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東日本大震災でも活躍したHondaのインターナビがさらに進化!人と人、人と車、人と社会をつなぐ「dots by internavi」

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現在、東京ビッグサイトで行われている東京モーターショー。今年は12/3(土)から11(日)まで開催されています。

モーターショーと言えば華やかなイメージがありますが、環境に配慮した新型車を発表するメーカーも多く、「これからの時代に車がどんな役割を担うべきなのか」という問いかけがなされているようにも思えます。


東京モーターショー2011インターナビブース

先日のWhat’s CSV? カンファレンスにもご登場いただいたHondaのブースの一角に、東北地方の地図が大画面で表示されていました。これはHondaが運用しているインターナビの進化系「dots by internavi」を紹介しているスペース。この地図は、東日本大震災の後に実際に役立った取り組みを紹介しているのです。

車を持っている人はもちろん、持っていない人でも興味をそそりそうな、最先端テクロジーを駆使した「自動車が社会のためにできること」。今回は、このブースの中身をちょっと詳しく紹介したいと思います。


東日本大震災で活躍したホンダのインターナビ

そもそもインターナビって何でしょうか?

インターナビはいわゆるカーナビだけを指すのではなく、実際の走行データを蓄積し、それに気象情報やVICS(渋滞や交通規制などの道路交通情報をリアルタイムに送信する情報通信システム)の情報など様々な情報を加味してユーザーに提供するシステムのこと。ホンダ車のナビやiPhone/Android版のアプリも提供されています。

開発や運用を手がけるホンダのインターナビ事業室は、2007年の新潟県中越沖地震のときから、インターナビを通じて把握できた「通れる道路」を示すことで、震災時に交通情報を役立てる取り組みを行っていました。

3月11日の地震発生後も、まったく車が走っていない地域があったり、車が次々とUターンする場所がある様子を見て12日10時半にはこのデータを公開。14日にはGoogle Mapにも提供されました。

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今回のモーターショーで展示されているのは、3月11日から31日までのインターナビの情報を地図上に表現したもの。通行の実績があった道は白く、新しく通行の実績ができていく過程をレーザーの眩い光で表現。その軌跡を緑色で表現しています。これをじっと見つめていると、22日にはついに陸前高田に緑色の光が届くのを目撃することになります。

そして、その画面の下には、その同じ時刻のツイッターのつぶやきも表示されます。これにより、物理的に道がつながったことのみならず、バーチャルな空間で人がつながったことをも表現しているのです。

このブースの総合プロデュースを行った電通の菅野薫さんはこれを「この情報があることによって、人と人が繋がっていったという過程を表現したものになっています」と説明します。まさに、人と人がつながっていくドキュメンタリーがここに展開されているのです。


人と人、人と車、人と社会をつなぐ”これからのナビ”

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「dots by internavi」を紹介しているコーナーでは、最初のディスプレイで人と人、人と車、人と社会がつながっていくことを表現した60秒のイメージ映像が流れています。この映像からは「つながっていく」ことがこのナビのミッションであることが見て取れます。

隣りの6つのディスプレイでは、スピードと方角(Speed / Direction)、どこからどこへ向かっているのか(Origin / Direction)、地理と標高(Geography / Elevation)、渋滞情報と交通量予測(Jam(Current / Forecast))、燃費(Eco / Efficiency)、天気予測(Weather(Current / Forecast))という、インターナビが持つ情報を表現した6つのインフォグラフィックが表示されています。

例えば、「天気」のインフォグラフィックでは、晴れ、曇り、雨、雪というそれぞれの天気の場所にいる車が、これからどの天候の地点に移動していくのかが視覚的に表現されています。これを利用すれば、将来的には今後雪の降っている場所に向かう車にチェーンを装着するように促したり、あるいは雪道を走らなくてすむルートを提案できるようになるかもしれないのです。

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これらの6つの画面の下には、「渋滞と交通量予測」のデータを反映させたデモ画面が表示されていますが、そこには同じくドライバーのつぶやきも表示されています。ここから読み取れるのはこれが単なるデータの集積ではなく、人が発信する生きた情報の蓄積であるということです。

「dots by internavi」が示しているのは、個人に情報を提供する従来のナビの枠組みを超えて、社会で情報をシェアするという可能性です。この可能性の先には、フローティングデータ(実際に走行している自動車をセンサーとして得られたデータ)を利用して信号を操作することで混雑を緩和するというようなことも実現できるかもしれません。

電通の菅野さんはこうつづけます。

東日本大震災に際しての運行実績情報は、ナビが社会に役立つことが出来るということを示した。それを知ってもらい、今後さらに社会にとって有用なものになっていくという期待感を感じてもらいたい。

化石燃料をなるべく使わないよりエコな車の開発ももちろん大切ですが、ナビというソフト側の発想からも、車の社会的な価値を引き出すことが出来るんですね。

screenshot

この「dots by internavi」は現在ウェブサイトでも見ることができます。

これを見ると、「今標高1,000メートルを走っているんだ!」という単純な驚きから、「坂が多い道だと意外と燃料を使うんだなあ」といった気づきまで、様々な発見を見つけることができます。モーターショーに行かれる方は、ぜひホンダのブースで「これからのモビリティ」を見つめてみてください。

東京モーターショーに行ってみよう!(※12月11日まで)

インターナビ ウェブサイトはこちら


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