

原発に反対している人の気持ちが知りたい

全国で巻き起こる原発反対運動についてはこう語っています。

不安なのかな?と想像しているけれど、一人ひとりの気持ちはわからない。MEECを、より深くしるきっかけにしたい。

自分は、昭和に建てられた原発がGDPを押し上げてきたと認識しているので、ひとつの意見としてぶつけてみたい。

開催を決めた後、5月中旬には玄海原発に訪問。「原発だけがあるのかと思っていたので、風力発電機もあったのが意外だった」と、事実の多面性をに気付かされたとのこと。

そのような経験も踏まえ、当日は原発の是非にとどまらず、多角的に議論をしたい、といいます。

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イラスト=「夢のちからプロジェクト・若狭」より

原発とともに育った若者の思い

一方の福井県若狭地域は、残る50基のうちの13基と、高速増殖簿もんじゅが集中する”原発銀座”。インタビューに答えてくれた中嶌阿児さんは、MEECの開催を、原発をめぐるさまざまな「溝」を埋めるきっかけにしたい、といいます。あえて「若者」を中心にすえたのも、原発の40年の歴史を知る人と、生まれたときには原発があった人とでは、温度差があるから。

若者の中には、過激な反対運動に巻き込まれたくない、と目をふせ押し黙ってきた人も多く、福島で事故が起きて初めて「向き合わなければ」という気運が生まれたのが今。原発をテーマに集まるというと、どうしても長年の反対派の方々の声が大きくなってしまうので、そうではないかたちで意見を言い合える場がつくりたかった。

脱・反原発の集まりは数あれど、MEECのようなスタンスは今まで若狭にはなく、表だって意見を出せなくて悩んでいた人たちが共感し、声をかけ合って実行委員会を形成しています。

電気の消費地と生産地の溝を絆に変えたい

また、電気の消費地である都市部での脱原発運動については、

いのちをリスクにさらしてほしくない、という気持ちはとてもわかるけれど、それが口に出せない人たちがいることを知ってほしい。小学校の社会科見学は原発に行くことが当たり前。原発に全く関わらない仕事を探す方が難しいという地域。若狭の人間は、暮らしと命の狭間で葛藤しています。ただ、知ってもらうための発信をしてこなかったという反省もある。

と感じているそう。

ただし、これはあくまでも中嶌さん個人の意見。

それを多くの人から聞き出すのが、今週末のMEECの役割でもあり、出てきた生の声を発信していきたい。

中嶌さんらは、MEECで得られた情報や活動実績をフィードバックするために「夢のちからプロジェクト・若狭」というグループを立ち上げ、ウェブサイトなどで公表していくほか、今後も集まる機会を重ね、ミーティングのUstream中継も行っていくそうです。

若狭の「原発問題」は、「産業・雇用問題」

グループディスカッションには、原発従事者の方々にこそ来てもらいたい、と、念入りに参加者を募集。結果、原発従事者の方々も参加する予定です。

「若狭の『原発問題』は、『産業・雇用問題』。当日は、若狭の人たちが『これからの暮らし方』をトピックに話し合うことなるのではないか」と、あくまでも地域の思いや現実に根ざした対話を想定しています。

中嶌さんらは、

本当は、関西電力や地元自治体の後援を受け、自然に従事者が集まる状況をつくりたかった。今回は断られてしまったけれど、あきらめずにチャレンジしていきたい。

と、一度のMEEC開催にとどまらず、タブーを切り開き若狭の情報を発信する活動を続けていきます。

当日の様子は、インターネットで生中継されます。コンセントの向こう側で起きる専門家と地元の人々、地元の人々どうしの対話に立ち会えるまたとないチャンスを、お見逃しなく!

6/9(土)みんなのエネルギー・環境会議 佐賀編(MEEC in SAGA 2012)
〜原発とエネルギーと未来と〜

【第一部】
13:00~14:30 これまでのMEECにおける議論のまとめとプレゼンテーション
14:30~15:30 パネルディスカッション「原発をどうするのか?」
【第二部】
15:50~17:20 カフェ形式のグループディスカッション

【登壇者】
飯田哲也 (環境エネルギー政策研究所所長)
枝廣淳子 (幸せ経済社会研究所所長)
工藤和彦 (九州大学工学研究院)
小林武史 (ap bank代表理事)
澤 昭裕 (国際環境経済研究所)
澤田哲生 (東京工業大学原子炉工学研究所助教)
満岡 聰 (医師)
吉岡達也 (国際NGOピースボート共同代表)

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インターネット中継
Ustream  
・ニコニコ動画 【第一部
        【第二部

【関連イベント】6/26(火)19:00〜 MEEC しゃべり場

6/10(日)MEEC若狭 若者編

【午前の部】
10:00〜 MEECしゃべり場「若狭の“コト”はみんなの“コト”」   
【午後の部】
13:00〜 MEECしゃべり場のグループ発表、意見交換
    「2030年の若狭、私たちの将来は私たちで描こう」
15:00〜17:30 MEEC発起人や若狭で活躍中の方々によるパネルディスカッション
       「若狭のこれから、日本のこれから」

【登壇者】
飯田哲也(環境エネルギー政策研究所所長)
枝廣淳子(幸せ経済社会研究所所長)
小林武史(ap bank代表理事)
澤田哲生(東京工業大学原子炉工学研究所助教)
吉岡達也(国際NGOピースボート共同代表)

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※インターネット生中継は午後の部のみ