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祝アメリカ進出! TABLE FOR TWO代表の小暮さんに聞いた「NPOが存続するポイント」

greenz/グリーンズ TFT
「肥満」と「貧困」、世界を悩ますこの2つの問題を一挙に解決するプロジェクト「TABLE FOR TWO」が、今年からアメリカに本格進出しています。今年5月にニューヨークのキタノホテルでスタートし、9月からはコロンビア大学内のカフェテリアでも導入されます。また、今後もアメリカ国内の企業や団体での導入を予定しているそう。

TABLE FOR TWO(以下TFT)は、これまでもgreenzで度々取り上げていますので簡単にだけご説明すると、企業の社員食堂などでヘルシーな食事を提供し、その食事の料金のうち20円を食料不足に悩む子どもたちの給食費として寄付する、というシンプルで分かりやすい社会貢献ビジネスです。詳しくはこちらこちらをご覧ください。

日本のNPOがアメリカに進出するというのは、これまでは見られなかった新たな展開です。「最初に進出した国がなぜアメリカだったのですか?」とTFT代表の小暮さんに聞いたところ、「肥満が多い先進国の一つであり、社会貢献の分野では日本よりも進んでいるので、そういう国でチャレンジしてみたいと思った」ということです。

今や日本のNPO法人の数は4万を超えるほどにまで増えています。しかし、NPOとして事業を存続させていくには、特に経済面などで課題が多いようです。その点、海外にまで進出しているTFTは、日本のNPOとしてはかなり順調な方ではないでしょうか。そこで、代表の小暮さんにNPOとして成功するために大事なポイントをうかがってみました。

greenz/グリーンズ TFT小暮さん

まず、TFTに限って言えば「ヘルシーな食事1回=20円の寄付」というシンプルで分かりやすいビジネスモデルがあったのが大きいようです。しっかりとしたビジネスモデルが最初にあれば、後はこれをいかに広げて展開していくかに注力することができます。

また、社会的な意義を大切にするのは当然だけれど、ビジネスにならないことは優先順位を下げたり、民間企業が相手の場合はスピードや求められているものについて、極めてビジネスライクに対応するように心掛けているそうです。この点については、小暮さんや他のメンバーのビジネスマンとしての経験が大きく役に立っていると言います。

最近では、新卒の学生が一般企業ではなくNPOを就職先として希望することも多いと聞きます。小暮さんは「ソーシャルビジネスに関心を持ち、一緒に何かしたいという若い人たちが増えるのはうれしいこと」と前置きした上で、それでも「一般企業で働いてビジネスセンスを磨いてからでもいいと思う」と言っています。

greenz/グリーンズ TFT小暮さん

その理由としては

「アメリカは子どもの頃からビジネスセンスを磨くことを学んでいますが、日本では学生のうちにビジネスセンスを身につける機会はまだまだ少ないでしょう。NPOを存続させていくには、意気込みややる気だけでは難しいこともあります。例えば、山に登ってゴミ拾いをするような活動はどんどんやっていいと思うけれど、企業相手のソーシャルビジネスとなると、自分の強みや売りとなる社会的なスキルが必要になると思います」

ということです。

せっかくサステナブルな社会をつくるために貢献している活動でも、その活動自体が存続できなければ、日本で社会貢献活動やソーシャルビジネスがいつまで経っても根付きません。小暮さんは、TFTの活動が世界に広がることだけでなく、日本でソーシャルビジネスをきちんと根付かせたいという使命感を持って活動されています。そんな頼もしい先輩NPOの後を追って、日本でも多くのすばらしいNPOが長く続いていくといいですね。

今回お話をうかがったTABLE FOR TWO事務局長 小暮さんのブログ