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あるgreenzライターが、震災後1週間のソーシャルメディア生活から得た3つの教訓

Creative Commons: Some Rights Reserved. Photo by liako

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2011年3月11日の東北関東大震災から、1週間が経過。いまだ、予断を許さない状況が続いています。

さて、今回の震災で広く活用されたのが、ツイッター、フェイスブック、ミクシーといったソーシャルメディアネットワークサービス(SNS)。私もこれらのコミュニケーションツールに助けられ、励まされた一人です。そこで、こちらでは、SNSにドップリ漬かった私のこの1週間を振り返り、ここから得た反省・教訓などをまとめてみたいと思います。


教訓1: 非常時の連絡手段は、複数確保する

大地震の発生時、被災地はもちろん、広い地域にわたって、携帯電話や携帯メールが通信しづらい状況が続きました。

私の場合、地震発生直後は、SMSで家族に無事であることをメッセージできたのですが、ほどなくして、携帯電話の通信はまったくできない状態に…。そこで、インターネットから、SNSを使うことにしました。個人的な経験では、自分の現在のステータスを広く発信し、家族はもちろん、友人・知人の無事を確認するためには、複数のSNSを使うことが有効だと感じました。

(1) mixi

今回、私が家族との連絡に使ったのは、「mixi」です。ここにログインし、「mixiボイス」からメッセージを発信したところ、すぐに家族とコンタクトでき、互いの状況を随時、共有し合うことができました。ちなみに、「mixi」では、今回の東北地方太平洋沖地震を受け、新たに「友人のログイン状況」機能を追加。マイミクシィの一覧でこれを確認できるようになったそうです。

(2) フェイスブック

友人との安否確認には、フェイスブック(Facebook)を利用しました。ニュースフィードでは、友人が自分の状況が次々と投稿されていたので、それを見るだけでも、少し安心できましたし、トップページ左横に表示されるチャット可能なユーザのアイコンが、「私はひとりじゃない」と勇気付けてくれました。些細なことでも、「他の人とつながっている」と実感できるだけで、パニック状態が和らぐものです。

(3) ツイッター

ツイッターは、mixiやフェイスブックよりも、若干“ゆるい”コミュニティですが、自分が無事であることを、広く伝える手段として有効だと思います。また、数多くの情報がツイッターによって発信されていました(この点については、後述)。

(4) スカイプ(Skype)

電話回線がまったくつながらない状況下では、スカイプ(Skype)などのチャットツールを使って、インターネットで通信するのも一法です。

(5) メール

特に、年配者の方々は、SNSに不慣れな人が多いです。「電話がつながらない」というだけで過剰に心配するのも親心。まずは、今回のような非常時、電話はほとんどつながらないことを覚悟してもらった上で、インターネット経由のメールをチェックするよう、親御さん・ご親戚に伝えておきましょう。こうすれば、彼らもパニックになることなく、メールで連絡を取ろうとしてくれるはずです。


教訓2: 確からしい情報を見極める目を持つ

震災発生後、ツイッターを中心とするSNSでは、テレビ・ラジオをはるかにしのぐ、大量の情報がリアルタイムで次々と発信されていました。

被災地の状況を伝えるもの、寄付を呼びかけるもの、人々を勇気付けるメッセージ、節電のための生活情報など、あらゆるジャンルの情報が、多くの人々の手で“バケツリレー”のようにつながる…。このツイッター内での「助け合い」によって、私もずいぶん励まされました。

その一方で、デマ情報、根拠のないうわさなどが、流布していたのも事実。正直、これらに惑わされ、不安を感じることもありました。そこで、私が大切だと思ったのは、確からしい情報を自分で見極めること。デマやうわさは、数時間たてば、その正体がいずれわかります。あわてず、冷静に、しばらく動向を見守ることも大事ですし、ツイッターのタイムラインだけを追って一喜一憂するのではなく、テレビ・ラジオ・新聞のニュースサイトなど、複数の情報ソースで確認する習慣をつけることも必要です。

また、自分に入ってくる情報をコントロールすることはなかなか難しいですが、自分から発信する情報は、自分でコントロールできますし、責任をもってこれをすべきです。これによって、デマやうわさが不用意に拡散することを防ぐことができます。


教訓3: メディアからある程度の距離をとる

テレビから繰り返し流れる被災地の悲惨な現状を観ながら、パソコンに張り付いて、ツイッターなどから情報収集。そんなことを数日続けていたところ、急に激しい吐き気とめまいに襲われ、体調を崩してしまいました(恥をしのんで正直に告白)。

首都圏でも、計画停電や交通情報など、刻々と状況が変化する中、できるだけたくさんの情報を集めたい、自分が知った有用そうな情報を多くの人にも届けたい―。しかし、これによって健康を害していては、本末転倒。大きな被害から免れた人々がいまやるべきことは、まず、元気でいること。そのためには、すこし、メディアから距離をとり、自分のバランスを保つことが大切だと思います。


みなさんは、ソーシャルメディアをどのように活用し、どんな教訓を得ましたか?コメント欄やツイッター(#greenzjp)などを通じて、ぜひ共有していきましょう!